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館野とお子
はなほじ
行動を起こすきっかけや、登場人物の気持ちが流れる様、そういった心理とストーリーがうまく絡み合いページをめくる度に飲み込まれました。 すばらしいです……。 淡々と静かなようでいて、だけどそれがとてもリアルに感じられます。 ご都合主義ではなく、丁寧に織り込まれた必然性によって物語が進んでいくのでそう感じたのかもしれません。 心に残る一冊です。
yuki
ネタバレ
なんか良いツンデレ作品ないかなぁと思って探してたら引っかかったこの作品。 特別ガツンとくるわけではないのですが、このじわじわと押し寄せてくる萌えが心地よくてですね・・・。 結構淡々としていて感想を書くのが難しいです。 ただ、言えるのはこの本よかった・・・!また読み返したい!と思いました。 私が一番好きなシーンは、 攻め「好きだって言ったらやらせてくれんのかよ」 受け「え」 攻め「…
トーゴ
同性に告白されても曖昧に誤魔化し続け、なんとか現状維持。 そんな気まずくならない関係を望んだはずなのに、段々責められてもいないのに自己嫌悪が湧いてくる。 大人になりきれず恋することに真っ直ぐ向き合えない。 なんだか知らない内になかったことになって今まで通りにならないかな。 子どもっぽい考えの甘さを痛感してはちょっとだけ大人の階段を上がる。 そんな、読み手の精神年齢をつきつけられてしまった…
ウェンディ
再読、レビューします。 毎年、夏の暑い時期に読みたくなる爽やかなお話です。 館野先生のお話は、どのお話も淡々としていて、刺激的ではありませんが、登場人物の心情やお互いに対する思いなどが、とても丁寧に描かれていて、素敵な作品ばかりです。その中でも、この作品は特にお気に入りでオススメになります。 内容は、学生×学生のCPのお話が二つと、学生×先生のお話になります。表紙絵の三人のお話がメイ…
10ページ未満の短編が続いて19話。 高山君の苦難と試練の数々。 主にメンタル面において崩壊していく過程を、その原因とのあれやこれやが楽しく読める作品です。 よくあるような、男子校の先輩のお気に入り程度。 ちょっとした悪ノリだと思い続ける高山君と温度の違う周りのニヤニヤ感。 それに習ってこちらまで。 進展するのか踏みとどまれるのかと、にやにやした気持ちで見守ってしまいます。 先輩…
こにしそる
全体的に学生もので、友人だったり後輩だったり、日常毎日のように顔を合わせる「身近な人」が恋愛対象になっている作品集。 やっぱり絵は昔の感じがするけど、大きな展開はなくともじわじわ心に染みてくるモノローグのかき方はやはり館野さんだなぁと思います。 好きだけど気づかないフリをしている、告白されたけどまだ友達のままでいる、友達だと思っていたのに気になりだす…そんな「友達だった」ものの型を少し…
大手出版会社に就職した溝口が今だボロアパートに住んでいるのがらしくて嬉しくなります。 あいも変わらず小心者な湊も丁度イイ距離感を見つけて落ち着いた様子。 しかしそんな2人の関係を知る人物の登場に、また落ち着かない日々が始まってしまいます。 前作のモブ的目撃事件をきっかけにわたわたと動揺し、溝口の気持ちを無視した発言。 湊の気持ちも分からないではないけれど、と立ち止まってみる溝口がやっぱ…
気持ちに正直な溝口と流されただけだとごまかす湊が繰り広げる日常。 酒に酔ってうっかりな後日から始まる溝口の軽いラブコールの毎日。 本気か冗談か。 勘ぐるだけ無駄な程好き好きオーラがダダ漏れで、あっさり認めてしまえる溝口のしなやかな強さに惹かれてしまいます。 結局は羞恥心に耐えられず逃げを打つ湊に、それ程追い詰めてしまったのかと溝口の引き際の良さに男らしさを感じました。 そしてただ…
cryst
あらすじにあるように、高校生男子がふとした思い付きで父親の部下を落とそうとするお話です。 「大人」:「高校生」の対比がリアルでした。 生活も考え方も全然違っていることが、リアルでは当たり前なのにこうしてお話にされて改めて感じられました。 で、それでも少しずつ気持ちが近づいていて、じりじりとしたそれの表現がまたリアルなんです。一足飛びにくっついてしまうのでもなく、ぐだぐだ悩んで勝手に泥沼に…
キリヱ
表紙の絵に惹かれて買ったのですが、絵も話も好みで引き込まれました。 どうなるんだろうとドキドキしながら読み進めたのですが、何となく予想していたのとは違うラストだったようで「ん?」と思ってしまいました。 当て馬とくっついた訳ですが、それが納得いかないという訳でもなく、上司とくっついて欲しかった訳でもないのですが不思議な感覚です。 誰ともくっつかないで終わるのが良かったかというと、それは淋しい。…