榊花月さんのレビュー一覧

かくも長き眠り 小説

榊花月  九號 

自分の過去には

自分で対峙しなければならない。
そんな香西が、実に男前。
この本では、香西がヤクザを憎むようになった第一の事件、姉殺しと向き合う。
前作同様、結末は苦いけど、すべてが丸く、善なる世界で収まらなくても、それでも生きていく。
そんな肯定感があるから、読後感は悪くならない。
香西と初芝の関係性もいい。
香西はまだテレがあって、言葉ではちょっとひねたことを言ってみても、セックスには素直だし、初…

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気に食わない友人 小説

榊花月  新藤まゆり 

ラブを楽しむというよりは…

意外にも主人公の職業が葬儀屋さんで、
色々と考えさせられるお話でした。
ですのでそっちに気がとられたような…w

青井が中学時代から試験の度にほぼ自分の上位にいる名前を意識して
一人で勝手にライバル視してきた人間と
まさか高校で同じクラスになるとは。
それで勝ち目もなさそうなのに、更に闘争心を燃やしてしまったりとか
周りからみたらきっと「そんな必要ないのに」って思うかもだけど
青…

2

摂氏0度の誘惑 小説

榊花月  高城たくみ 

自業自得?

才能あふれるフォトグラファーで、容姿もモデルばり。
傲慢だけど、仕事が出来るから何をしてもゆるされる。
そんな男が、常日頃からの行いの報いを受ける話。

主人公の椿は、有名メーカーから広告代理店に転職したちょっと変わり種。
でも、性的にはいたってノーマルというか淡泊。
そんな椿が、一緒に仕事をすることになった望月には何故か目を離せない。
椿が望月への恋心を自覚した後、ある日、酔いに任…

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気に食わない友人 小説

榊花月  新藤まゆり 

あれ・・・

榊さんの作品は、以前から読ませていただいているのですが、
本作は、何故か今まで榊さんの作品を読んでいたときには
なかった違和感がありました。
思わせぶりというか、もってまわったような表現が多いように感じてしまい、
素直に読み進めることが難しかったです。

学生時代からずーとライバル視していた2人の再会ものです。
葬儀社の跡をついで社長として働く青井は、高校の同級生、度会と再会する。

3

気に食わない友人 小説

榊花月  新藤まゆり 

長い勘違いの末の結論

受け様の一方的なライバル視から始まっているようなシュールな内容でしたね。
中学時代から全国模試で前後の順位を争ってきた二人なのですが、受け様はお互い唯一の
公立の学校の上位者でいつの間にか受け様は全国模試よりも攻め様を抜く事だけを
目標にしていて、全国で10位に入った時も周りは凄いと言っても、攻め様を抜けないから
癇癪を起こす雰囲気なんです、それに攻め様の名前が雪会だから、相手が女の子だと…

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最後から二番めの恋 小説

榊花月  皇ソラ 

わかりづらいかわいさ

ひらがなで書くと、より一層、わかりづらさに苛立つ感じで、、、

もともと、このカスウみたいな傲慢男は嫌いというか、鬼門というか、地雷というか、、

結局の所、このカスが、地味なネガティブオッさんに一目惚れしたあげく、力ずくにモノした話って事なんでしょうか?
オッさんの方も、被害者ぶる事で、このカスの強引さに絆されてやったって事でしょうか?
カスウのラブの在処がわかりにくすぎて、にコイツ…

0

鏡の中の九月 小説

榊花月  木下けい子 

設定の妙と攻めのチャラさが魅力。

「つめたい花」では展開よりも、ビートニク的なキャラクターに魅力を感じまして、
またまたいっちゃいました榊先生。

で、今回は本屋の店員と取次店の営業という異色な組み合わせです。
う~ん、まず本屋の日常業務描写が面白い!

本屋の店員が出てくるBL作品はほかにも多々ありますが、
それを丁寧に描写したものってあまりないような。
BL小説読んでレビュー書きまくっているみなさんはさぞかし書…

2

わるい男 小説

榊花月  小山田あみ 

「カマスください」「は?」「ブランデーのカマスだよ君!」…あぁカミュね…。

え~、ヒジョーに微妙な作でした。
「わるい男」である上司は「わるい」と形容するにはどうかと思うんだが。
「ワルぶってる」がせいぜいです。
ホテルのラウンジでスコッチウィスキーではなく、
舌噛んじゃいそうな名前のアイリッシュ・ウィスキーを
オーダーしてしまう冬堂がツッコミどころ満載のかなりイタイおっさんな件w

飲みなれてるオッサンなら行きつけのバーぐらいあるだろフツー。
どうでもい…

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つめたい花 小説

榊花月  紺野けい子 

会話の軽快さと過去の重さの対比は面白い

近未来じゃないのに近未来的な感覚を呼び起こす不思議な作品でした。

テーマ的に非常に重いのに、少年二人のナンセンスな会話を書き連ねることで、
軽薄さといえるほどのライト感を持たせています。
しかし、一方でときどき古典的語彙が混じってくる。
ちょっとしたカオスを感じる作風です。
その極端な対比はアンソニー・バージェスの「時計じかけのオレンジ」を彷彿とさせ、
へんな未来感さえ感じます。

2

オレの愛を舐めんなよ 小説

榊花月  夏珂 

この攻め様は・・・頂けないなぁ

個人的には申し訳ないけれど非常に読み辛いと感じるストーリー構成でしたね。
受け様の回想録と現在の攻め様と受け様とのやり取りが読みづらい。
8才年上の受け様の家族に対する僻み根性も好きになれない。
別に僻みが在っても全然いいのだけど、あまりに感情の起伏が無くてつまらない人。
受け様に対しては残念ながら魅力を感じる事が出来なかったです。

そして攻め様なのですが・・・こちらにも残念ながら・…

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