ふばば
1冊まるごと洋平×央登の話だったら多分萌2にしていたと思います。でも、メインである洋平×蓮もこの作品の中では非常に重要な位置を占めていて、蓮との長年の付き合いがあったからこそ今の洋平がいるんですよね。蓮とのCPの方は私にとっては萌えが少なかったのだけど、常に彼から一線を引かれたまま、それでも執着してしまう洋平の葛藤は読み応えがありました。
分かりやすく陽と隠を象徴する央登と蓮。どちらも複…
◆三十二歳の地図(表題作)
初対面だと思っていたら、実は以前にも会ったことがあるのが後で判明する展開が面白かったです。クールな見かけで、何事も割り切ってそうに見える駿が、年齢に関してだけは敏感で、少しずつ変わっていく体や見た目の変化を気にしているところが可愛らしくて(といってもまだ32歳なのですが)。そんな彼に、デリカシーを欠いた言葉を言ってしまいトラウマにさせつつも、至って本気で想い続けてき…
◆ESCAPE
最後は3編からなる表題作の受けの話で締められるので、読み終わった後、この冒頭の作品の記憶はすっかり薄れてしまうのですが、再度読み返すとやっぱりいいなぁと思いました。青春の中の儚い逃避行。悪行を繰り返しながら逞しく生きるアキオと、箱入り息子で親からの愛も十分足りてそうだけど、学校と家だけの狭い世界に閉塞感を感じているキョーヘイ。進んで犯罪に手を染められるほどぶっ飛びはできないけれ…