月村奎さんのレビュー一覧

レジーデージー 小説

月村奎  依田沙江美 

人間ドラマ

人間ドラマとしてはちょっとしたトリックもあって面白かったと思います。主人公をはじめ彼を取り巻く人達すべてにバックボーンの描写が用意されていて、色んなことがすんなり行かないリアリティが感じられました。

その分、肝心の二人の恋愛感情の盛り上がりがよく分かりませんでした。受もそうだけど、特に攻の彼が…。一体いつ、どこでそんなに?

日常系BLといえばそうなんでしょうが、BL小説というよりは一般…

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恋する臆病者 小説

月村奎  小椋ムク 

やらしいなくん

表題作と続編の2作品収録されています。
どちらも玲(受け)の目線でストーリーは進んでいきます。

「恋する臆病者」は、玲が憧れのスター椎名と恋人同士になって、「淫乱」の誤解を解く話。「恋する臆病者たち」は嫉妬の話です。

全体的に甘いです。
一度失敗したことから恋愛に臆病で信じられない玲を、椎名が大丈夫だよと信じさせてくれる展開に、ほんわかしました。しかし、この包容力も、続編ではちょっ…

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片思いアライアンス 小説

月村奎  穂波ゆきね 

ぐーるぐる

受けの広瀬くんの見事なまでのグルグルっぷり!
生身の人間とは思えない程の美形の持ち主の悩み(華やかな外見と地味な中身のギャップ)など想像も付きませんが、本当だったらこれは辛いだろうな、と。
その彼自身を丸ごと包み込んでくれる、これまたある意味ギャップありまくりの久保寺店長(笑)。
この攻めの店長が茶目っ気たっぷりの大人で素敵です。
誠実で真面目なな大人の男に見えて実は好きな相手にはエロエロ…

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CHERRY 小説

月村奎  木下けい子 

完璧な王子様の仮面を脱ぎ捨てて

タイトルの『CHERRY』はDTの意味での「チェリー」。草食系の気弱な男の子がDTなら「なるほど」ってなるんですけど、『CHEERY』の主人公は、

容姿端麗、実家は資産家、学部賞を貰えるほどの秀才、しかし性格だけは傲岸不遜なワールドイズマインを地でいく「王子様」なのです!

本人曰く振ったことはあっても振られたことはない!だそうで……
そんな子が…そんな子が…童貞なのです!!!
童貞…

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きみの処方箋 小説

月村奎  梧桐あさ 

ヒーリングロマンス

18年前の作品で、まさにヒーリングロマンスという雰囲気の優しい小説でした。なんでしょう、この透明感。ミニシアターで2000年頃の日本映画を観たような独特の読後感がありました。時代が変化したとは言え、最近のBL作品は高校生であってもキスもセックスも躊躇ない展開が普通なので(それも嫌いではないが)、新鮮でした。

主軸は二人の恋愛ではなく二人がともに暮らす家族の物語です。二人の少年らしい思考や行動…

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恋なんかしたくない 今日から恋人になりました コミック

月村奎  樹要 

やっとスッキリできました

『今日から兄弟になりました』の続編になります。両片思いな義兄弟モノで、前巻ですれ違いまくっていた2人がどうなるのか気になっていたので、続きが読めて嬉しい限りです。

義兄の竜成に優しくされればされるほど、恋心が募っていく義弟の優斗。いい弟でいようとすればするほど苦しくて、ぎこちない態度を取ってしまいます。
そんな中、その均衡を壊すような出来事が起こります。
竜成から距離を取ろうと、しばらく…

2

ブレッド・ウィナー 小説

月村奎  木下けい子 

家族愛

妻の連れ子である双子を抱えて生活する太一の前に現れた同級生の北川。
不運がつづき人生に投げやりになっている太一をそっと後押ししていく北川の優しさがあふれている作品。
太一と双子ちゃんとの親子愛もかわいさあり、せつなさありで心あたたまります。

BL作品の要素はあるのだけど、どちらかというと家族愛がメインのお話に感じました。
そこに少し物足りなさはありましたが、作品としてはとてもあたたかく…

1

嫌よ嫌よも好きのうち? 小説

月村奎  小椋ムク 

初々しい

幼馴染の裕貴と大介のお話。

最初から最後までほのぼのと優しいお話でした。
小椋ムクさんの優しい絵が合う合う!

幼い頃から弄られからかわれていた裕貴は大介に苦手意識を持っていました。そんな大介が地元にUターンしてきてからのお話。
とにかく裕貴は天然?!と思ってしまうほどピュアで可愛いです。
一方の大介は大好きな子に意地悪しちゃう感じで、裕貴にちょっかいを出しまくります。

驚き…

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恋になれ! コミック

樹要  月村奎 

流れるようなストーリー

丸ごと一冊がひとつのストーリー。

原作があって、それをコミックとしているパターンで
学校の先生と生徒の物語ですね。

とってもきれいにまとまっているお話でした。
絵もキレイですし。

でも、先生がどうして生徒の小松くんを好きになったか・・・
というところが、言葉でサラ~~~ッと語られるだけで終了、と
なっていたのですが、そこは是非、ストーリーの中で
先生の表情や言葉で「もし…

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すみれびより 小説

月村奎  草間さかえ 

俺は大町の蜜しか吸わない

芙蓉は不要
こんな悲しさを抱え続ける受けと、初恋の王子様との再会ストーリー。
と一括りにできる話なんだけど、読んでみると繊細で、庭に知らないうちに生えていて名も知られずに引き抜かれてしまう雑草たちのいじましさに似た芙蓉と、育ちの良さからか、一度告白した後はとてもストレートに想いを表現できる男、西澤、この二人の恋はとてもとても…甘くって気恥ずかしくって。
芙蓉が口にする数々の雑草の名前や特徴。…

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