高尾理一さんのレビュー一覧

ワイルド・ワイルド・ウエスト 小説

高尾理一  雪舟薫 

カウボーイに題材を借りた美人受け陥落物語

ちょっと厳しいかな〜、と思いつつも、中立評価です。

軽くて、カウボーイと会社員だった日本人との恋。
ゲイゆえの悩みとか全然ない、あっけらかんとしたストーリーで、牧場がらみのちょっとしたイザコザがありつつも、深く考えず気軽に読めるお話でした。

上司の娘と政略結婚したが浮気され、会社での失敗という濡れ衣を着せられるも手切れ金という慰謝料をもらって、テキサスに旅することになった主人公。

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鬼の王に誓え 鬼の王と契れ3 小説

高尾理一  石田惠美 

鬼の業と向き合え

2016年刊。
鬼の王と契れ、最終巻。
実は2巻で夜刀(やと)の鬱陶しさにうんざりしてしまったのだが、今では最後まできちんと読んで良かったと思う。
人間として生涯を全うしたい鴇守(ときもり)と、鴇守を愛しすぎるが故に彼に黙って鬼に変えようと企んでいた夜刀。
1巻=萌、2巻=中立とガタガタな印象だっただけに、信頼関係が崩れた二人の行く末が気になった次第だ。

夜刀が鴇守に受け入れられる為…

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鬼の王を呼べ 鬼の王と契れ 2 小説

高尾理一  石田惠美 

夜刀の鬱陶しさにうんざり

2015年刊。
鬼の王と契れ、2巻目。
物語の全貌を掴む途中で夜刀と鴇守の関係に苛つきが酷くなってしまい、途中で放り出したくなってしまった。

鴇守(ときもり)は自身が鬼嫌いだから、矢背家の次期当主は荷が重いからと言って仕事を選り好みしているし、それでも彼なりに頑張ろうと鬼退治の役割を担うも、使役鬼の夜刀(やと)が常に焼きもちを焼いて邪魔をする様子には読んでいてうんざりしてしまった。
鴇…

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鬼の王と契れ 小説

高尾理一  石田惠美 

どう特化していくか見当が付かない

2014年刊。
う~ん、当然ながらこの一冊目だけではこの物語がどう特化していくか見当が付かないと思う。
バトルファンタジーとはちょっと違うな、誰と闘うってのが明確じゃない。
まぁバトルものにしろオカルトものにしろ、この手の物語上でコンビを組める間柄って大好きな設定のはずなのに、どうも萌え心に火が付かない感がある。

矢背家は平安時代より鬼を使役できる契約を結べる能力を持つ一族で、今は限ら…

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鬼の王に誓え 鬼の王と契れ3 小説

高尾理一  石田惠美 

鬼の王はアレをしない

3冊続けて読んだ。
1巻が一番面白かったけど、レビューを書くなら3巻。
2巻に登場したカッパにまた会えて嬉しかった。
「カッパ」という名前と電子書籍でイラストがなかったせいで、私の脳内では鬼ではなく河童の姿に変換されてた。
間延びした話し方と、大好きな鴇守に近づきたくて右往左往している様子がかわいかった。
あとがきに「右恭より高い人気を感じた」とあったけど、私にとっては圧倒的にカッパの方…

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天狗と神隠し 小説

高尾理一  南月ゆう 

「天狗」のスピンオフはちょっと寂しげで悲しげで

「天狗」シリーズの4作目ですが、こちらはスピンオフ作品となっています。

時間軸は前作「天狗の恋初め」の20年後。
主人公は、大天狗が寂滅した後の小さな御山・荒磐岳に生まれ、ただ一人残った烏天狗にようやく育てられた弱い天狗・水篶(みすず)。
前3作、特に直前作は、大天狗の伴侶に子供が生まれその子の大きなパワーが炸裂する物語で、いわば「陽の気」が満ち溢れていた。
しかし、本作はなんとも寂し…

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天狗の恋初め 小説

高尾理一  南月ゆう 

子育て、ラブラブ、事件のてんこ盛り

「天狗」シリーズ第3作。1作目から完全に続き物として展開しています。

さて、本作はいよいよ2人に子供が生まれます。
名前は「六花(りつか)」。
大天狗・剛籟坊の子として、生まれながらに大きな神通力を持っています。
成長も早く、2ヶ月で人間の8才となり、修行に出る、と宣言。
修行先は、前作の披露宴の際に傷をたちどころに治す薬を贈ってくれた凛海坊の御山・聞越山。
そこで事件が起きます。…

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天狗の花帰り 小説

高尾理一  南月ゆう 

過去との決別と、未来へ

「天狗」シリーズ第2作、「天狗の嫁取り」の続編です。

「嫁取り」で剛籟坊の伴侶となる事に腹を括った雪宥(ゆきひろ)は、本作の冒頭にて遂に天狗への転成を果たします。
無事天狗となった雪宥を待っていたのは、「披露宴」。
本作の前半は、この披露宴についての描写。
前作では孤高の大天狗かと思われた剛籟坊だけど、お仲間は沢山いたのですね。
より高位の高徳坊をはじめ、昔馴染や交流のある仲のいい天…

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天狗の嫁取り 小説

高尾理一  南月ゆう 

384歳、青年大天狗

高尾先生作品は初読みで、実は4年前頃に一度読み出してたんだけど。
序盤、衆人環視Hのシーンがあって痛々しくてやめちゃったんですよね。
積み本から掘り出して再挑戦です。

本作は人外ファンタジーもの。天狗x人間です。
山と村落を守っている天狗と、天狗に特別な花・アマツユリを育てて捧げる一族の直系の青年のカップリング。
結局は運命的なカップルな訳だけど、心まで固く結ばれるまでには紆余曲折あ…

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あなたしか見えない 小説

高尾理一  甲田イリヤ 

血の繋がりのある兄弟愛…尊い

Kindleアンリミテッドになっていたので、軽い気持ちで読んでみた本作が大当たり。2000年刊行ということでレビューもないが、兄弟スキーな自分にとっては神作だった。二歳差の弟攻め。

まず正真正銘、血の繋がっているガチ兄弟。これだけでも尊い。
弟は生まれた時からお兄ちゃんが好きだと言っていて、弟が14、兄が16の時に初めて体の関係をもって以来、八年間ずっとその関係は続いている。
なので二人…

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