三池ろむこさんのレビュー一覧

てのひらにひとつ 小説

夕映月子  三池ろむこ 

なんとなく違う・・・

淡々とした日常も、この上なく地味なキャラクター・ストーリーも、好きな方なんですが、この作品はどうも好みに合いませんでした。

悪くはないんです。キライでもない。読んでて疲れたとか嫌になったとかもないんですよ。だからって、いいところも別になかったなあ、という感じです。キャラクターもストーリーも、これといった魅力はなかったです。実際、設定もストーリーも、何ら特筆すべきものはない、ホントに『よくある…

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てのひらにひとつ 小説

夕映月子  三池ろむこ 

純粋な恋のお話

初読みの作家さんですが、ピュアな世界がうまく表現されていて、良かったです。

32歳の医学部受験と、なかなか大変な選択をした日下部(攻様)と、そんな日下部の塾の担当になってしまった和音(受様)のお話です。

和音は、今まで両親の離婚やピアノ、それに、恋人を作ることだとか…いろいろな事を諦めて生きてきました。
そんな和音ですが、日下部の塾の講師になり、始めは厄介だと感じていますが、彼と接する内に、少…

5

トイチの男 小説

玄上八絹  三池ろむこ 

地味だけど非日常的な舞台での、地味な日常。

まず最初に、↓でも言われてますが、『玄上さん、いったいどうしたの!?』というくらい文体が普通(既作品比)になりましたね。日常ものということもあり、読みながらも『玄上さん』だと意識することはなかったです。

さて内容ですが、結構面白かったんです。それは確か。でも、ここがものすごく好き!というのはなかったかな。
質屋(これだけでもう地味。でも『日常的』ではない)を舞台にした、基本的に地味で淡々…

2

トイチの男 小説

玄上八絹  三池ろむこ 

囚われ姫のお拾い系

玄上先生、読み易くなったな~。
まず冒頭の、古めかしく頑固な体の老舗質店の風景が好き。
多分イラストじゃ表現するのが難しいことを、国語ダメ・橘に印象付ける文章力を尊敬します!

でもですね、内容は(特にキャラ)は読み辛かった~!
主人公達、なかなか橘に入ってきてくれなかったんです。
普通、BL小説の最初にはもう読み手と主人公キャラと一緒になって動いているのに、なかなかそうならなかった;…

4

てのひらにひとつ 小説

夕映月子  三池ろむこ 

ガンバレ!と応援したくなる二人

夕映月子さん、デビュー作から実に1年10ヶ月ぶりの2作目!
デビュー作も丁寧な作りが印象的で、好きなモノだけに丁寧に綴られているなーと思えたのですが、今作品も実に丁寧な描写と展開でとても好感の持てる仕上がりになっていました。
派手さがあるわけではない。
大きなヤマがあるわけではない。
もどかしいほどの純粋な気持ちがじんわりと伝わってくる。
堅実さが良さと言いましょうか、登場人物たちも誠実…

5

トイチの男 小説

玄上八絹  三池ろむこ 

思いがけないヒロイモノ

題名を見ながら、「闇金ウシジマくん」とか「ナニワ金融道」とか思い起こし、表紙を見比べながら、きっと何もかも金勘定で動く人物が人との出会いによって、人間らしくなる話なのかな~?という予想をしながら読んでまいりました。

確かに主人公は、そういう人です。
行き倒れの人を見つけても簡単に救おうとはしない。
タオルだの布団だの逐一金額を計算して、拾った男の収支はマイナス1円!?
かたや、拾われた…

3

てのひらにひとつ 小説

夕映月子  三池ろむこ 

いつの間にか真摯に育っていた思い

大学生と大学職員との緩やかで、生真面目な恋のお話でした。
大学生の受け様はゲイで、大学の同級生に1年半も淡い片思いをしている。
告白する予定も気持ちも持っていないが、たとえゲイでも人を好きになれると言う事
だけで、幸せを感じようとする受け様は、身の丈に合った将来設計をするような
堅実で真面目なタイプだが、そのせいで何かを強く求める事を諦めてる感じもする。

そして大学職員の攻め様は、3…

5

追いし、恋し 小説

李丘那岐  三池ろむこ 

ぜひ音声で「兄上」を聴いてみたいです。

義兄弟ものを探していた時に知り、古本で購入しました。

軽い気持ちで読み始めたのですが、もう全てのシーンや
全てのキャラクターが萌えでした。

義兄の義弟に対する溺愛ぶりや可愛いもの好き、
責任感の強いところに好感が持てました。

受けの暁ちゃんの「兄上」っていうセリフが何より良かったです。
おっとりとしているのに芯は強く、健気なところに好感が持てました。
学校での暁ちゃんの様…

1

てのひらにひとつ 小説

夕映月子  三池ろむこ 

真面目で地味な二人の、真面目で丁寧な恋

デビュー作の「天国に手が届く」(木下けい子画)が、新人とは思えなかった作者。
前作は、著者の得意分野の山と恋愛が両輪となって素晴らしい作品だったので、
じゃあ他の分野のBLはどうか?と楽しみに待っていたのですが、
結論から言うと、期待の割にちょっと残念という感じでした。

「両親が仲直りしてくれないことも、自分に弟ほどのピアノの才能がないことも、
家に経済的な余裕がないことも、自分が同…

6

てのひらにひとつ 小説

夕映月子  三池ろむこ 

真摯に向き合う2人

初読みの作者さんです。
デビューから2作目ということで、
私は1作目を読んでいなかったのですが
丁寧な作品を描かれる方だな~という印象です。

作者さんもあとがきでおっしゃているのですが、
「真剣に恋愛と向き合う」お話でした。

塾講師のバイトをしている大学生の和音は、
生徒として医学部受験を目指す社会人の日下部をみることになる。
医学部に30を超えてということで、他の塾講師た…

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