佐々木久美子さんのレビュー一覧

座敷童に恋をした。 小説

いおかいつき  佐々木久美子 

家族的な妖怪たち

いおかさん初の人外ものは、吸血鬼とかモフモフ系ではなくオヤジ化した日本古来の座敷童が主役。
関係ないとは知りつつ今流行りの妖○ウォ○○を思い浮かべるが、あいにく私はこのブームに縁のない環境だ…。

亡くなった祖父の住んでいた家を相続した祈(いのり)は、そこで幼い頃の初恋だった座敷童の再会を期待していた。
なのに、その座敷童・咲楽(さくら)は当時の可愛い女の子の成りを潜めてオヤジみたいな容姿…

4

フィフス 小説

水壬楓子  佐々木久美子 

惚れたらコドモ

 このシリーズ、ほかは制覇したのですが、本作だけ洩れてました。主役はエスコートのオーナー榎本(受け)。某所で「なめ●じ」呼ばわりされていたほど、ある意味強烈な人を食った性格で、読者の好き嫌いもはっきり分かれそうなキャラではあります。ただ私自身は、自分が間違っても愛されキャラではないと重々自覚したうえで、それでもわが道をゆくしかない榎本のようなタイプ、嫌いじゃないです。

 エスコートの関係者に…

3

ディール 小説

水壬楓子  佐々木久美子 

いびつな関係

本編は既読なので書下ろしのみで。 おおっ、律ちゃん結構小悪魔的な感じが出てますね。 それを無意識にしてるのか? 今回は延清のナンパについていく律のストーリーでした。 1人の女を決めて律を先に帰らせようとした時に延清に発したセリフが以外や以外!! やっぱり律ちゃんだって嫉妬するよね。 本人にそれが解ってるのかどうかが疑問だけども… それは延清もだからお互い様か? 一緒に帰った後はやっぱり速攻で押し倒…

0

執事の特権 小説

榎田尤利  佐々木久美子 

執事攻めなら、これですね。

執事、好きです。しかもこれは執事が攻め。主人はワガママで潔癖性。うほう、いろいろと攻めがいがあります。

主人の乙矢さんが、人間嫌いでわがままで毒舌でプライドの高い、とにかく面倒くさい性格。けど、顔が美人。うーん、受けだ。対する秘書候補として雇われた仁が、これまてできた人。主人にどんな嫌みを言われようが受け入れる。二人の性格のギャップがすごい。
けれど、榎田さんの作品におきまりの、事…

5

真夜中の太陽 ~弁護士調教~ 小説

鬼塚ツヤコ  佐々木久美子 

すごい

おそらく自分の初小説でしたがもうすごいのオンパレードでしたね。まず厚さが気軽に手に取れるものじゃないそれからあらすじを読むとあんまり痛いのは好きじゃないのと思いながらも読み進めるといかに気高き受け様を攻略するのかというお話でしたね。一目惚れからどんなに足蹴にされようと一途に想っている攻めさんはすごかったですね。我慢ができずにちょっとアレコレしたりはするんですけど好きという気持ちが言葉数が少ないから…

2

神の孵る日 小説

深月ハルカ  佐々木久美子 

まるで童話のよう…

表紙も題名もファンタジー色が強く、ファンタジーが好きなのでワクワクしながら読みました。

内容は、大学の准教授と神様の、心がまるで綺麗に洗われていくようなお伽噺のようなお話でした。

うっかり卵を孵してしまったことから物語は始まります。幼い神様の珀晶を放っておけずに面倒を見ることになり、徐々に惹かれていきます。珀晶も最初から准教授の敦に惹かれています。そして、愛情を育んでいくうちに珀晶が自…

1

ディール 小説

水壬楓子  佐々木久美子 

愛を知る

エスコートシリーズ文庫化の第二弾は、
シリーズ中最も好きな作品『ディール』。
カップルとしては榎本達が好きなんだけれど、
この作品が持つ純度の高さみたいなものは、格別。

辛い家庭環境でただ耐えて行きて来た律がある日
エスコートのトップガードの延清に、助けられ拾われる。
足を痛めた律を無造作におぶう延清の体温に癒され、
律は延清の側で生きていくことを選ぶ……。

身体は繋ぎなが…

4

吸血鬼には向いてる職業 小説

榎田尤利  佐々木久美子 

誰のためのハッピーエンド

吸血鬼とか人外のラブストーリーって結末が一番気になります。
時間に限りのある人間と、時間の概念がない吸血鬼と、そこの差が埋まらないと寂しさとか切なさが残ってしまうからです。(だがそこがいいとも言えますが)
要はどう共存していくかですよね。

私が一番気になったのは、人間である野迫川が吸血鬼になるのかどうかでした。
やっぱり受けと攻めには永遠にラブラブでいてほしいですし、良い意味でも悪い意…

1

ダミー 小説

水壬楓子  佐々木久美子 

長すぎやしないか??

 大学卒業直前に一度だけ重ねた身体。以後音信不通で今34歳。何の罰ゲームだって感じですね、まったく。再会してみれば意外と距離的にも近く、官民の差はあれ似たような業界に身を置いてて、同僚に共通の知人がいたりもする。本気で捜せばきっともっと早く会えてた。
 確かにあの一夜の後、祥吾の落ち込みは同情に値する。「俺でもよかったのか」から「やっぱ俺じゃダメだったのか」への落差はまさに天国から地獄。でもね、…

3

恋愛派閥 小説

華藤えれな  佐々木久美子 

選挙に行きたくなる?

 華藤えれなさんといえば、これほどペンネームと作風がマッチしている方はいないと思ってました。そう、この作品を読むまでは・・・

  壮大な歴史ロマンか、華麗なメロドラマ。いずれにしても重厚でシリアスなものしか触れる機会がなかったので、そのどちらにも属さない華藤作品って、極めて新鮮。本当に同一人物が書いたのかと疑いたくなるくらい。

 舞台は永田町。受けの瑞木はクールで辣腕の若手二世議員。攻…

3
PAGE TOP