久我有加さんのレビュー一覧

それは言わない約束だろう 小説

久我有加  桜城やや 

夢破れる人もいる

『何でやねん!1・2』『月も星もない』『月よ笑ってくれ』で、明日のお笑いスターを目指して夢をつかむ芸人コンビのお話を書いてきた久我さん。
今回は、夢破れる芸人さんのお話です。『何でやねん』や『月』に出てきたコンビも、話のなかだけで登場します。
もう自分の才能を見切ってるんだけど、迷いつつもズルズルと続けてしまっている。

主人公は大学生。
『夢を諦めないで』という大学生も正しく、『夢をあきらめんな…

0

あどけない熱 小説

久我有加  樹要 

久我有加さんに惚れました

久我有加さんに惚れました。感動しました。
今まで読んだBL小説のなかでも、10本の指に入るぐらい、大好きな小説になりました。
読んでるあいだずっと、胸の奥がジリジリと焼かれるような感覚がしてました。
とくに前半の少年時代編が好きです。
主人公は中三の少年。
勉強ばかりしてる毎日のなかで出会った、カイネという五歳年上の青年に惹かれる。
カイネに癒され、カイネの懐に入り込み、カイネの闇を知る。
まだ無…

3

春の声 小説

久我有加  藤崎一也 

関西弁と関東弁

関東に移動させられたコテコテの生粋の営業マンの苦難と、彼を慕ってる部下の関東人の恋のお話です。
私は関西人なんですが、『そこまで文化的カルチャーショックはないやろ』って部分を書いてるのが面白いですねw関西のお笑いタレントも小説家も、関西の土地柄を誇張して言ったり書いたりしてる面があるんだよねー。(といっても、関西人じたい、その誇張を楽しんじゃってるんですがw)

ストーリー的には、もう一捻り欲しか…

1

光の地図 小説

久我有加  蔵王大志 

んんー

うーん、イマイチでした。
寒いというか寒いというか寒かった。うん。
『キスの温度』の続編というか、主役カップルを交替してのスピンオフ作品です。
『キスの温度』と同じような読後感でした。
攻めのウジウジした部分、グルグルひたすらマイナス思考してる部分が、イラついて仕方なかった。「冷静沈着でよく考えてから行動する」というより、「石橋を叩きまくって、小さなひび割れ見つけて、無意味な大騒ぎしてる」って感じ…

3

キスの温度 小説

久我有加  蔵王大志 

んー

久我有加さんの小説で、はじめて読むのをしんどいと思っちゃった小説でした。
恋に不器用な大学生二人の焦れったいすれ違いラブなんですが、共感して切なくなるより、『なんでそんなことで…贅沢な悩みすぎるヤロ…』と思ってしまった。
主役の二人ともを、いまいち好きになれなかった。

『親戚のお姉さんを恋人と間違う』とか『実の兄と話してるのを見て、勘違いしてショックを受ける』みたいな展開はよくありますが、これ私…

0

短いゆびきり 小説

久我有加  奥田七緒 

心にじんわり染みる作品

幼なじみ・再会モノです。
何回読んでも私のツボをつくいてくれるこの設定、たくさんの作家さんが使ってくれてて、非常に嬉しい次第ですw

主人公は30歳を目前にしたリーマン(受け)。
ある日『短いゆびきり』を交わした、8歳年下の幼なじみ(攻め)と、12年ぶりに再会する。彼は立派な大学生になっていた。
攻めの祖母が病気になり、その祖母がやってる音楽教室を二人で手伝ううちに、二人は急速に親しくなる。
同じ…

2

わけも知らないで 小説

久我有加  やしきゆかり 

関西弁と関東弁

面白かった!
関西弁の攻めと、関東弁の受けです。前半は攻め視点、後半は受け視点。
出会いは最悪だった二人が少しずつ仲良くなっていく様子に、読んでてキュンキュンしました。

受けはゲイで、長い長い不毛な不倫をしてます。イヤな男なんだけど、お金を貢いでるし、別れられずにいる。
それをひょんなことからノンケの攻めが知り、受けに説教する。精神的に自立できてない受けを庇い、助け、友達になる。
ノンケだった攻…

3

恋は愚かというけれど 小説

久我有加  RURU 

もてる受と、ちょっぴりヘタレ攻

同じ大学に通う皆内と進藤、同じサークルの先輩後輩でもあります。
皆内は「もうノンケは好きにならない」と心に決めていたのに、進藤が好きで好きでたまらない!
平静を装う皆内だけど、進藤一挙一動が気になってしかたがない。
ある日、「進藤は同じサークル内の女の子・よっさんが好きなのだ」…と、勝手に誤解した皆内は、失恋のショック(←勝手な思い込みと勘違い)から進藤と距離を置いてしまう。
進藤に対する…

3

短いゆびきり 小説

久我有加  奥田七緒 

決して違えない約束

12年前に奇妙な「短いゆびきり」をせがんだ少年に、敬祐は再会します。

小さかった昇が、自分を見下ろすほどの大きな青年になったことに驚き。
ふとした仕草や口調に、幼い頃の面影を見つけては、
ほっこりと懐かしく、嬉しくなったり。大人かと思うと子供。
またその逆も……敬祐が昇に感じる戸惑いや焦り、ときめき。
これぞ年齢差のある年下攻めのツボのような気がします。

12年間、敬祐を敬祐以…

2

不実な男 小説

久我有加  富士山ひょうた 

不実なのは誰?

作者の久我さんがあとがきで述べられていますが、「とても優しいけれど、実はその優しさはSな気質から生じている、ちょっとややこしい性格の攻めが書きたい!」がために、禄朗くんが誕生したようです。

彼のSっ気は表題作より、同時収録の続編を読まないとなかなか感じ取れないかもしれませんが、最後まで読むとフンフンと納得させられます。

不実なのは結局誰なんでしょうか?国語のテストで出されたら、私答えら…

4
PAGE TOP