結城一美さんのレビュー一覧

右手で持たないで 小説

結城一美  大和名瀬 

ほほぅ…これは面白い。

萌☆☆☆か萌×2の☆☆☆☆かでしばし迷いました。
受けの跳ねっかえりぶりはいいとして、大人を「惚れさせてやる!」なんて単純すぎるんで。
が、発想がとても面白く新鮮。そこを買って萌×2です。

受験生のイタズラ電話から関係がはじまり、声というたった一つの接点から恋をするなんて、
なんかありそうじゃないですか!
さらに、電話の相手は教師。
それゆえ受験アドバイスもしてしまう。
いつしか…

0

白衣は夜に贖う 小説

結城一美  東野海 

ちょ…! これはさすがにダメだろ…。

医療モノです。
BLでも医療モノって立派な1ジャンルですな。
これ、医療モノとしてはディテール描写の緊張感がそれなりにしっかりしてるんですよ。

し~か~し~~~
現役の医師が手術室の中の政治的圧力を知らないわけないし、
医療過誤の裏を知らないわけないだろ…。
さらに執刀医ではなく、誤解で研修医に復讐を企てるとかありえなさすぎ。
しかも、なぜに復讐がイコール男をレイプなんだか…。

2

その手に慣れるまで 小説

結城一美  藤井咲耶 

2000年初頭のBLらしいポジティブさ

小川いら「ラブ・バチェラー」を読んだ時に不思議な感覚にとらわれたんですがね
2000年前半のBLとはこういう前向きさがあるのだろうか。
さて、現実の2000年直後という時代を眺めてみると、ドコモのiモードが革新的な通信方式とされ、スターバックスが日本に上陸し、そして日経平均が7000円代を記録した。
EUではユーロが流通し、「自分的には」「私的には」という言葉が出始めた。
いうなれば、価値…

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あぶないキャリアの洗脳的純愛 小説

結城一美  陸裕千景子 

着目点は悪かぁないんだが、分散しすぎる

堅実な書き手として注目している結城センセイにしては
ちょっと筆が乱れたっぽい作品。

冒頭のスキンシップ過剰だが優秀な後輩はちょっと突飛すぎて
頭がついていかんのだわー。
「へ???」な感じは、「あすか」の「唯我独尊の男」を彷彿とさせますな。

BL読者の年齢層はラノベ等に比べると高いんだそうだが、
とくに結城一美あたりの読者層って年齢層高いと思うんだよ。
そういう層に対してあま…

2

麻薬のような男 小説

結城一美  海老原由里 

コメディめな「BL版新宿鮫」ってところか。

こういう作品こそが、結城一美センセイの得意とするところなんじゃないだろかー。
☆4つつけているが、まぁこれはちょっと甘め評価。★3つと4つの中間ぐらいの感想。
頼りなさそげな刑事がホストに化けて潜入捜査
ものすごくベタな設定の気がしなくはないが、前半はテンポのいい会話と展開に引きずられてしまう。
店にはどうも薬の売買をやっていそうなホストがいる。
人間的にデキたホストもいれば、体育会系な…

1

ダブルギルティ~毒蛾淫愛~ 小説

結城一美  小山田あみ 

えっ? あ? そうなの??

うーん……まず、結論からストレートに言ってしまうと、
比較的レベルが高いラヴァーズGREEDで、手堅い書き手の結城一美で
ならば損はないだろう…と思ったらそうでもなかった。

うーん……どうも結城センセイ、ネガティブ感情を持ったキャラ使いがあんまり得意じゃないよーで…。
家族が嵌められた復讐、というには伏線の収拾ついてないし
復讐というのを建前にして、フラれた男がダダこねてるだけちゃう…

5

この胸の秘めごと 小説

結城一美  ヤマダサクラコ 

コレはぜひ花丸黒ヴァージョンで読みたいですなw

今月は描写・構成キッチリ、ぬかりなしの結城一美強化月間であります!

文章があさっての彼方に飛んでしまうBLも多い中、結城センセイ、なかなか堅実な書き手だと思います。いわゆる美文ですし、ディテールもきっちり、次のページをめくらせる力もあるわけで。
さらに、読み手が「へぇそうだったんだ」とちょっとかしこくなるトリビアサービスもキッチリ。
えー、そういう手堅い作家さんが「劇中劇」モノを書いたと…

2

ダブルギルティ~毒蛾淫愛~ 小説

結城一美  小山田あみ 

親友

程度の良い残酷な言葉ですよね。親友って。

主人公の柚木は強姦輪姦された事がある。
しかも、媚薬を使われてよがるほど。
女と付き合っても長続きしない。なのに、見合いで結婚している。
それなら、強姦されたトラウマで誰とも付き合えないとか対人恐怖症とかになって欲しかった。
媚薬を使われてたにせよ、快感はあったのだから自分を慰めてくれる男を探すとか。

話の進み方も、途中途中で過去の回想…

3

鷹と龍の妻恋 「鷹の褥でねむる龍」番外編ペーパー グッズ

バカップルのヤクザバージョン

頑張れば身ごもるかもしれない、そんなふざけたことを言い合えるくらい
甘くて浮かれた番外編かもしれませんね。

二人の関係を薄々感じ取っている宏樹の実父であり組長に兄のこともあり
孫を見せてやれないことに親不孝を感じている宏樹が養子を迎えると言う話があるが
貰う段になり、その下の兄弟たちが目を真っ赤にして兄を連れて行こうとする
宏樹を見る姿に、やはり兄弟仲が良かった宏樹は子供の悲しむ姿は…

2

鷹の褥でねむる龍(文庫化) 小説

結城一美  亜樹良のりかず 

解って見れば溺愛系ヤクザもの

ファンタジーで可愛いものが大好きですが、実はヤクザものも大好物。
5.6年前のノベルズ作品が商業誌未発表の短編をプラスしての再販文庫化。
実際ノベルズも手元にあるのですが、未発表作は是非読んでみたいと最購入です。
その結果と言えば、買って損なしで満足短編でしたね。

本編も内容的には嫌いじゃないけれど、受けになる宏樹と実兄との関係に
攻めになる剣城の企みで断絶状態になってしまうのが切な…

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