てんてん
pheromone tantei
本品は『フェロモン探偵 守りたい人』の
初版限定挟込ペーパーです。
雪也の学生時代のお話になります。
クリスマスだからとハメを外して
いつもの溜まり場で仲間達と騒ぎだした龍一ですが
聖夜に響き渡る騒音はいつの間にか止み
部屋の中には酔いつぶれた仲間達が
死屍累々と言った状態で転がっていました。
残ったのは白松兄弟と頭痛と戦いながらも
辛うじて意識のある長谷川だけでした。
龍一が「龍二が飲ませすぎたせいだ」と言えば
龍二は長谷川に飲ませたいなら
『ゲームで勝て、負けたら飲む』というルールだったから
長谷川のせいだと言い抜けますが・・・
B6サイズペーパー両面中折り2段組3頁と長めの番外編は、
雪也と長谷川の関りを描いた過去編になります。
ゲーセン通いが日課の筋金入りのゲーマーである
長谷川にただのヤンキーどもが勝てないのは明らかで
龍二が皆をつぶそうと提案したのは明らかです。
龍二は龍一を負かそうと格ゲーを猛練習していて
長谷川の強さに一目置いているようです。
しかし長谷川は
「2人とも喧嘩もゲームも強いなんてすごいや」と
しみじみと感心し、白松兄弟を脱力させるのです。
だって2人ともゲームで長谷川に勝った事が無いのですから。
龍一は長谷川は自分に弟子入りするよりも
ゲームでその道に進んだ方がいいと思っているのですが
長谷川は強くなり自分も大事な誰かも守りたいと言うのです。
龍一は暴れたいから暴れていただけで
そんな風に考えらる長谷川はとっくに強くなっていると思う
・・・という龍一にとっての長谷川がどういう存在だったのかが
見える小話でした。
本編の中では語られる事のない過去編になりますが
龍一が長谷川の妹に関わらずにはいられなかった理由が
このお話からも見える気がします。
過去は変えられませんが、
いつか痛いだけの過去では無くなればいいなと思いました。