沙野風結子さんのレビュー一覧

疵物の戀 小説

沙野風結子  みずかねりょう 

これぞ『スリルとサスペンス』に愛を込めて♡

最初読み進めるまで、ここまでガッツリなスリルが来るとは思いもしませんでした。
皆さまお気を付けくださいね!
そして読み始めたら最後、本当に止まりませんっ。
大型客船に乗せられて、嵐の大海原をひたすら航海する乗客の気分でございます。
そこへ船酔いするヒマも無いくらいのアクション(?!)に、すれ違いが絡まる二人の愛!キャーっ(⑉• •⑉)たまらんっっ。

前編は『受け』の目線で語られます。…

7

獣の月隠り 小説

沙野風結子  実相寺紫子 

番の重み

2016年刊、こちらも2010年のリンクスロマンスから文庫化されたものだ。
スピンオフだが続編でもあるので、是非とも『獣の妻乞い』とセットで読んだほうがいい。

人間の都合で生み出された、人と狼を掛け合わせた猟獣達を管理する施設は、生き残る為の弱肉強食な檻の世界だった。
そんな中でもいじめあり、兄弟のような関係あり、嫉妬あり、といった人間模様みたいなのが芽生えている。
そして恋愛感情も……

1

獣の妻乞い 小説

沙野風結子  実相寺紫子 

傷だらけのわんこ

元は2008年にリンクスロマンスより刊行された小説だが、2015年刊の文庫化されたほうを購入。
個人的に沙野さん作品ってどうも取っ付きにくいイメージからこれを読みたい!!って直感が働かないのだが、コレだけは外しちゃいけないなと思っていたのでようやく読めた次第だ。

舞台となるのは凶悪犯罪者の多くが更生しきれずに再犯率の高さが社会問題となっている設定の現代で、猟獣の成り立ちも必要悪を盾にした使…

1

黒妖精は聖騎士の愛をこいねがう チェンジリング 小説

沙野風結子  奈良千春 

何者も立ち入ることができない絶対的な関係

前作『チェンジリング』が、運命を掴みとる話だとしたら、こちらは運命を掴み損ねた話…と言うとだいぶ悲劇的に聞こえるかもしれないけど、運命とは所詮一つの分岐でしかなく、道が逸れたからといって待ち受ける未来が嘆かわしいものとは限らない。人生の操作権が自分の手にある限り、逸れた道を再び繋げることもやはり自分次第。そんな読後感でした。

アンリは皇子でありながら不吉な取り替え子として生まれ、18年も隔離…

5

チェンジリング~妖精は禁断の実を冥王に捧げる~ 小説

沙野風結子  奈良千春 

運命に翻弄されながらも、自分の手で運命を掴む

「後に計り知れない苦難が待ち受けると知っていたら、果たして人は禁断の果実を食べるのか――?」
妖精の取り替え子というヨーロッパの伝承チェンジリングをベースに、そうした命題を背負わされた二人の愛の編成のファンタジー。
個人的には沙野作品の中で1.2を争うかも。というか主役二人が本当に好みな上、全編通して緊張感と切なさがつきまといずうっとハラハラし通しだった。

妖精の取り替え子で災いの預言者…

5

獣はかくして交わる 小説

沙野風結子  小山田あみ 

シリーズ化するのかな

刑事と、裏のある謎男とが、同じ目的に向かうお話。
なんだか久しぶりに、男くさい裏社会もの読んだような気がする。
夜って感じのブルートーンのカバーイラストも美しくて、凄く目を惹く。
早い段階から、二人の間には、何か過去の因縁があるのだろうなって事は垣間見えていて、一応本編中にその過去の因縁については解明されるのだけど、その上で、これから先の二人は…って所で終わってしまっている感があるので、これ…

3

閨盗賊 小説

沙野風結子  小山田あみ 

エロ以外は宝塚で上演可能な雰囲気

ヴィクトリア朝時代の社会や風俗についても描かれていて、
BでLな二人だけじゃなく楽しめる小説でした。

継母に厳格すぎるほど厳格に育てられた受と、盗賊の首領の息子でフリーダムに逞しく育った攻のラブストーリーです。
受のレンの本当の母親は日本人という設定なのですが、海外との通商が頻繁でなかった時代に異国へ旅し、イギリス人の男性と結婚したという背景が、受の生い立ちとしてなんだかロマンチックな感…

0

獣はかくして交わる 小説

沙野風結子  小山田あみ 

どちらが飼うか飼われるか

電子版カラー口絵、挿絵、あとがきあり。
アンダーグラウンドの世界で生きる謎の男と、刑事の秘密の関係。
ストーリーはハラハラドキドキ、面白かったんですが、正直お互いに情報をやり取りする対価としてカラダの関係を…というのがなんか、わかるようなわかんないような…。そこでエッチする必要ある?と思っちゃった。要するに自覚するのは遅かったけど、どっちも一目惚れだったってことなのかな…。

一見ハードボ…

2

夢を生む男 小説

沙野風結子  北沢きょう 

夢を操る、というロマンチックさを期待していたが

レビューも多いので感想だけ…

作品の根幹をなすのが「夢生み」という能力なのですが、これがどうもピンとこない。
まず予知夢、そして夢生みの能力でそれを「確定夢」にする…
ここがわからん。
そしてわからないまま読んでるんで、なんだかね。面白く感じられないわけ。
お互いを補完する能力を持って絡みつく両家の関係性。こういう興味深い設定はいい。非常にいい。
そして現在は夢生み家系の伏見家が支…

2

神の聖婚-機械仕掛けの神と復讐者- 小説

沙野風結子  笠井あゆみ 

イラストがちょっと寂しい

シリーズで読んできて完結にたどり着きました。
2作目と趣向がガラっと変わってて!なかなか戸惑いました。
しかも、私のだけが落丁なのかと思い不安になったんですけど、
やはりイラストは少な目だったんですね(- -;

2作目までは、神が受だったんですけど、今回逆でした。
自分の好みだけでゆーと、2作までの流れのほうが好きでした。
しかも、これSFなので、不得意分野です…。

技術大国…

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