早寝電灯さんのレビュー一覧

君にはふれると鳴るとこがあって コミック

早寝電灯 

風鈴の音が聞こえてきそうなどこかノスタルジックな恋物語

早寝電灯先生の作品を知ったのは以前「輪廻転生BL」を個人的趣味で探していた時でした。
デビュー作の「半壊の花」もそうですが、どことなく懐かしい、味のある作品を描かれる先生で、今回は発売前から予約し、この作品をとても楽しみにしていました。

とある事がきっかけで、【明るくスキンシップも多い・矢戸樹】と仲良くなった【コミュ障で人の体温が苦手な・香野灯司】。
何故か灯司の事を「神様」と呼ぶ樹に理…

5

君にはふれると鳴るとこがあって コミック

早寝電灯 

爽やかさと暖かさ

すごく爽やかな物語です。
何でもそつなくこなし、人の気持ちを察するのが得意な攻・樹と、人と接するのが苦手な受・灯司。
それぞれ悩みを抱え、でもお互いと歩み合う中で自分なりに糸口を見つけていきます。

一見絵も少し粗い感じで、背景なども描き込まれた印象はなかったのですが。
ふとした感情の描き方に、この作家さんの技量を感じます。
あ、すごく自然に上手に描くんだなと。

あとネタバレにな…

8

君にはふれると鳴るとこがあって コミック

早寝電灯 

評価に迷う

作家さん買いです。

コミュニケーション能力が高くて人との距離が近い高校生×コミュ障で人の体温が苦手な高校生のお話です。

冒頭の風鈴の音色とお囃子の音、そして闇夜に浮かび上がる山車とその上で舞う踊り子の姿。
なんとも幻想的で夢かうつつか…………みたいなお話かと思いきや、一転して日常のお話になるので、あれは何だったのだろう?と思いながら読み進めると、攻めがいきなり受けの事を「神様」呼びし…

7

君にはふれると鳴るとこがあって コミック

早寝電灯 

甘酸っぱいDKの恋のお話。

作家買い。

早寝電灯さんの今までの作品はシリアスなものが多かった気がしますが、新刊は優しく、温かい雰囲気に満ちている。そんな作品でした。

主人公はDKの灯司。
祖父ちゃん所有の山で子ども時代を過ごしてきたからか、人と関わるのが苦手。そんな彼が、電車で出会った、同じ高校に通う樹という青年と知り合いになるところから物語はスタートします。

ちょっとしたアクシデントから、友人になり、そ…

3

君にはふれると鳴るとこがあって コミック

早寝電灯 

高校生の ”the アオハル”

早寝電灯先生、3冊目のコミックスは、”the アオハル” って感じです。
作家インタビューによると、前作『転じて恋と生き』が転生ものだったので、”ストレートに高校生ものを描こう” と意識したとのこと。

コミュ強とコミュ障、新興住宅地と山沿いの地域、いろんな対比で物語にメリハリを作っています。


灯司は、祖父から山のことを教わって、一人でも山には居場所があると思えるのに、現実で人と関…

4

半壊の花 コミック

早寝電灯 

大切に磨かれた玉のようです。

表紙が気になり手に取りました。
短編集なので期待していなかったのですが、素晴らしい作品群でした。
全体の雰囲気を通して、絵の暖かさと独自の世界観が素敵。
筆者独特のタッチは「垢抜けない・まだ未熟な男の子」の描写が抜群に似合い
ちょっとジレンマを抱えた臆病なキャラクターの描画は見事のひとことに尽きます。
ザ・メインキャラクターというキャラクターよりも、普段は街並みにまぎれているような青年が…

6

半壊の花 コミック

早寝電灯 

相性かな…

既刊2冊とも高評価の作家様ですが、んー残念ながら自分には本作も2冊目もあんまりヒットせずでした。
あの人いい人だけどなんかいまいち感性的な部分が合わないな〜って感じの「合わない」に近くて、「扉の向こうの凪いだ海」なんかを読んでいると特にそう思いました。
このお話はつまりのところ、「独りでいる夜に聞こえる木や風の音は心を不安で波立てるけど、誰かと一緒なら同じ夜も凪いだ海のように穏やかになれる」と…

1

転じて恋と生き コミック

早寝電灯 

さらっと読めた転生BL

転生BL

最近、泣けるモノ読みたいな〜と思っていましたので、購入。

前作の「半壊の花」にて稲穂の道を読んだ際、早寝電灯さんは暖かみと涙を誘うような物語が上手で、素晴らしいなと思っていました。
今回は、それが前面に出ており、表題作で一冊でしたので、話も丁寧且つ素晴らしいものでした。

生徒との話も綺麗に描かれており、加古さんが可愛かったなぁと思いました。

転生モノは難しい話の…

7

転じて恋と生き コミック

早寝電灯 

前世に入り込めない

 前世ものに抵抗があるわけではないですし、決して悪くない題材だと思ったんですが、こういうテーマを扱うにしては少しストーリーの流れが早過ぎるのかなと感じてしまいました。前世をあえて持ち出すわけですから、前世での2人の関係は相当しっかり描かれないと、わざわざ前世を振り返る意味がないと思うんです。前世でこれだけの濃密な関係があったから、今の2人にもこんなに影響を及ぼしているんだ、という感覚が欲しい。その…

4

転じて恋と生き コミック

早寝電灯 

泣きながら目覚めた事があるひとへ。

「過去と現在が交錯する転生BL」とある通り、ある種のファンタジー要素のある作品です。
舞台は、元は炭鉱の町であった屋敷市。そこの高校の教師2人の物語。
この物語の始まりは、時折感じる奇妙な懐かしさや、知るはずのない過去の生徒の名前といったミステリー仕立て。しかし2人が同じ記憶を共有し始めると次第にセンチメンタルな色を帯び始める…
あらすじよりも感じたことを書きます。
実際「ファンタジー」と…

8
PAGE TOP