笠井あゆみさんのレビュー一覧

春淫狩り ―パブリックスクールの獣― 小説

高月紅葉  笠井あゆみ 

拗らせてるけど、純愛

この表紙に、タイトルに、処女オークションという帯の文字。
煽りに煽ったエロエロ路線かと思いきや、硬質な文体というか海外文学作品の翻訳モノを読んでいるような気分になりました。

基本は純愛を貫いていて萌えるのだけど、二人の初めてのセックスが衆人環視のもとで行われるというのが予想していなかったので、おぉぅ……となりました。

てっきり、どこか別室で抱かれるのかと思ってた……。
(でも表紙見…

1

有翼の獅子は愛に翔ける 小説

柑子花乃  笠井あゆみ 

空翔けるライオンちゃん

エブリスタの受賞作さん。笠井大先生なので見過ごすわけにはまいりません。お話は、ルビーさんらしい王道あまあまコースで、さらっと読んでしまったのと、ええーここは使わなかったのかーとちょっと勝手に残念に思ったところがあったので萌よりですが中立にしました、すいません。地雷は感じなかったし、変態要素は感じなかったし・・・ライオンちゃんの丸耳が可愛い&攻め受け双方のしっぽが色艶方面で少々ご活躍というところでし…

2

有翼の獅子は愛に翔ける 小説

柑子花乃  笠井あゆみ 

もう一声ほしい。

笠井さんの表紙が麗しすぎて思わず購入。「角川ルビー文庫賞」の大賞受賞作という事で、中身も期待しつつ読破しました。

内容はすでに書いてくださっているので感想を。





はてしなく、甘く、そしてほのぼのな作品。

それが読後の感想です。

大国・ダグウッドに忠誠を誓う意味もあって、ある意味人質のような立場でダグウッド入りしたマグノリア国の王子・ファイ。

ダグウッドの…

8

鬼子の夢 小説

丸木文華  笠井あゆみ 

鬼とは何か

苦しいほどに求め合う愛に、胸が張り裂けそうでした。

鬼子と呼ばれ虐げられ、弄ばれ、村から逃げ出した美しい与六と、人を殺めてしまったことから、人目を忍んで山でひっそりと暮らす鬼の佐助。
悲しい過去を背負った2人が、互いの優しさに触れ、愛情を感じ、貪るように求め合う姿に熱いものがこみ上げてきました。

鬼とは何なのか。人とは何なのか。

深く考えさせられました。
与六はこれまで人の優…

12

有翼の獅子は愛に翔ける 小説

柑子花乃  笠井あゆみ 

この主従、永遠に読んでられる(≧∀≦)

Ruby collection創刊第三弾、獅子族の王子と猫族の王子による、溺愛主従ものです。
エブリスタ「天下分け目のBL合戦」ルビー文庫賞、大賞受賞作になります。

で、こちら、ストーリーとしてはそれほど目新しさなんかは無いのです。失礼ながら、どこかで読んだみたいな。
が、とにかく世界観だったり、キャラクターが魅力的なんですよね~。
もうこの主従が一緒に居るシーン、永遠に読んでいられる…

14

春淫狩り ―パブリックスクールの獣― 小説

高月紅葉  笠井あゆみ 

内容は耽美的で会話は高尚

ほぼ同名の人気BLがあるが、醸し出すイギリスの雰囲気、(霧に包まれる夜、若草燃える春、イギリスの各階級の子供達の将来につながる交流が既に始まっているパブリックスクールの内情〜日本でも慶応大学系の学校はそういう噂がある)登場人物達の美しさ(いろんな意味での)
全てこちらの方がうまく表現できている。
しかも、物語に割いたページ数は断然少ないが、主人公と主人公の愛した男性との子供の頃からの確執? …

12

さよならトロイメライ 小説

尾上与一  笠井あゆみ 

読み終えた後も余韻が…壮絶な一商家の物語

尾上与一先生と言えば、1945シリーズの印象が強く、それ以外の本を手に取るのに永らく勇気が入りました。実際に読んで見ると、1945シリーズと同じ熱量で、生半可な気持ちで読める作品でなかったです。尾上作品はじっくり向き合う必要がありますね。

貿易商の宗方家で仕える執事の弓削が主人公の物語ですが、自分の執事に対する認識が甘かったです。映画やアニメ等で分かった気分になっていたんです。この作品…

3

人魚姫の弟 小説

犬飼のの  笠井あゆみ 

ファンタジー三部作

うむ。やはり犬飼さんは筆達者だなあと思いました。
おとぎ話にモチーフをとったファンタジー中編が3つ。

男娼だったユリアスは弟のテオを守り育てるが、耐えられず二人で逃げ出す。鬼が棲んでいると噂されていた家にたどり着くが、家人は留守でこっそり入った家にはおいしそうな料理が並び。。
家主は鬼ではなく青々とした髪の農作物研究者。隆々としたフェルナンとユリアスはやがて恋仲となって幸せに。というお話…

1

兄弟の定理 小説

沙野風結子  笠井あゆみ 

外からの闖入者によって、暴かれ、図らずも結びつく甘く隠微な物語。

プロローグを読みかけて、これは…自殺願望のヤバいヤツかも? と、手に取ったことを少々後悔する。
別の意味で、それが当たらずとも遠からずだということを知る。
命知らずのスタントマンの要斗は、大怪我をしては、兄の病院に担ぎ込まれることを常としていた。
ここでもやはり、美しく優秀な兄に構われたい、ヤバいヤツだと思っている。
ことはそれほど簡単では無い。両親にも自分にも似ていない兄が、自分を気遣い…

6

アフェア ~人でなしの恋~ 小説

丸木文華  笠井あゆみ 

なんとも言い難い読後…

攻めがねぇ…………嫌な感じだったんですよ。
そりゃカリスマ性さえあるイケメンですもの、
傲慢であっても仕方ないのかもしれませんけど
受けに対する愛じゃないような気がしてしまいました。
いやいや、そういう愛もあるでしょ、とも言えますが(どっちだ)
自分が女とできなくなったからだけみたいに受け取ってしまって。
友哉は性志向をひた隠して“普通の男”でいたかったのに
絢斗に一目惚れしてキスさ…

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