紺野キタさんのレビュー一覧

逢うときは、いつも恋人 小説

神奈木智  紺野キタ 

前向きな……

 この作者様の作品は、基本的には穏やかな話ですよね。
 実は、その秘密は、誠人にとっては、驚く様な展開なんですが、そんなに大波乱もなく、静かに物語が終わっていきます。

 ここから先はネタバレですが、多分、この物語のラストには好き嫌いがはっきり別れそうな気がします。
 個人的には、前向きなサヨナラは、有りだと思っているので、割と嫌いじゃない終わり方だったんですが、人によってはちょっと……っ…

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田園少年 コミック

紺野キタ 

意識することの始まり

「男の子ってズルイ」
身に覚えのある、羨ましさとも疎外感ともつかない
感覚のど真ん中をつく言葉でした。
これは「男の人」には決して該当しないもので、
心の成長は常に一歩先をゆく少女の感性が光っています。

また、成長の途上である少年特有の雰囲気を
ごくごく素朴に描いていて、
甘酸っぱくてもどかしいままに終わるのがいいんですね。
この、もやもやした気持ちに名前が付く前、
境界線の…

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SALVA ME コミック

紺野キタ 

BLへ行く前の萌えの原点

エロもエチもない、ましてや恋愛と呼ぶものは少なく、それは少年の時代の甘い記憶だったり、思い出だったり、後悔だったり、進化の過程であったり、
様々な少年達の姿、男性の姿に、自分は男性でないのに「あ、そうそう!」ってノスタルジックな共感を呼び、胸をキュンキュン締め付ける。
今よくある作品のキュンとは違うキュン(わかるかな?)
JUNEの世界に近いかもしれない。
どの作品も短編小説風で、一つ一つ…

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日曜日に生まれた子供 コミック

紺野キタ 

タイトルからじゃ想像できないけど...

オヤジ受(カレ専)作品集でしたww
紺野キタさんは初読みでしたが、
この美しい世界観にすっかり魅了されました。
ファンタジーものあり、百合ものあり、主従関係ものあり...
かと言って、今のBL作品にありがちな激しいエッチではなくて、
やわらかい絵とストーリーに合った切なくなるような
ベッドシーンにキュンキュンしましたww
どの作品も読んだ後にジワ~ンと胸が熱くなって、
しばらくの間…

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永遠の昨日(新装版) 小説

榎田尤利  紺野キタ 

往年の”少年ドラマシリーズ”のような・・・

絶版になっていた作品が新装版ではあるが、入手できることになったのは大変に嬉しい榎田作品です。
この作品を読み終わって、最初に感じたのは榎田さんの持つ、枠にとらわれない一般小説としても成立できるその凝り固まっていない柔軟性に、この作家さんは別格、と位置付ける所以なのだと、改めて実感させられたことでした。
このお話は、下世話な言い方をすれば、ゾンビに陰陽師に、と、普通ではありえないとんでもな設定で…

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8年目の約束 小説

うえだ真由  紺野キタ 

再会物

一度、離ればなれになって再会という設定は好きなので楽しみました。
このもどかしさがいいですね。

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神さまに言っとけ 小説

榎田尤利  紺野キタ 

甘くて優しいお話

女に刺されて死んだヤクザの惣田の前に現われた天使は、主に純粋なる愛を捧げれば命を助けてくれると言った。
訳のわからないまま契約を結んだ惣田に与えられた使命は花屋で働く冴えない青年、眞と恋愛関係を成立させること?!
惣田に与えられたのは見知らぬ青年の身体で、しかも期限は四週間。
今まで女にすら本気になったことのない男が、まともな恋愛などできるのか……

読んで一番最初に思ったのが、昔の映画…

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花芽と狼 小説

須和雪里  紺野キタ 

許しの物語

須和さんの新作きた!!
今度は私たちの心にどんなトラウマを植え付けてくれるのかと半ばワクワクしながら手にした一冊は予想外にほんわかした優しいお話で本当に驚いた。
なんて予想外。

寺院、稚児と聞いて「よいではないかよいではないか」な展開を想像していましたごめんなさい。

これは許しの物語だなあと。
大切な人を守りたいと思う気持ち。
それが高じて人を傷つけて、そこから始まる憎しみの連…

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文殊丸 小説

須和雪里  紺野キタ 

2人の運命や如何に?!

前作「花芽と狼」の続編です。今回は、文殊丸が主人公です。あっ、瑠璃若もちゃんと出てます。

今回は、次の11章からなっています。
1.怪鳥・2.下駄打ち・3.白眉・4.似非薬・5.錦中納言・6.崇り・7.墓場・8.声変わり・9.夜行・10.転び湯・11.無量光

1では、瑞調寺に夜な夜な白い鳥が現れ、文殊丸の名を呼ぶ謎を解き明かそうとします。
2では、冬弦が加持祈祷の帰りに妙連が法師を…

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花芽と狼 小説

須和雪里  紺野キタ 

群像劇のようでした

須和先生の作品と出合ったのは、今は廃刊となってしまった「小説June」でした。「地球が海になる日まで」等の胸をギュッと掴まれるようなお話が多かったように思います。
“しばらく新刊が出ていないようだけど、まさか筆を折られたんじゃぁ…”と心配していた矢先の新作発表だったので、無事こうして読むことが出来て嬉しく思います^^

最初題名を見たときは、”まさか、獣姦モノとか?”と思ってしまいました。実…

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