ぱるりろん
kyuuketsuki to yukai na nakamatachi bitterness of youth
忽滑谷刑事と柳川刑事の日常勤務、第5弾。
柳川さん視点のこのシリーズ。連作でいくつも読めて本当にありがたいです。
今回はまたしても酒入さんと、三谷さんが登場。本編から2人も登場するのは初めてですね。
三谷さんのストーカー被害のお話。
酒入さん、三谷さん、忽滑谷さん、柳川さんの4人の会食。もうこれだけで面白くて、しれっとしつつ不機嫌な忽滑谷さんと、恐縮しきりな三谷さんと、なんとも思ってなくいいことをしている気満々の酒入さん。ただテーブルを囲んでいるだけでこの図が浮かぶのがいいです。
柳川さんはこの状況を俯瞰しつつ、状況がわかっているのに立ち回りが上手くないので、途中退席できない。忽滑谷さんがクールに置き去りにするのが放任主義で良き。
ただ、今回はそのおかげで良い事をしまして、前回から柳川さんが少し変わってきているなと感じています。
「1」でスマホ触って遊んでいた人とは思えません。さすが忽滑谷さんとそれなりに時間を共にすると違いますね。門前の小僧といいますか。
また、前回もそうでしたが最後のページが肝でして、柳川さんのトキメキが逆にちょっと怖いです(笑)
柳川視点の忽滑谷刑事の事件簿シリーズも5作目。
今回のショートストーリーなのですが、えっ…!もしかしてそう来るの…?!という、意外性大なもので非常に楽しめました。
これは…続きがどうなるのかがかなり気になるところです。
新装版はもちろん、こちらの忽滑谷と柳川のお話も楽しみにしている自分がいます。
いつもの流れであれば、作中で交わっていそうであまり交わっていなかったキャラクターと忽滑谷&柳川バディの絡みが、事件の調査途中にふわっと見られるものだったと思うのです。
今回は前回・4作目の特典小冊子と繋がりのあるお話となっています。続きものは初なのではないかな。
先日世話になったお礼にと、酒入が2人を食事に誘うストーリー展開。
当日指定された少々人を選ぶコンセプト店へと向かうと、そこにはなぜかそこまで親しくも面識もあまりない間柄の俳優・三谷がいて…と続きます。
三谷の困りごとがこんな展開になるとは、でした。
事件簿シリーズのナンバリングが増えていく度に、なんだかちょっと柳川の忽滑谷への印象が変わりつつあるなとは思っていたのですけれど、なるほどこう香りますか〜!と面白かったです。
芽吹いているのか、それとも香りがするだけなのか。
彼の今後が楽しみです。
それから、忽滑谷が着ていた昔父親からもらった趣味の悪い私服って、もしかして本編に登場したあの人がお父さんなのかなあなんて思ったり…この辺りも今後明らかになるとうれしいですね。
このシリーズもまだまだ続いてほしいです。