今市子さんのレビュー一覧

花がふってくる 小説

崎谷はるひ  今市子 

満たされていたと、失うときに気付くのです。

地方名家の本家次男・涼嗣(攻)と、分家長男の秋祐(受)。
同い年の従兄弟同士。
涼嗣は生活力の無い秋祐と同居しています。

涼嗣は成績も良く、仕事も順調で、人間関係も良好。
3年ほど付き合っている恋人もいる。
特別に欲しいものも無ければ、不満に思うことも無い。
こんなものなのだろう、という淡々とした人生を送っています。

冷めているんですね。
理性的で、周囲に興味が無い。
執…

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いとこ同士 コミック

今市子 

二重の禁忌

恋愛相手が同性で、しかも血が繋がっている。
そんな二重な禁忌に悩む「いとこ同士」。
愛があれば性別も血縁も軽く超えてしまうBLが多い昨今、
これぐらい葛藤してくれるお話を読むのはかえって新鮮です。

いとこ同士って結婚が出来る間柄で、兄弟よりは遠いですが。
やはり血は繋がっていて、微妙に顔が似ていたりするんですよね。
しかもお互いの親は、小さい頃から良く知っている「おじさん」「おばさ…

2

B級グルメ倶楽部 2 コミック

今市子 

恋する二人の日常

7年越しの恋を実らせ、晴れて恋人同士となった鬼塚と吉野。
甘い時間を過ごしたい二人ですが、些細な事で気持ちがすれ違います。
相手の何気ない言葉に不安を覚えたり。
好きだからちょっとしたことで疑心暗鬼になってしまう(特に吉野が)。
そういう恋人同士のよくある日常を、双方の騒がしい身内を絡めて、
テンポよくコミカルに描いて行きます。

ぶっちゃけ二人とも、相手にメロメロで。すれ違いの様子…

2

B級グルメ倶楽部 コミック

今市子 

カレーの王子様

高校時代の憧れの先輩・鬼塚に再会した吉野。
再び鬼塚へ心惹かれる吉野だが、どうも鬼塚も吉野のことを……?
7年越しの恋は実るのか?!

鬼塚の非常に分かりにくいアプローチに、ぼんやりさんな吉野。
そんな二人の距離が縮まるまでは、笑える紆余曲折がてんこもり!
ほのぼのとコミカルに物語りは進みます。

カレーパンに始まる鬼塚のマニアックな拘りは素敵でした。
下唇のぽっちゃり具合は萌え…

1

進行性恋愛依存症 小説

かわい有美子  今市子 

パズルを組み立てていくような面白さ

かわい有美子さんの作品は
これまではドラマCDでしか知らなかったのですが
先日、こちらで「空色スピカ」のレビューを読んでとても興味が湧いて
その際に薦めていただいた作品のうち、この作品が先に手に入ったので
かわい作品デビューの1冊となったんですが。。。

いきなりエロエロなんですけど!
もちろん、薦めていただいた際にも「エロい」とは聞いてたんですが
1ページ目からいきなりエロいとは…

2
非BL作品

鏡花あやかし秘帖 鏡花水月 非BL 小説

橘みれい  今市子 

世界観が好きです

とっても自分好みの設定で、
以前から気になっていたシリーズでした。
一話完結なので、話についていけないなんてこともなく、楽しめました。
BL的には、思っていたより、そっちの風味がナイ!
もうはっきり非BLと言ってしまっていいと思います。
そのため攻め受けは予想、というか仮(?)の設定のような感じになります。
が、もうこのままずっとそういうのはなくていいと感じる。
私はもともと、BLで…

2

東景白波夜話 暁闇に咲う 小説

鳩かなこ  今市子 

引き込まれましたが…

幽閉され死に際で狐の面に助けられた与一郎は、助けられた先の掏摸(スリ)を商いにしている一族に身を寄せることになった。そこでの生活は真っ暗闇の蔵とは違いぬくもりがあり、かいがいしく世話をされたこともあり、与一郎の心はいつしか「死」を望まなくなるが…

ノンストップで読了しました。
それだけ引き込まれましたが、痛みや悲しみの割合が増えるに連れ相乗するはずの狂気や執着加減が同じ比重で感じられません…

0

進行性恋愛依存症 小説

かわい有美子  今市子 

よもや、こんな所で!!

のっけからのあまりの展開に、思わず作者さんを確認。

エロ率50%アップ
びしょぬれ特集、顔●あり
つかみはバッチリで、あれよあれよと、ビックリしているうちに、第1話の「ドラスティック・メタモルフォーゼ」は終了。

2話「報復モラトリアム」で、二人の関係が、何でこんな事になったのかが明らかに。
この2話以降でようやく、「かわいさんって、この位の濃さよね」って安心して読める。
作者さ…

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夏夜のたまゆらに 東景白波夜話 小説

鳩かなこ  今市子 

愛憎よりも人情

前作あとがきで、白波ものの歌舞伎を意識されているとチラッと書かれていたので。
愛憎や宿業が渦巻く第2巻になると思っていたのですが。
どちらかというと愛憎よりも人情色が強かったような気がします。
なので愛憎ドロドロを期待していた私には、やや拍子抜けでした。

勿論、藤吉と与一郎の確執・愛憎部分はあります。
ただ二人とも精神的には揺れているのですが、表面には出てこないもので。
なんだか(…

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あしながおじさん達の行方 2 コミック

今市子 

謎がすべて解け、大円団

人間関係の複雑なお話なんですが、分かりやすかったです。「家族」というものについて、考えてしまいました。
今市子さんの漫画の中でも、とりわけ好きな作品となりました。

施設で育ち、そこを巣立った後、それまで自分を援助してくれてた五人の「あしながおじさんたち」を探す主人公。
ストーリーはコミカルなタッチで進んでいきますが、最後に明らかになる出生の秘密は、非常にディープです。
でも、暗さは感じない。
今…

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