高遠琉加さんのレビュー一覧

紳士と野蛮 小説

高遠琉加  Ciel 

紳士でも野蛮でもなくて、とてもナイーブだった

前作発表以来ぱったりと出版がないままで、ものすごく心配していた高遠さんの新作。もう、あの流麗な文章が読めただけでも嬉しい。

タイトルから、義己=紳士で誠吾=野蛮と思いがちなんですけど、決してそういう訳ではないと思うんですよ。
例えば、言葉が荒くテーブルマナー等を知らない誠吾を下に見てしまう義己の態度は全然紳士的ではないと思いますしね。また、紳士・淑女を育てるはずの宝生学院の関係者が行う卑劣…

4

スーツとストロベリー 小説

高遠琉加  Ciel 

とってもかわいいピュアな生真面目受けさん!

後編では、前巻でまとってい清廉とした硬さが恋心によって絆され、超絶ピュアな生真面目受けさんに化けておりましたw
読み終えた後、これから2人で幸せに暮らしていくんだろうなあ、なんてしみじみ感じられるお話でした。
イラストがとっても素敵です。欲を言えばもうすこし2人のラブラブなイラストが見たかったですかね!

3

紳士と野蛮 小説

高遠琉加  Ciel 

次巻の展開に期待!

続きもの。
ストーリー的にもラブ展開的にも本書一冊では完結しておらず、絡みもありません。
続編の『スーツとストロベリー』は4月28日発売予定のようです。

あらすじ:
有名私立校の理事長の孫で、英語教師の義己(受け)。
亡くなった祖父の遺言から、彼に隠し子がいて、学院後継者候補の一人に指名されていることが判明。
その人物、元サッカー選手の誠吾(攻め)を後継者候補に相応しい紳士に教育す…

5

楽園建造計画 1 小説

高遠琉加  依田沙江美 

書き下ろしが神!

電子書籍版を購入。
挿し絵あり、あとがきあり。

4巻まで読んだまとめての感想です。
本作は独特な構成です。
二本立ての独立したストーリーが4巻まるごと使って描かれています。
全くの別作品という訳ではなく、ちゃんと最後に交わります。

時系列が前後しながら、しかも視点やカップルが代わりながらすすむので、エピソードがごちゃごちゃになり混乱してしまいました。
それぞれ別に読んだ方がす…

4

神様も知らない 小説

高遠琉加  高階佑 

言葉がでないくらい心が震えた

電子書籍版を購入。
3巻まで読んだまとめての感想です。

「神」評価です。
神の中の神です。
私の中の最上級です。

思いっきり切ないものが読みたくなって、この作品を手に取りました。
もう、予想以上の切なさ。
いや、切ないとは、違う。

……なんでしょう?

不条理感?
もうね、言葉がでない。
それくらい、心が震えました。


某所で「白夜行」と言われていました…

5

甘い運命 小説

高遠琉加  麻生海 

幸福の甘さ

愛と混乱レストラン番外編。
1巻の最後に短編で載っていた二人、パティシエの一(いち)と先生のお話です。

母に愛されなかった一、母親を亡くした海ちゃん
そしてそんな二人に優しい愛情で接する先生。
世間的では一般ではなくても、3人にとっては幸せな家族のかたちだったと思います。

甘いもので幸せになれる。
そんな思いが一を最高のパティシエにしているんですね。

先生への思いを気付か…

3

唇にキス 舌の上に愛 ~愛と混乱のレストラン 3~ 小説

高遠琉加  麻生海 

幸福な食事

愛と混乱レストラン 本編の完結版。

レーヴの支払人から離れ本社の仕事に没頭する理人。
念願だったゴルドがいよいよ手に入りそうなのに、心も晴れません。
いつも曇り空のような理人が、より一層追い込まれていく姿が見ていられませんでした。

レーヴが閉鎖の危機に追い込まれてようやく自分が大事にしたい場所に気付いた理人がスタッフの事を思いながら食事をするシーンは切なかったです。
スタッフみん…

3

美女と野獣と紳士 ~愛と混乱のレストラン 2~ 小説

高遠琉加  麻生海 

あしながおじさんが明らかに

愛と混乱のレストラン2作目。
レストランはだいぶ回復し、スタッフのチームワークも良くなってきましたが、理人だけは未だに一線をひいて心を開けていません。

でも明らかにお互いの視線を意識し始めた久我と理人。
「やばい」「かわいい」と心でつぶやいて恋に落ちた瞬間のシェフは可愛かったです。

一方の理人はついにあしながおじさんと対面し、放心状態に・・・。
(どちらも可哀想で切なかった)

2

愛と混乱のレストラン 小説

高遠琉加  麻生海 

続きが気になる

愛と混乱レストラン1作目。
つぶれかけたフレンチレストランの再建を任された支配人鷺沼とシェフ久我のお話しです。

水と油のような二人(しかも二人とも強気)で常に言い争いをしている感じです。
まだBL要素は少なく萌度は低いですが、すごく引き込まれる作品です。
特に暗い影をまとっている鷺沼の事情が気になって一気に読んでしまいました。

鷺沼が久我に自分の過去を話すシーンはうるっと来ました…

0

純情不埒 小説

高遠琉加  香坂あきほ 

恋とはもがくもの(その意味では王道)

高遠琉加さんの作品は、好きなものがたくさんあります。それは文体が好みであるという事や、設定が絶妙だという事にあるのですが、本作「純情不埒」も安定の「高遠作品」であると思いました。

「純情とゲーム」
好きな感じの文体に、お金のために男を誘惑するホスト(実は誠実な男)、といういかにもドラマの起きそうな設定。
攻めの森川唯司は根は誠実で、ゲイ疑惑のある受け佐倉和巳を陥れようとする事に罪悪感を抱…

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