高階佑さんのレビュー一覧

HARD TIME ~ DEADLOCK外伝 小説

英田サキ  高階佑 

安定感もありファンには楽しめるが、正直物足りない

ハリウッド映画を見ていたようだった、あの「DEADLOCK」の番外編。

ユウトとパコのロス市警での同僚・ダグ。
別れた恋人にも昔の彼女にもゲイなのでは?と指摘された彼は、
それを確かめたいと思って一人ウエストハリウッドのクラブに出向く。
そこで出会ったとびきりの金髪美形男・ルイスに誘われて彼の家に泊まるが、
翌朝なにも覚えておらず、「やっちゃったのか?俺」状態…
当然気まずい朝とな…

10

Blue Rose 榎田尤利作品集 小説

榎田尤利  高階佑 

自分には無いからこそ欲する

blue rose、青はただひたすら立っています。
衝動に耐えて耐えてそれでも欲する。
真に何を欲しているのかは作品を読んで確認してください。
何が欲しかったのか、本人にも最初はよく分かってなかったのではないでしょうか。
それでも誰かに優しくして欲しくて、優しくしたくて、
でもそれだけでは全然駄目で……
徐々にふらふらしていく青、でもそんな中で登場人物が上手く動いてくれます。
青は強…

1

水底の月 小説

椎崎夕  高階佑 

世界が広がる時

今まで読んだ健気受で1位、2位を争うくらいに健気でした。

商談が終われば自国に帰ってしまう攻め様と天涯孤独で生まれ持った容姿の所為で隠れるように生きて行かなければ行けない受け様。

受け様の祖母、そして母親も遊女でした。受け様の容姿は母親側の先祖還りのようですが、そういう事が珍しい為に、母親は身請けをしてくれるはずだったの受け様の父親に捨てられて、遊女として一生を終えます。

そして…

2

Blue Rose 榎田尤利作品集 小説

榎田尤利  高階佑 

10年かかって

10年かかって完結にたどり着く物語。

それは、物語世界の中でも、作品の完結としてでも。

約10年前に書かれた物語は、男娼「青薔薇」が「愛を売る」パートと、百瀬青が「得たかった愛」のお話。
章立てされた、ひとつひとつのエピソードでもそれぞれ完結した1冊の本になりそうな内容なのに、トオルという1本の縦糸を絡めて、青と青に関わる人たちのお話が、密接にリンクしていきます。
人間は、ただ一面…

1

Blue Rose 榎田尤利作品集 小説

榎田尤利  高階佑 

一人の男娼から見えてくる人間の脆さと再生

オムニバスの短編から構成されているような作品で、一人の青薔薇と呼ばれる
人気で高額の『FILAMENT』の男娼とどこか心に傷や痛みを抱えて弱ってる
客とのそれぞれのストーリーと、男娼本人のトラウマ的な過去が次第に見えてくる
そんな切なくも悲しくて、人間の弱さに焦点を当てた、男娼を取り巻く人間関係が
多様な形で描かれる味わい深いストーリーでした。

高瀬は実業家で、ゲイだとカミングアウト…

4

Blue Rose 榎田尤利作品集 小説

榎田尤利  高階佑 

自己破壊願望の姿として

01年からの、男娼:青を主人公にした作品を1冊にまとめたもの。
過去作品は2冊ですが、この「Blue Rose」と「Sleeping Rose」では1年後という設定もあり、主人公のあり方が多少違ってきます。
Blueでは、青の男娼としての仕事の姿と客とのスタンス、そして全編を通して道しるべとなる存在、昔の親友:トオルの登場。
Sleepでは、高級男娼としての青の姿ではなくて、彼自身の問題の話…

12

Blue Rose 榎田尤利作品集 小説

榎田尤利  高階佑 

榎田さんの書く重い話です。榎田さんワールド詰まってます。

まず本の見た目と作りが素晴らしい。

主人公が高級男娼というに相応しい、表紙の高級感と重量感、2段組み350ページ越え
そしてそれらに見合うこの価格。税込¥1,292

肝心な中身はというと、榎田さんの色々情熱が感じられた作品な気がしました。
初期作品だからでしょうか、すごく気合いというか本気度がやばかったです。
今の作風より話が全体的に重いです。

主要になる登場人物が多めなの…

7

Blue Rose 榎田尤利作品集 小説

榎田尤利  高階佑 

痛々しいけれど、名作

私は、現実世界では悲しくなることの方が多いんだからお話くらい幸せじゃないと!、という読書嗜好の持ち主です。
しかしこの本は、何度も閉じて、落ち着かなくなる胸を整えながらではないと続きを読めませんでした。
本屋で「あ、榎田先生の新刊だー。やったー。」なんて軽ーい気持で購入し、読み始めた自分に「覚悟しときなさい!」と教えてあげたい。

主人公の青の痛々しくて、歪で、哀れな愛を求める姿にはひどく…

11

夜明けには優しいキスを 小説

凪良ゆう  高階佑 

普通

筋書き的には、色々あって傷ついてた受けが攻めに出会って、立ち直りっていうお話ですよね。序盤の話の作りはうまくて取りこまれたのですが、途中から「うーん」って感じに。

まず、女子高生の件は、あそこまでひどい事になるのか?っていう疑問が。知り合い程度の人はともかくとして、親しい友人とか要を擁護してくれる人がいてもいいはずです。普段の行動や評判をかんがみれば、そんな事する人かどうかわかるような。まぁ…

6

夜明けには優しいキスを 小説

凪良ゆう  高階佑 

凪良さん容赦ないなぁ

まずは、さすが凪良さん。かなぁ。
正直「痛そうだなー」って敬遠してたんですよ、この本。
でも凪良さんだし。凪良さんはコンプしたいし。よし、凪良さんだから読んでみよう!
と思って読んでみました♪

いやー、痛かったですwww
コレ「凪良さんだから」という、一種信用貸し?みたいなものがなかったら途中で投げてましたネ。
コメディも好きなんですケド、私は落花流水のズルズル落ちてく感じが好きだ…

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