京山あつきさんのレビュー一覧

アンバランスなネオンサイン コミック

京山あつき 

罪か僥倖か

 エイプリルフールにつかれた嘘を1年も信じ込む、というなかなかないであろうきっかけから始まる恋なんですが、京山先生の手に掛かると不思議と非日常的、夢物語的な空気が一切ない、とても現実味のある作品になるんですよね。1年間音温が自分に気があると信じていた間の雷悟の心情、それが嘘だったことを知ってからの心情、そして、1年間雷悟が自分に狙われていると思いながらもあからさまに態度を変えなかったことを知った音…

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3番線のカンパネルラ コミック

京山あつき 

主人公に共感

読後の余韻が心地いいです。主人公が失恋から立ち直れずに、いつまでもタラレバと引きずってたり、電車で出会ったDKや、苦手意識のあった店長もらった缶コーヒーを見てときめいたり、いやいや勘違いだと考えたり。主人公のたくさんの思考がとても人間臭くて、共感を覚えました。吐いた後に「もったいねー!」ってなるのもリアルでわらいました。最後にDKにお礼をとネクタイを渡すシーンが一番好きです。救世主のDK。最後の方…

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枯れない花 コミック

京山あつき 

男の色気

開けるの勿体ないぐらいのラッピングに対抗して買ってくるのが枯れないガラスの花っていうのが今井さんよ、なかなか夢みがちだなって感じで。ひょうひょうとしている彼の愛らしさを垣間見た気がする。ひょうひょうとって言っても引田には全力だし、全力の美しさにも目覚めてるのよね。目覚めさせたのは引田の全力なんだけど。

引田の「オカマになってしまったのか」って物凄いアプローチです。あーそうか、そうだよね、そう…

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見えない星 コミック

京山あつき 

いちご

一巻「聞こえない声」の感想で、この作品がおよそエロくないような書き方をしましたが、京山先生の作品らしいエロさがしっかりあります。しずる感やら背徳感やら。

引田は性的に今井を好きなのかな?とも思ってましたが、もうすっかり今井の虜で。女にも男にモテそうな今井から、こんなに全力で愛されたら、陥落しないわけない。

あとがきで先生がチラッとそれっぽいこと書いてますけど、高校生らしく好きなものに打…

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聞こえない声 コミック

京山あつき 

狂犬

◾️今井×引田(高校野球部の先輩×後輩)
昔はこの作品の面白みがイマイチ分からなかったものです。今でこそエロなし/ありにさほどこだわりもなくなりましたが、もっと前…あんまり言いたくないワードですが"若い頃"は、エッチで濃ゆくて絵がキラキラした作品を読むのが楽しかった。この作品、濃ゆいは濃ゆいが。
今井はなんで引田が好きなんだろ?ってとこが全く腑に落ちてなかったんですね。今読…

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ヘブンリーホームシック コミック

京山あつき 

スキヤキ

連日の京山先生作品です。
やっぱり好きだなぁ。空気感が絶妙。太田にしても行貞にしても、置かれた環境が隅々まで分かるわけではなく、漫画の中で何となしに察せられるものを集めて読み取る。その程度の背景でも、彼らの寂しさがとても伝わるのは京山先生の漫画力によるものです。その寂しさと人恋しさ、人肌への渇望が彼らをそうさせたことにも違和感はありませんでした。そして太田も行貞も思ったように、この気持ちは一過性…

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すのーふれーくす コミック

京山あつき 

同じ材料で作られてるのに

すごく好きです。自分でも驚くほど好きでした。京山先生の作品は元々好きなんですけど、読み始めはタケルのことは好きになる傾向の主役ではないような気がしていたんです。最初の変態っぷりのインパクトが強烈ながらもどうもめそめそしてるな〜と思ったら、実はかなり図太い!っていう笑

小心者のようで年上のセフレがいたり、あの場面で先生に助けを求められたり。あのヘルプを見て、この子は大丈夫な子だと思えました。&…

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枯れない花 コミック

京山あつき 

存分に甘えられる日が来るといいな

 大学生になった今井と、高校最後の年を迎えた引田。定期的に今井が引田に会いにきてくれるので、思ったより距離的にすれ違うことはなくて。でも、野球部員として憧れだった同性の先輩と付き合ったことで、引田は様々な感情を抱きます。どんどん逞しくなっていく今井の背中を見て、自分も追いつきたい、男らしくなりたいという気持ち。その一方で、今井に甘えたい、包まれたい、女の子みたいになれればいいのにという気持ちもある…

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3番線のカンパネルラ コミック

京山あつき 

設定が好みです。

作家買いです。
テーラー、上司と部下、年の差、とても好みの設定
良い感じに力の抜けた絵柄もタイプです。
深い部分の心情だったりを細やかに表されている作家さんだと思います、1回…2回と何回も読み返していくとより先生の思いが伝わってくるかと。

終盤に出てくる電車の乗り降りを人生に例えたお話、すごく共感しました。好きです!加納くんの妄想っぷりも好きです!(表紙も好き!)
あとは高校生の彼も…

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見えない星 コミック

京山あつき 

前を行く今井をしっかり見据えていれば大丈夫

 前巻はBL面が主でしたが、こちらはBL要素にこの年代ならではの葛藤や野球部らしいきらきらした青春もしっかり絡んでいる印象が強かったです。あれからキスや軽い触り合いはするようになったけれど、大きく関係性が変わるということはなく。夏は甲子園を目指して今井も引田も野球一筋で突っ走る。引田視点ではこの時もけっして野球のことばかり考えていたわけではなく、今井と接することが減った寂しさを覚えていたことが語ら…

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