佐々木久美子さんのレビュー一覧

叡山夜話 小説

夢乃咲実  佐々木久美子 

人外感の強い鬼

比叡の山寺を舞台に繰り広げられる物語です。
鬼の出てくるファンタジーではあるのですが、歴史もののリアリティがあり短篇だけれど読み応えも抜群でした。
文章や表現がなんとも耽美で、話の雰囲気にも合いますし挿絵もぴったりでした。

ーーーーーーー感想とネタバレーーーーーーー

山寺で年寄り坊主の専属稚児として奉仕し、そのことに絶望していた香寿丸。
1日の役割を果たし、身体を清めていた彼の前…

5

片角の暴鬼 小説

かわい恋  佐々木久美子 

2人のややこの続編希望

短編なので一気読みでした。面白かった。続編希望します。村人達の胸糞悪い事。どうせなら滅ぼせば良かったのにと。でも和氣の頼みならばきいちゃう牙狼丸。和氣を悲しませたく無いからとか。他の鬼と違い、角が黒くて、身体の紋様が複雑だったのは実は鬼神だったからって。良かった。胸糞悪い村長なんて雷で焼いてしまえ!まさか双子の兄の志氣は生まれてすぐに間引かれてたなんて。で、和氣の事が心残りであの世に行けなかったと…

3

片角の暴鬼 小説

かわい恋  佐々木久美子 

挿絵中心の感想ですみません

佐々木久美子さんの挿絵は初見ではありませんが、今回非常に魅かれました。
今までだって、お上手という印象はあったのですが、ここまで心惹かれる感じではなかったので少し驚いています。何が違うんでしょう。鬼(人外)だから?発行が新しいものですので少し作風が変わった?などと考えつつも…。

元々描き込み多めの方ですが、大変穿った見方をしてしまうと、アンソロジーの挿絵を全部おひとりで賄ったため、ガッツリ…

5

片角の暴鬼 小説

かわい恋  佐々木久美子 

牙狼丸がかっこいいです。

ここしばらく私的人外祭り開催中で再読。

やっぱりよかったぁ…!
と、この萠えを同志と分かち合いたいと、
いつもお世話になっているこちらをチェックしたところ、
まだレビューがあがっていないので
拙い感想ではありますがひとつ。

まずは表紙が素敵ではないですか?
長身で広い肩幅に締まった腰、黒髪短髪…
私はガタイのいいワイルド系の攻めに目がないのですが、
攻めの牙狼丸は鬼なので…

11

恋愛派閥 小説

華藤えれな  佐々木久美子 

弱点はお酒

本作から大分後になってスピンオフ『雪の褥に赤い椿』が刊行されるわけですが、元ネタであるこちらの方が断然面白いのです。

若手政治家同士の、ライバル関係にありながら惹かれ合う二人@永田町なお話。

前半の「恋愛派閥」は瑞木視点、後半の「恋愛革命」は高透視点です。攻め受けのキャラクターが相手側からよくわかる構成で、コンパクトにもかかわらずエピソード満載の満足な読み応え!…といいますか、「萌えそ…

5

執事の特権 小説

榎田尤利  佐々木久美子 

「実験」シーンが好きでした

榎田さんと佐々木さん両方目当てで読みました。
執事モノですが、執事の方が主人より若干年下です。
表紙に主人公2人が描かれていますが、2人の性格と外見のイメージはピッタリでした。
見目は美しいが潔癖症、我儘で毒舌家、人嫌いで神経質な主人の乙矢がしかける序盤の意地悪はまるで子供の様で、それに耐える執事候補の原田、そして原田を執事として指導する富益とのやり取りが可笑しく楽しいです。
昔のトラウマ…

1

恋よ、ハレルヤ 小説

鳥谷しず  佐々木久美子 

思ったよりコミカルで面白かったです

中編2本、どちらも律(受)の視点で進みます。
「恋よ、ハレルヤ」は恋人になるまでと、「恋よ、めでたし」は恋人として両親に紹介した後の話です。

佐々木先生のイラストに惹かれて購入しましたが、とても面白かったです。
惜しむらくは、表紙にその面白さが出きれていなかったこと!律が妖艶に微笑んでいたのですが、中身は恋愛には初な可愛いキャラでした。あとは、仲塚(攻)視点のSSがあれば神だと思いました…

1

二響螺旋―愛と熱情のアリア― 小説

池戸裕子  佐々木久美子 

当て馬が光る

音大で声楽を専攻する良きライバルだった岸本と槇。
才能に恵まれた二人は意気投合し、やがて恋人として親密になっていく。何事にも情熱的な岸本に自分にはないものを感じて強く惹かれていた槇だったが、卒業後、活動拠点を海外に求めた岸本に捨てられる。それから5年が経過し、退官する恩師のため、門下生主催の祝賀コンサートの準備をしていた槇は、欠席予定だったはずの岸本がコンサートのためにドイツから帰国したことを知…

3

吸血鬼には向いてる職業 小説

榎田尤利  佐々木久美子 

小説家シリーズの中ではちょっと毛色の違うイメージ。

やはり榎田先生は上手いなと。
小説としてもコメディーとしても実に面白い!

でもね、私はBLとしては萌えなかった。
いつも口にすることだけど、
愛がないとダメ。

野追川の「黒田」に対する愛を感じなかった。
「原稿」や「ゴスちゅる」や「漫画」に対しては
溢れるほどの情熱を感じるのだけれど、
BL的には全く愛を感じなかった。
……要するに、萌えない。

黒田も然り。
野追…

2

愛執の鎖 小説

秀香穂里  佐々木久美子 

大きいお姐さま方ならこのダメ男に共感出来るのでは

電子書籍で読了。挿絵なし(あとがきはあって、秀さんがイラストを褒めちぎっているので悔しい)。

このお話、かなり読者を選ぶんじゃないかと。
あらすじは以前にレビューされた皆さまが詳しく書かれていますので割愛しますが、「こういうのダメ~」っていう方は気分が悪くなるだけかもしれないなぁ、と思うのです。
受けの三浦の不倫です。おまけにこの方、妻との穏やかな暮らしも、部下の大石に激しく求められる恋…

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