みざき
koi to usagi
本編中の番外編です。
相模原の従兄弟・利仁視点のお話。
いつもと様子が違いなにかが変な従兄弟を見て、親切心から相談なら聞くぞと言う利仁に対して素っ気ない態度を取る相模原。
ドイツ語でやり取りをする2人がすごく新鮮!
敬語じゃない相模原はこんな感じなんですね。
しかし物騒かつ不穏な発言が多い(笑)
このギャップがすごく面白い。
ドイツ語を少しだけ聞き取った利仁の恋人・日向の気遣いにほだされ、同じネコさんですし…と、心穏やかではない理由を話すことにした相模原。
こちら、本編で相模原が嫉妬で暴走し、杜羽を軟禁して来てしまった裏側のお話だったのですね。
なんという無体をするのか!早く謝って来なさい!と小さな"小鳥さん"にピーピー叱られ、尻を引っ叩かれる大柄の相模原と、その姿を見て自身の過去の行いを思い返して身を縮める利仁に笑ってしまう。
そして、きびきびと指示をする日向になんだか感慨深いものを覚えてしまいます…
2人とも仕事面では超がつくほど有能なのに、恋愛面となると本当にポンコツなのでした。
恐らく杜羽も含めた4人の中でも1番強いのは1番小柄で可愛らしい雰囲気の日向なのでは…?と思える、大きな男たちが情けなくも笑えるSSでした。
本品は『恋とうさぎ』のコミコミ特典ペーパーです。
本編幕間、利仁視点での相模原のお話になります。
利仁は紅茶を入れるイトコ兼秘書をソファに座って観察しながら眉根を
寄せていました。
相模原はいつも飄々と慇懃無礼に人を食ったような態度しか見せず、
うんざりするほどタフで疲労も苦悩も一切悟らせないのに、今日は様子
がおかしいのです。
一見いつも通りに落ち着いていて、スーツ姿に乱れはなく、話しかけれ
ば理路整然と答え、表情にも沈んだところはないのですが、寝不足なの
か顔色が優れないように見えるのです。
昨日は恋人が空中庭園のメンテナンスに来たといって上機嫌にしていた
のに、終業後に何があったというのでしょうか。
別におせっかいをする気はないし、利仁の興味は恋人の日向と仕事で
99%を占めているのですが、残りの1%で心配してやるのはやぶさかで
ありません。
砂時計が落ち切った事にも気づかずにいる相模原に声をかけると、
いつもは絶対にうっかりしない男から「・・・うっかりしていました」と
言われた時点で大事件です。
カップを受け取った利仁はドイツ語で「昼食の時に話を聞いてやろうか」
と問いかけますが・・・
B5サイズ4つ折り両面で、相模原が杜羽を監禁して出社した日の出来事
になります。
相模原は気持ち悪そうな顔でドイツ語で「どういう風の吹き回しか」と
返してきますが、そういってやらないとヤバそうだと感じるくらい相模
原がおかしいと言えば「ひどいことをした」と苦し気に目を伏せられて
利仁もさすがに本気で心配になります。
なのに相模原は目の前でいちゃつくカップルを見たらムカついて仕方な
いとランチは遠慮すると言うのです。そこに日向も加わると相模原は益々
やさぐれて、利仁は絶対放っておけないと思うのです。
そしてランチタイムに相模原から事の顛末を聴いた利仁は顔をしかめ、
日向は唖然としてしまうのです。まぁ、当然ですよね (^~^)
サッサと謝るために早退を促す利仁でしたが、相模原は無駄に真面目に
仕事が~などと言い出して、日向にお尻を叩かれちゃうのですよ(笑)
相模原の瞳に光が戻り、日向の手をがっくり握って礼を言うのを遮り、
決意に満ちた相模原が去っていくのをホッとしつつ見送るのですが
日向に「2人とも仕事面では有能なのに恋愛面はポンコツ」と
言われてしまう
・・・というとっても楽しいお話でした。本編の山場となった日の裏事情が
見られたのも楽しいですし、利仁と日向の力関係が垣間見れてすごく
良かったです。
俺様な攻様がヘタレている姿は普段との差が有れば有るほど、ムフフな
笑いが止まりませんね (^m^)
電子のほうが長い様ですが、紙派なのでこちらにしましたが短いながらも
大満足なSSでした♡