八千代ハルさんのレビュー一覧

天使のギフトとしっぽの願い 小説

伊勢原ささら  八千代ハル 

疲れた心を優しく包み込んで、癒してくれます

こちら、人間になった茶トラの地域猫と、「心残り」を抱えた青年による、ちょっと不思議でとても心あたたまる物語になります。

実のところ、オチなんかは容易に想像つくんですよね。
攻めの正体と言いますか、彼に起こっている「出来事」がキモになってくるワケですが、これは完全に予想の範囲内で。
その点で言えば、面白みと言うのは無いのです。

ただ、人間くさくて涙もろい天使といい、まっすぐで頑張りや…

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うちの殺し屋さんが可愛すぎる 小説

朝香りく  八千代ハル 

育て直しの親と賢いひな鳥

2017年刊。
過去のちるちるニュース『殺し屋BL』特集で見かけて取り寄せて置いたもの。

フリーランスでボディガードを請け負っている聡一郎の元に無理やり押し付けられた何やら訳ありのあどけない少年。
その少年・亜鳥は天然どころか、聡一郎に付いていった初日早々からネグレクトな生い立ちが判明して愕然とする。
が、この件に関しても読み続けていくと重苦しさは払拭されていくのでご安心を。

亜…

2

記憶にない恋 小説

鳩村衣杏  八千代ハル 

禁断の恋

SFのBLは得意な方ではないと思うのですがタイトルから記憶喪失ものかな?と勝手に思い、記憶喪失BLが読みたかったので購入しました。
未来から来ている人間が過去の人間に恋するのはやっぱり禁忌ですよね……。便利なタイムマシンや未来の世界の設定が面白かったです。

好きになるきっかけが私には分かりにくかったような、攻めの性格に一貫性がないような気がしなくもなかったんですけど少し切なくて良いお話でし…

0

天色の瞳は千年の恋を抱く 小説

野原滋  八千代ハル 

時を渡る約束



異国の血を受け継ぐ容貌により畏怖され迫害された受けが自分の居場所をくれた攻めを救おうとする話。

異国人を父に持つ葵(受け)はその相貌から村人から迫害され、村の禍の元として人柱にされてしまいます。激しい雨の中、拘束され逃げることもできずただ死を待つだけとなった葵を助けてくれたのは半妖のシンでした。
帰るところのない葵はシンの傍にいることを望み、そのままシンの元に住み着きます。
シン…

0

「天色の瞳は千年の恋を抱く」電子限定おまけSS「半妖は魂の絆で結ばれる」 グッズ

哀しく、でも喜びに満ちた幸せな最期。



これを読んで初めて話が完結したと思えました。
本編の中で語られなかった、葵の行動による明確なシンの変化について。

本編で、千年後の世界が変わったことまでは確認しましたが、シンが実際どうなったかはわからないままの終了でした。

あらすじはすで他の方がに詳しく書いてくださっているので割愛しますが、ここでは、葵がシンのために頑張った結果、シンに起った出来事が書かれています。
シンに…

1

劣情恋鎖 小説

釘宮つかさ  八千代ハル 

何故その場所に拘るか?って疑問

2018年刊。
下町の商店街で祖父より引き継いだ万華鏡店を経営している佳月(受け)。
抗争マンション建設に向けて周囲の商店が次々と閉店していく中でも頑なに立ち退きを拒み続けていて、開発元の責任者である花菱(攻め)から身体を差し出す事を交換条件にマンション建設を中止してもいいと言われた取引も拒絶していた。
しかし、万華鏡教室の経営を妨害されたり脅しと分かる嫌がらせを受けて、店を存続するには花菱…

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天色の瞳は千年の恋を抱く コミコミ特典小冊子 幸福の在処 グッズ

変化したモノ、不変なモノ

本品は『天色の瞳は千年の恋を抱く』のコミコミ限定特典小冊子です。

本編後、2人が葵が住んでいた都を訪れるお話です。

「時廻りの鏡」を使い、葵が生きていた千年後の世界に飛んで十数日。
2人は脊山から里に下り、あちこちに立ち寄りながら南下して都に辿り
着きます。

葵がうっすらと覚えている都よりもずっと人の数が多く、賑やかですが
シンも「祭りのようだ」と好奇心を滲ませます。シンは…

2

天色の瞳は千年の恋を抱く 小説

野原滋  八千代ハル 

過去が未来に、未来が過去に

今回は呪いで千年を生きる半妖と村の生贄とされかける孤児のお話です。

命の恩人である攻様を救うため時を超えた受様が未来を変えるまでと
新たな未来を歩む2人の後日談を収録。

受様は遊女の母と客の異国人との間に生まれ飴色の髪と青い瞳を持って
います。受様は母が身体を壊し母の村に出戻りますが、病持ちの母にも
異国の血の濃い受様にも村人達は冷たく邪魔者扱いされます。

それでも受様は懸…

5

天色の瞳は千年の恋を抱く 小説

野原滋  八千代ハル 

『電子限定おまけ』で泣いた

一番書きたいことを書くために、最初、ちょっとばかり脱線させていただきます(ごめんなさい)。
あくまでも、理系科目が苦手なのに一時期SFを浴びる様に読んで来た私の理解ですが『タイムトラベルのお話』って、非常に乱暴な言い方になっちゃいますが、2つの系列があると思っています。
ひとつは『過去を変えたことによって未来の全てが変わってしまう』もの。世界はひとつしかないという考え方ですね。
もうひとつは…

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天色の瞳は千年の恋を抱く 小説

野原滋  八千代ハル 

難しい

先生買い。挿絵もお話もとても素敵だったのですが、タイムリープものはどうしても拘ってしまうところがあって、先生ごめんなさい、萌です。本編260Pほど+後日談16Pほど+あとがき。

葵は青い目、飴色の髪をしていたため、村から受け入れられず、母を亡くした後は、一人暮らしていたのですが、干ばつ、はやり病などが続いて人柱にと山奥に連れてこられます。村人たちに岩に縛られ置き去りにされたところ、面を付けた…

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