国枝彩香さんのレビュー一覧

ため息の温度 コミック

国枝彩香 

健気なんだけど振り回す受けがいいんだなぁ

2004年発表の短編集。

「ため息の温度」
高校生の純は成績不振。兄の亮の友人・佑也に家庭教師に来てもらうが…
佑也が亮に恋してると知った純が、黙っててやるから、と佑也と無理に関係を結ぶ。
だが佑也はそんな純に手酷いしっぺ返しを…
だけどそれは哀しい佑也の本心の裏返し。
純の粗暴な子供っぽさと佑也のアンニュイなルックスの対比がいい。

「BLIND」
「DISTANCE」

2

いつか雨が降るように コミック

国枝彩香 

表紙に迷ったら買うべし!

国枝さんの作品はシリアスの中に明るさもあり、救いがあるようで無かったりあったり。不思議な魅力でいつも読み手を引き込んでくれますね。

表題作 いつか雨が降るように
最後にびっくり!そうかーそうだったのか。
最初から匡はわかってたの?そしてシロも探し当ててそこにいたの?
脅してきた昔の相棒をおそらく殺してシロとの暮らしを守って。
最後のモノローグはどんな意味が…。

他の作品も皆面白…

1

箱庭 コミック

国枝彩香 

面白いから表紙で敬遠する必要はない

◆箱庭(表題作)
 ホラー風の導入に反して、物語の流れはそこまで悲愴感や闇が漂うわけでもなく、割と爽やかな読後感でした。攻めの豪太のあっけらかんとして快活な性格の影響も大きいかな。表紙を飾る人間ではない美しい生き物・きぬは、生きている限り人の血を吸わなければならない性。誰かと一緒に生きたいけれど、血を吸い尽くして死なせてしまうことを恐れています。一度は自棄になって死も受け入れた人間は精神も相当強…

2

胸の鼓動 コミック

国枝彩香 

あの二人のその後

石川のツンデレも相変わらずですね。
本当は山口のことが大好きで愛してるけど照れくさくてなかなか言えなくて。
山口は石川がどんな悪態をついてもニコニコして最後には山口のしたい通りになって。

はからずも両家の顔合わせが出来て良かった。

倦怠期のところはびっくりしました。石川を見ない山口なんて!すごく心配しましたが、なんと放置プレイだったのですね。

何だかんだ言っても結局山口にほだ…

2

春に孵る コミック

国枝彩香 

どれも凄く印象的で余韻が残ります

国枝さんの絵は不思議な魅力がありますね。とってもお上手で、お話がシリアスで悲惨な結末でも絵がこちらを救ってくれるというか。なぜか悲観的になれない絵な気がします。

さて短編集ですね。ずっと読みたくて勇気が出なくて手が出せませんでした。

どのお話もつづきが気になるし、え?そうなるの?と意外な終わり方だったり。
表紙でイメージする不穏な予感はほどほどで絵に救われると言うか。
どのお話も死…

1

スピンアウト 上 コミック

国枝彩香 

性癖にハマれば最高

ジェットコースターのような展開と、まるで綱渡りをしているかのような不安定な関係。

上では巽と三木の関係が変質していく様子が描かれているだけですが、非常に先の展開が気になる上手い構成になっています。

痛いセックスの描写も多く、それも愛情なんてないような、読む人を選ぶ作品であることは間違いないでしょう。

しかしながらダークで痛々しく、ぐちゃぐちゃでドロドロな物語が大好きな私にとって最…

4

胸の鼓動 コミック

国枝彩香 

幸せのおすそ分け

短編集ですが、『耳たぶの理由』のスピンオフが目的で読みました。

相変わらず石川溺愛の山口が、さらにパワー全開で帰ってきた!という感じです。
石川は石川で可愛さが増していましたね。

今作で2人は社会人となり、同棲している設定でした。
お互いの家族にも挨拶したそうで、すでにカミングアウト済みという感じです。
2人が事故にあって家族同士が初顔合わせするのですが、お互いにいい家族でホッと…

2

耳たぶの理由 コミック

国枝彩香 

若者の恋愛という感じ

すごい受けのことが大好きな攻めでした。

イケメン大学生・山口×ツンデレ小型犬大学生・石川

遊んでるように見えた山口が、実は石川のことが大好き。
本当に大好きって感じで、なにしても揺るぎませんね。
石川はツンデレを拗らせている感じで、本当は山口のことが好きなのに全然素直じゃない!
もうちょっと石川のデレも見たかったなー、という感想です。

毎回同じことを繰り返していて、山口に冷…

2

熱浸透率 コミック

国枝彩香 

変わり者vsワンコ

国枝先生、初読みです。
絵も綺麗だし面白いのですが、ちょっと文字が多めだったような気がします。

やはり、なんといっても表題作が印象深いです。
男前だが変わり者の玄とワンコ系男子・岳人が友達から恋人?になっていくお話です。

とにかく、玄が相当な変わり者で、見た目は文句なしなのにトロいし鈍いし…とにかく変なんです。
対する岳人は、お母さんのように世話焼きで人懐こい男の子で、玄に片思い…

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番人 コミック

国枝彩香 

最後の短編に心を奪われる

最後の短編に全てを持ってかれました!
この設定他の作品にも似たのがありましたよね?面白かったです。
不細工だらけの艦隊に敵の一味の美形が潜入し捕虜に。
艦長自ら自室に連れ込み世話をする。不細工だけどとても心の美しい艦長。
なのに実は捕虜の作戦で…。しかもその正体は!

タブーもぶっ飛ぶ最後のページでした。楽しかった。

表題作
加納と兄は何を考えていたのか。謎です。そして霞の父親…

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