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12/30(合計:298件)
火崎勇 宮本佳野
M+M
ネタバレ
表題作とその続編、関連のない短編の3作品収録されています。 いずれも受けの視点でストーリーは進みます。 「コンクリートを破って」 人肌を恋う三海(受け)は、高校時代から気に入れば抱き合う生活を過ごしていました。自分の快楽を求める者ばかりの中、三海を気遣って抱く囲(攻め)を気になってはしたものの、卒業して音信不通になります。 それから十年後、三海は仕事も恋人も失います。道路に転がり、囲が…
木原音瀬 宮本佳野
薄雲
物語は始終淡々としていて、夢に破れた男達の話が延々続きます。 それはもうしつこい程に。もうわかったら、その辺で傷口に塩すり込むのはやめといてあげて……と思わず木原さんの背後から肩を叩きたくなるような気分。 いつものような痛い描写があるわけではないんですが、随所に出てくるセリフに、胸がクサっと突き刺されるような気持ちになります。 傷つくとかそういった感情ではなくて、せつなく優しい、そして歯…
榎田尤利 宮本佳野
muccu
普通の男に続く、的場と光島のお話。 ノンケ同士の二人ですが、いつのまにかお互いに相手を意識していることに気付いてしまいます。 でも自分は「普通」だし、同性を意識するなんておかしいと自分自身のことなのに信じられずにもいます。 そもそも「普通」って何?「普通の恋」って何? と葛藤する心情がよく現れていました。 30過ぎたリーマン二人受けが、初めて恋をしたかのごとく恋に翻弄される様子は…
同じ出版社で働く光島と的場。 最初は可愛い新人、頼りになる先輩という関係だったのに、相手の言動や行動に反応していく自分がいることをそれぞれが自覚していきます。 でも自分は「普通」だから、男を意識するなんてありえないともやもや。 そんな二人を後押しするのが光島の友達の若宮とその従兄でゲイのコーちゃん。 真面目で少し天然な光島と的場が頭であれこれ考えたり、一喜一憂する姿が可愛くて笑えま…
宮本佳野
こにしそる
タイトルと表紙からさわやか青春ものを想像していましたが、思っていたのと違ってストーリーはサスペンスドラマ仕立て。 最近読んだ宮本さんの御本がことごとくミステリー・サスペンス仕立てだったのですが、これも作者さんらしいと思えるお話でした。 最初はホラーじみた雰囲気もするおどろおどろしい感じですが、途中からは完全に地に足のついたサスペンスです。 でも登場人物らが高校生なので、事件を解決していく…
ふらふらした受けに一途な攻めが振り回される、攻めが不敏で気の毒な感じのお話なですが、そのせいか、ちょっと攻めの印象が薄かった気がします。 康平はゲイで長年友人のテツが好きですがテツはノンケ。 そのテツは定職につかず、流されやすくていい加減なんですが、天涯孤独で、さみしさが見え隠れする場面はなんとも言えず悲しいです。 でも天涯孤独とふらふらしてるのはまた別の問題なので、働きなさいよと思うけ…
作家買いをしたので内容の下調べをしなかったのですが、苦手なかたも多いのでは…と思われる展開でした。 主人公で学生の郁也と親友の大地、大地の彼氏で警察官の貴志の三角関係ものです。 しかしそもそも、二人が一人を裏切って付き合ってる場合って、三角関係っていうのとも違うのかな? 三角関係ってもっと、二人が一人を好きだとか、誰が誰を好きなトライアングルになってるとか、そういう堂々としたものを言うよ…
面白かったです。でも萌えとはちょっと違う、ストーリーが面白かったと思う作品。恋愛ものというより、人情事件モノです。 連続殺人事件、ドラッグの売人、カルト集団から逃げてきた少年…などなど。 アングラな事件の記事ばかりを仕事の題材にしているライターの京介と、その遠縁である子供、由との歳の差カップルのお話です。 京介が、危ない事件ばかり追っていて、必然的に由も巻き込まれていきハラハラします…
ものすごく鬱なお話でした。 保険会社に勤める甲斐と吉岡の二人は性格は正反対の同期のコンビ。 甲斐のほうは重いトラウマを抱えていて、躁鬱状態です。 普段はものすごくハイなんですが、一人でいると不眠症で拒食気味で自傷行為に至るまで…。 それを吉岡が文句をいいながらず~っと支えてくれるんですね。 この文句を言いながら、怒りながら、甲斐を殴りながら、いい加減にしろと言いながら、でも甲斐を見捨…
テロと闘う極秘組織という特殊な部隊設定。 少々重い話だし、宮本さんの描く受けは性生活が乱れたところが多くて思うところがないわけではないのですが、それでもよかったと思ったのは、ひさひざにガツンとくる告白シーンを見たからです。 告白のセリフは数多くありますが、主人公が一番欲しいであろうこの台詞を、高野がさらっと言ったことが私にとってはすごく衝撃的でした。 こういうシーンに出会えたらBL読んで…