金ひかるさんのレビュー一覧

ゆっくりまっすぐ近くにおいで 小説

渡海奈穂  金ひかる 

リアリティある!!!

 私、ついこの間まで印刷機を回してましたので、この会社のリアルさはなんだ!! と思ったら、作者はアルバイトをしたことがあるようです。なるほどー。

 と、印刷業界の厳しさや(夜中まで仕事してたりする)、仕事内容のリアルさも満足でしたが、なにより「ゆっくりまっすぐ」進む恋が、じんわりと心にしみました。
 泣けるわけでも、心を揺さぶられるわけでもないのですが、じわじわとよかったなーと思うのです。…

3

FLOWER 小説

木原音瀬  金ひかる 

悲しい結末

まず表題作の『FLOWER』はハッピーエンドではないのであしからず。
とにかく切なかったというか悲しかった。泣きました。
最後どうなるかはネタバレになるので言えませんが、切な過ぎる。

『FROWER』は『WEED』ででてきた谷脇の話。
この谷脇がとにかく最低最悪な攻めでして。
飲み会で松本(受け)に出会うのですが、酒に弱いことを知って酔わせてお持ち帰り。
そのまま松本を抱いて、朝松…

4

もしも僕が愛ならば 小説

松前侑里  金ひかる 

五歳児に完敗

いや~久しぶりに号泣しましたよ。・・・なんというか、弱いんです。
父と子。父だけでも、子だけでもヘーキなのに、セット販売されるとどーにもいけません。
そんな特殊体質だからってのもあるんですが。これは泣けましたよ。天使のよーな5歳児に!

その5歳児・瞬くんと父・慎一がね・・・いいんですよ。この親子がね。
慎一は大学の準教授で、ゲイなのがバレて離婚し、一人で瞬君を育てているんです。
瞬君…

2

POLLINATION 小説

木原音瀬  金ひかる 

自閉症

『FLOWER』に続き谷脇の話。
谷脇はほんとどうしようもない男ですね…
佑哉が朗(『FLOWER』参照)に似てるかもと気になり、自慰すら知らない佑哉の体を犯す気分はどんなものかと想像し、挙句手を出してしまいます。
相手は15歳ですよ…(^_^;)
谷脇にはもう最低通り越して呆れますよ。

そして問題なのが佑哉が自閉症ということ。
普通に生活していくぶんにはさほど問題はありませんが、…

3

ラブレター 小説

可南さらさ  金ひかる 

出来上がったあと、萌えない…

主人公は高校生。
両親を亡くし、父の友人の家族に引き取られ、その家の長男に恋してます。
気持ちを打ちあけたけどフラれてしまう。
その後長男は大学進学とともに上京し、交流が途絶える。
交流が途絶えて二年後、再会した二人。
長男の家に泊まることになり、一つ屋根の下で、ふりきったはずの恋心が再燃して――。

心が通じあってセックスするまでは、キュンキュン切なくて、ときめきました。
触れたいという欲望を持…

1

ロマンス作家は騙される 作家・羽根くんシリーズ 小説

榎田尤利  金ひかる 

この結末は

前回から微妙な三角関係継続中の羽根(駆け出し作家)と神楽坂(羽根の親友で編集部勤務)と千疋(カリスマ整体師)
二人から熱烈なアプローチを仕掛けられる一方で、羽根は執筆中の恋愛小説に行き詰まっていた。
そんなとき憧れの文学作家亘理と知り合うが、またこれが強烈な人物で?

榎田さんの書く強烈キャラが好きです。
鬱気質の困った文学作家亘理さん。
いいキャラです。近くにいたら絶対やってられない…

1

夏の贖罪(表題作 1989リベンジ) 小説

うえだ真由  金ひかる 

うえだ真由さんが書く、悪い攻め

中立か萌えかで迷い、微妙なんですが、萌え評価にしました。
いろいろ不満はあったんですが、プロットにうえだ真由さんの気合いを感じたので。

うえだ真由さんにしては珍しく、復讐に燃える超悪い攻めが主役です。
悪い攻めは大好物なんですが、でも、うえだ真由さんには悪い攻めが向いてないような気がしました。
あとがきによると、この作品はうえだ真由さんの三冊目の本で、新人賞に投稿するため、デビュー前に書いたもの…

3

夜明けには好きと言って 小説

砂原糖子  金ひかる 

顔面コンプレックス

主人公の一葉は自分の顔にコンプレックスを持っていて、いつも下ばかり見ていました。
なので社交性は皆無に等しく会社の面接に落ち続けます。
しかし会社の面性を受けたその日、一葉は事故にあってしまいます。
事故にあい、整形した一葉は名前も偽り別の人間として生きていこうとします。
友人に進められるがままホストの仕事に就きますが、そこには昔付き合っていた男・黒石がいました。

黒石とは付き合って…

0

POLLINATION(新装版) 小説

木原音瀬  金ひかる 

愛は、なんですか

「WEED」「FLOWER」に続くシリーズ最終巻となる「POLLINATION」。
前作に引き続き冷血悪徳医師、谷脇伸一が主人公である。
遊びのつもりで付き合っていた松本朗に死なれ、生まれて初めて底のない喪失感を味わった谷脇が、次に心を奪われたのはなんと自閉症を患っている鈴木佑哉という少年だった。
松本の時もそうだったが、自分になびかない人間をモノにするのが谷脇の趣味のようで、今回も傍に近寄…

13

FLOWER(新装版) 小説

木原音瀬  金ひかる 

これは伏線

「WEED」に続く裸ん坊シリーズ2冊目。
前回サブで登場した谷脇伸一が本作の主役となる。
何と言うかまあ、冒頭から相変わらずの最低男ぶりであった。
それはもういっそ清々しいほどに。

セフレだった若宮に恋人ができ、相手にされなくなり退屈になった谷脇は、今度は何でも言う事を聞きそうな医大生・松本朗を飼いならそうと画策し、酔い潰した上で強姦(またか・・・)。
松本本人には「君が誘ったから」…

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