月村奎さんのレビュー一覧

もうひとつのドア 小説

月村奎  黒江ノリコ 

やっぱスゴイと思った、月村先生。

この作品を読んで先生の力量にKOされてしまった。大衆ウケするエンタメ色は皆無ですが、物語をパーソナルなものとして受けとめるタイプの読者には強く響いてくるお話だと思います。

主人公は母親にネグレクトされた十七歳の広海。母親は既に他界しているが、ソリの合わない義父から、これまでかかった養育費と称して金を要求され毎月返済している。高校へは行かずバイトを掛け持ち、まるで借金返済のために働くだけの日々…

4

50番目のファーストラブ(表題作 純情サノバビッチ) 小説

月村奎  高久尚子 

月村先生のコメディは会話が絶妙なんです( *´艸`)

今作は、鼻持ちならない受けが主人公のお話(^^♪ 確か以前読ませて頂いたことのある「CHERRY」もそんな感じだったと思います。好みは人それぞれですが、私は月村先生のお書きになるコメディーがめちゃくちゃ好きでして、今回も最初から最後までニヤニヤしながら本当に楽しみながら読ませて頂きました(^^ゞ

まー、とはいえ今回の受け(俊介)の趣味(セックス)には驚かされました。初体験を中3で済ませ、って…

5

遠回りする恋心 小説

月村奎  真生るいす 

当て馬さんがただの当て馬で終わらない印象深さ

真生るいすさんの表紙が素敵で、月村さんの作品にひじょーにマッチしています。
もともと挿絵が真生さんだったので購入しようとは思っていましたが、賛否両論あるようですが前作の『Release』が個人的にはかなり良かったので新刊も…という気持ちになりました。

**********************
受けの錬は、無表情なクールビューティー系。
もともとゲイですが、それをひた隠しにしているた…

1

遠回りする恋心 小説

月村奎  真生るいす 

甘酸っぱい

自分がゲイであることを悟られまいと、好きな喬介の前でちょっと口の悪い友人を演じる錬。
親友という近い距離がだんだん自分を追い詰めていってしまう錬の葛藤が切なかったです。
自分の気持ちを知られたら気持ち悪がられるという思い込みから
喬介が錬に向ける視線や気持ちに気づけず本当にぐるぐる遠回りした恋でした(^^)

甘酸っぱく可愛いお話で好きでしたが、個人的には錬の女装のくだりはなくてもよかっ…

2

Release 小説

月村奎  松尾マアタ 

頼ちゃん(泣)

表紙絵がアートのようでステキです!
家族にバレてるとは言え、さすがに表紙を上にしては置いておけない・・・ような・・・(笑)
ただ裸なだけなのですが(笑)

なかなかゆっくりお話が進むといいますか、中盤でも主人公の2人にあまり進展がなく、ゆっくりジリジリ関係が近づいていく感じがとっても良かったです。
ですが急にキターーーーーーーーーって感じで、触られるの嫌だでも好きだったから、中学生の時実…

1

恋する臆病者 小説

月村奎  小椋ムク 

派手な設定の地味な人

編集者が人気俳優と出会い、ほぼ一目惚れされちゃって、でも編集者は元カレに「淫乱」って言われたトラウマから人と付き合うのがこわくて、という話。

雲の上の人がなぜだか地味な受けに猛アタックなんて、シンデレラストーリーすぎてありえなさすぎでしょ、と思いながら読んでました。
でも、読みすすめてみたら、けっこう攻めも地味でした。
地味というか、小さいことに思い悩んだり、自分に自信がなかったり、そう…

2

恋になれ! コミック

樹要  月村奎 

友人にも幸せを

1冊すべて表紙カップル、表題作の長編(全6話)と、ショートが収録されています。

ゲイである性癖に悩む生徒・小松(受け)と副担任の教師・進藤(攻め)の恋愛話です。
小松は可愛いですし、進藤も男としても教師としても格好良い。
友人の仲嶋との仲の良さもいい感じなのですが、余りにもスムーズすぎて…もっと教師×生徒という禁断っぽい雰囲気が欲しかったなぁ、街中で待ち合わせするのも不用心だなぁと思いま…

4

遠回りする恋心 ご購入特典書き下ろしペーパー グッズ

攻め視点のその後の話

購入特典の書き下ろしペーパー、A4に片面で印刷されています。

喬介(攻め)視点で語られる、本編のその後です。

喬介の部屋で、部長に勧められた映画を見た二人。
いまいちだったと不満な錬(受け)を眺めてかわいいなぁとニヤける喬介。
そこへ、コーラをこぼして部屋着を脱いだ錬へ、とりあえずはおれと自分のパーカーを渡します。
彼シャツならぬ彼パーカーに喬介は興奮して錬を押し倒してしまうとい…

2

すみれびより 小説

月村奎  草間さかえ 

あとがきにも注目して下さい(^^)

黄金の包容力攻め×不憫な健気受けです。

この芙蓉が人を思いやる事が出来る芯の強いいい子なんですが、極端に自己評価が低いんです。常に自分なんかが西澤と居ていいのか悩みます。自分が傍に居る事で、西澤が周りから不当な評価を受ける事を恐れているんですね。
この「自分なんかが〰」があまりにも出てきて、本来なら卑屈すぎるだろ!とイラつく所ですが、それを不憫に感じさせてしまうのが月村先生の上手い所。

9

50番目のファーストラブ(表題作 純情サノバビッチ) 小説

月村奎  高久尚子 

好きな作家さんだけど

何だろう、萌えなかった。
受けの性格は、まあ可愛い。でも健を落とそうと思うのも無理があるし、ノンケなのに何で健を好きになるのか、反対に健も何で瞬介を好きになったのか、イマイチ共感出来なかった。

これが実は健がゲイだった、なら納得なのになぁ。
リアリティを求めるな!っていうのは分かってるんですけどね。

タイトルが50番目〜だからか、やたらと49人を強調してるし、そこもちょっとしつこい…

2
PAGE TOP