『Punch↑』は1~5巻+『Punch↑+次男上等』がありますが、順番としては1巻→2巻→3巻→4巻→Punch↑+次男上等→5巻、です。現在5巻まで出ていますが、まだ続きがあります。
イケメンで有能な建築家、なのにエロ大好きで変態(褒めてます)な志青×パイパンで細マッチョの美ボディ持ちの型枠工・浩太の恋のお話。
鹿乃作品の『P.B.B.』ともリンクしている作品で、浩太は忍の同僚という設定です。そのため『P.B.B.』の純佑×忍のCPもかなりの頻度で登場します。『P.B.B.』がお好きな方にもおすすめの作品です。
建築家の志青は生粋のゲイ。ということで、彼が設計した建築物の建築現場は目の保養の格好の場。たくさんの男たちが働いているから。その日も建築現場を見学しに行った志青は、粗暴で若い型枠工の浩太と出会うが…。
初めはお互いに悪印象しかなかった志青と浩太ですが、とある出来事をきっかけに一緒に住み始めたことで一気に距離を近づけていく。
浩太は言いたいことははっきり言う性格ですが、こと色事となると自分が我慢するタイプ。
なぜなら、捨てられたくないから。そんな浩太が、めっちゃ可愛いです。
そして志青はというと、いわゆるヤリチン。
浩太という恋人がいながら他の男にも食指を動かしてしまう。
浮気癖のある志青に傷つきながらも、それでも志青を求めてしまう浩太に激萌えします。
終盤に『P.B.B.』の純佑×忍の小話も収録されてます。
1巻で恋人同士になった志青×コータン。
2巻は、そんな浩太の過去の話がメインの巻です。
相変わらずいい男に目がなくふわふわしたところがある志青ですが、浩太の過去の男たちの登場にやきもきする志青が可愛いです。
前半は浩太の友達・西賀くん。
彼はコータンにちょっと惚れてたのかな。でもコータンの方にはその気は全くないので彼の想いは可愛いもの。
後半はちょっとヘビーなお話。
浩太の初恋の相手の男性が登場します。その男性・裕也は実は…。
浩太も、裕也も、お互いに想っていたのにも関わらず別れることになってしまった過去の話がなんとも切ない。
過去の話がややシリアスですが、所々で入るギャグが爆笑モノ。
志青が濡れ場の際に綿棒を使いたがるシーンに爆笑してしまった。この巻で志青=綿棒、の図式が成り立ってしまいました。
2巻から引き続き裕也のお話。
いつもおちゃらけた感じの志青ですが、裕也と浩太の関係に悩む姿に読んでいて胸が痛む。大人だから、浩太を本当に大切に想っているからこその志青の葛藤なわけですが、その想いは浩太には伝わらない。なぜなら浩太は裕也に思いを残しているわけではないから。
けれど、浩太にとって裕也は特別な存在だというのも読み取れる。
裕也の存在をきっかけにぎくしゃくし始める二人ですが、そんな中、浩太が事故に遭い…。
ここで大きなアクシデントが彼らを襲う。
浩太は、志青を選ぶのか、はたまた裕也を選ぶのか―。
浩太のお姉ちゃん(お兄ちゃんか…?)も登場するのだけれど、出てくる人たち、みんないい人なんです。誰が悪いわけでもないし、相手を思いやる優しさも持っている。
だからこそ、彼らの複雑な思いに胸が締め付けられます。
特に浩太を想う志青の行動に激しく萌えました。
ちょっとネタバレしてます。
****************************************
3巻で事故に遭ったことで記憶を失い、15歳にまで戻ってしまった浩太。
15で時が止まっている浩太からすると、裕也は好きな男で、志青は知らない男で。
何を信じていいのか分からない極限状態の中で、浩太の記憶は戻るのか…?
浩太が19歳までの記憶をなくして、15歳の年まで記憶が巻き戻ってしまったのはなぜか、と考える理由が切ない。
けれど、過去も含めて浩太を愛していると行動で伝えようとする志青の愛の深さに激萌えした。
最後は大団円。
変態度ゼロの志青が超カッコいい、と思いつつ、最後の最後はやっぱり変態志青だった。
そして、それが良い。
最高にクールでカッコいい、そんな恋人たち。彼らがずっと幸せでいますように。
ちょっとネタバレしてます。
Punch↑+次男上等
タイトル通り、前半は『Punch↑』の志青×コータンのお話が、後半は鹿乃作品の『兄貴上等』の次男くんの剛のお話。
『Punch↑』編は短編二つ。
一つ目はコータンが風邪をひき、そんなコータンを介抱する志青。のお話。
高熱を出して入浴できない浩太の身体を拭いてあげるが…。
はい、まあ、こうなるよね、というエロ満載のお話。
エロ満載なのですが、でも、ここで描かれているのは志青の、コータンへの執着心の深さ。
エロに関して言うと、「潮吹き」がエロくてけしからんです。
二つ目はボタンの取れかかっているシャツを着た志青を見たコータンは…。
エロに関しては「ド」が付くほどの変態っぷりを見せる志青ですが、見た目はいつでもイケメン。
服装もパリッとおしゃれ。
なのに、なぜ…?
というコータンの疑問を解消するお話。
一言で言うと、「バカップル」のお話でした。
後半は『兄貴上等』からのスピンオフといっていいでしょう。『次男上等』。
15歳×25歳のCPのお話なので、攻めくんが若いです。早いです。そしてへたくそです。
でも、それでもお互いに想い合うバカップルのお話。
受けの剛くんが、厳ついビジュアルを裏切る乙女思考で、なんだかちょっと可愛いです。
4巻で大団円で完結したと思っていたところに発売になった5巻。
浴衣でのエチシーンあり、人前でのプレイあり、『P.B.B.』の純佑×忍の登場有りと盛りだくさんですが、5巻のメインは志青の過去のお話。志青が大学生だった頃、そしてそのころにお世話になった恩師との再会、が描かれています。
遊び人だった志青なので、過去にはいろいろありそう…。コータンがまた泣くことがなければいいな、と思うのですが。
まだ続きがあるようで、『Punch↑』好きな方には朗報かと思います。
今から6巻が楽しみです。