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砂原糖子 依田沙江美
むつこ
吸血鬼モノです。 主役はリーマンとリーマン。コミカルで、品のいいかわゆいユーモアがいっぱいの作品でした。 主人公はノンケの男(攻め)。 ちょっと気にかかる変人の上司(受け)に関わるうちに、恋してしまう。 砂原糖子さんにこの手の変人を描かせたら上手いんだよねー。一見クールビューティ、その心はただの変人。恋愛下手。他作品でもチラホラ見かけます。 セックスシーンが異常におもろいです。 噛みつきまくっ…
砂原糖子 佐倉ハイジ
久江羽
永い永い初恋成就のお話。私的にはある意味高校生らしい、好感の持てるお話でした。 オバサンでも過去に感じた事のある、甘酸っぱさがそこかしこにちりばめられていて、どこがといいきれないくらい、始終キュンキュンしておりました。 真面目高校生、苦労人、お人好し、などなど、冠がいっぱいつきそうな広久の「恋愛」とか「好き」の感覚と、フェミニストな侑の「お付き合い」とか「セックス」に対する価値観と、基本が…
砂原糖子 高久尚子
読みながら違和感が…いや小説世界にはひたりきって泣きながら読んでたんですが、読み終えてその違和感の正体に気づきました。 攻めの性格が悪い! そう、攻めの性格が悪いんです。享楽的な生き方、下半身はゆるい。付き合うきっかけはホモを観察して脚本のネタにするため。平気な顔で嘘をつけるタイプ。こういうタイプの攻め、砂原糖子さんの小説では、はじめて読んだような気がする。木原音瀬さんの小説にはよく出てくるタイプ…
可愛くていいお話でした。 大展開のある作品も大変だろうけど、こういう日常の小さな事件をゆったりじっくりと描いて、ちゃんと「読ませる」のも、意外と難しいんじゃないかなァと思う。砂原糖子さんは、そういうのが上手な作家さんだと思います。 主役は、高校時代からの親友です。 大学に入って少しずつ距離が開いてしまう。池上は律也を好きだけど、律也には他に好きな女の子がいて、その女の子は池上が好きで。 律也を押…
砂原糖子 円陣闇丸
砂原糖子さんのデビュー作らしいです。デビュー作とは思えないぐらい完成度が高かった。 丁寧で透明感のある文体、緻密な心理描写、優しくてもろいのに、芯は強い登場人物etc、砂原糖子の源泉を堪能しました。 主人公(受け)は30歳らしくない30歳でした。仕事はできるし、セックスの経験値もそこそこあるのに、恋愛に関してはダメダメだ。ウジウジと年齢を気にし、焼き餅をやき、しかもその感情をうまく相手に伝えられ…
砂原糖子 高城たくみ
砂原糖子さんがヤクザもの…? 砂原さんのイメージ的に、若干不安に思いつつ読んだんですが、めっちゃ面白かったです。 たぶんこの作品は、従来の砂原糖子さんファンには賛否両論あるんじゃないかなーと思いました。でも、私好みだった。要所要所でツボにきて、ケタケタ笑いながら読んじゃいました。 主人公は普通のリーマン。離れて暮らして交流もなかった組長の父親が死に、二代目組長になってくれと迫られます。 だんだん…
作者の砂原氏があとがきで言っていますが、『ほのぼのバイオレンス』なお話です。 死んだ先代の息子だからと白羽の矢が立っちゃった奈木蝶也が、うるさい組員に辟易しながらもほだされていっちゃうのが前半の『ほのぼの』部分で、私も何を言いたいのかいまひとつ乗り切らず、モヤモヤとした気分をまといながら「読み始めたんだから終わりまで」といった気分で読んでいました。 奈木が美人なだけでメリハリが無く、枦山尭…
砂原糖子 金ひかる
いやはや、面白かったです。 一見クールビューティに見える受けの変人っぷりが楽しくて仕方なかった。それに振り回される攻めが可哀想で可愛くて。 代役として出張ホストすることになった攻め。そこで出会ったのは、情緒の欠片もない美貌の変人。キスも愛撫もないテコキと前立腺マッサージを要求され、すぐさま帰される。色気の欠片もない性欲処理です。 攻めがゲイではないと知った受けは、「ゲイじゃないなら惚れられてトラブ…
砂原糖子 木下けい子
幼馴染みもので再会ものです。焦れったいです。長い長いすれ違いがあります。切ないです。 良作でした。 木下けい子さんの挿し絵、この作品にめっちゃ合ってました。 主役は幼馴染み同士の二人、成明と湊。視点が順番に変わりつつ、ゆっくりじっくり二人に起きる事件や心理変化などが語られてゆきます。 離島を最初に飛び出したのは成明。恋人の湊に「必ず迎えにくる」と約束して、東京へ出る。 でも、それから長い時間が流…
『優しいプライド』を読んだときに、「砂原糖子さん、ホストのシステムとかあんま分かってないんだなぁ」と思ったんですが、今作品を読んで、「おおっ」と思いました。さすがプロの作家さん、取材したんでしょうか、進化してましたw ホストものですが、なぜかお水な空気感がなかった。砂原糖子ワールドは、どんな汚れた世界をもしっとり切なくて優しい空間へと変えてしまう、そんな気がします。もちろんいい意味で。 ふとした…