久我有加さんのレビュー一覧

わけも知らないで 小説

久我有加  やしきゆかり 

関西弁と関東弁

面白かった!
関西弁の攻めと、関東弁の受けです。前半は攻め視点、後半は受け視点。
出会いは最悪だった二人が少しずつ仲良くなっていく様子に、読んでてキュンキュンしました。

受けはゲイで、長い長い不毛な不倫をしてます。イヤな男なんだけど、お金を貢いでるし、別れられずにいる。
それをひょんなことからノンケの攻めが知り、受けに説教する。精神的に自立できてない受けを庇い、助け、友達になる。
ノンケだった攻…

3

恋は愚かというけれど 小説

久我有加  RURU 

もてる受と、ちょっぴりヘタレ攻

同じ大学に通う皆内と進藤、同じサークルの先輩後輩でもあります。
皆内は「もうノンケは好きにならない」と心に決めていたのに、進藤が好きで好きでたまらない!
平静を装う皆内だけど、進藤一挙一動が気になってしかたがない。
ある日、「進藤は同じサークル内の女の子・よっさんが好きなのだ」…と、勝手に誤解した皆内は、失恋のショック(←勝手な思い込みと勘違い)から進藤と距離を置いてしまう。
進藤に対する…

3

短いゆびきり 小説

久我有加  奥田七緒 

決して違えない約束

12年前に奇妙な「短いゆびきり」をせがんだ少年に、敬祐は再会します。

小さかった昇が、自分を見下ろすほどの大きな青年になったことに驚き。
ふとした仕草や口調に、幼い頃の面影を見つけては、
ほっこりと懐かしく、嬉しくなったり。大人かと思うと子供。
またその逆も……敬祐が昇に感じる戸惑いや焦り、ときめき。
これぞ年齢差のある年下攻めのツボのような気がします。

12年間、敬祐を敬祐以…

2

不実な男 小説

久我有加  富士山ひょうた 

不実なのは誰?

作者の久我さんがあとがきで述べられていますが、「とても優しいけれど、実はその優しさはSな気質から生じている、ちょっとややこしい性格の攻めが書きたい!」がために、禄朗くんが誕生したようです。

彼のSっ気は表題作より、同時収録の続編を読まないとなかなか感じ取れないかもしれませんが、最後まで読むとフンフンと納得させられます。

不実なのは結局誰なんでしょうか?国語のテストで出されたら、私答えら…

4

月も星もない 小説

久我有加  金ひかる 

関西弁が生きてます

漫才コンビでヤオイな妄想した方、いますか。
そういや私も昔、ダウンタウンで軽く妄想したなァ…なんてことを思い出しつつ読みました。BLにハマる素質は、その頃からあったんだな。

主役は、明日のお笑いスターを目指しつつも、相方と決別したばかりで落ち込んでる売れない芸人です。相方はいない、金はない、未来に希望もない。
そんな彼が偶然出会ったのが、同じく相方と決別したばかりの男。
二人はコンビ解消のショッ…

2

無敵の探偵 小説

久我有加  蔵王大志 

再会モノ

デキのいいイケメン探偵二人が活躍する話です。目立ちすぎる探偵、いいんだろうかw
犯罪捜査ではなく、浮気調査とか地道にデバガメなことをやってるのが逆に新鮮でした。

主人公はクールビューティなメガネ受け。高校時代から探偵事務所でアルバイトし、卒業してすぐにそこに就職した優秀な探偵です。
そこにやってきたのが、高校時代の同級生(攻め)。明るくて人当たりがいい。ただ、主人公とはかつて犬猿の仲だった男だ。…

0

あどけない熱 小説

久我有加  樹要 

筆者初のオール標準語作品

家庭内のプレッシャーに窒息しそうな日々を送っていた聖と、
事情で他人と深く関われず、独りきりで生きているカイネ。
寂しくて孤独を抱えた二人の出会い。

理不尽な世の中で力のない子供達(カイネは19歳ですが、やはりここでは子供でしょう)が傷つき、
押しつぶされそうになっている描写が、辛くて泣けます。
読んでいて、無理解で傲慢な大人達に腹を立てることも度々有りましたが。
カイネや聖を理解…

2

ありふれた愛の言葉 小説

久我有加  松本花 

大阪弁が心地よい

人情味あふれる気持ちのいいお話でした。
過去から現代まできちんと練りこまれたストーリーでした。

主人公は小さな料理屋を営む世捨て人(受)です。過去のトラウマで人生に疲れてる。なにをするのも面倒くさい。
その料理屋に通うようになったのがホスト(攻)と、小学生。
ホストに「あんたの息子や」と、小学生を紹介される。
そこから、ご近所を巻き込んでの騒動が起きる。
無気力だった主人公も、無気力ではいられな…

2

恋は愚かというけれど 小説

久我有加  RURU 

すごく久我さんらしいお話で安心して読めました

ただ表題作だけは雑誌で読んでいてその時も思ったんだけど、やっぱり進藤の気持ちがよくわかんない。最初吉島が好きだと思っていて、それがホントは謙人の方が気になってたなんて勘違い、普通ないと思う(笑)。
その点については「そうだ」とハッキリは言ってないんだけど、そうにしてもそうでないにしても無理を感じてそこだけが引っかかってしまう。
進藤って誠実で嘘のないいいヤツなんだけれど、手放しでカッコいいと思…

1

恋は愚かというけれど 小説

久我有加  RURU 

久我さんならでは

切ない恋のお話でした。
わかっちゃいるけど、ノンケの男に惚れて失恋して、泣いて泣いて自棄酒飲んで。
「よっさんはええ奴や。見る目あるで進藤」
自分の気持ちを押し殺し、すべて飲み込んで、このセリフを言わなければならなかった謙人。辛かったやろなぁ……。そう思うと、もうウルウル来ちゃって大変。

失恋したはずなのに、相手はなぜだかまだ構ってくるから、距離を置いたら
「皆内さんらしくない」

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