海老原由里さんのレビュー一覧

独裁者の求愛 小説

あさひ木葉  海老原由里 

気の強い野心家と大人の攻防

実は後に出たリンク作「専制君主の蜜愛」の方を先に読んでいたのですが、作品のトーンはだいぶ違うのですね。こちらの方が明るいというかコミカルな感じに話が進みました。

元ホストのベンチャー起業家(企業家? 青年実業家?)・安藝は、なかなかの苦労人でガムシャラにやってきた野心家なのですが、若さゆえの至らない点もあって。そんな安藝ら(リンク作の登場人物たちも含め)を、もっと大きな視点から見ているのが、…

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専制君主の蜜愛 小説

あさひ木葉  海老原由里 

素直になるのが難しい人たちの恋愛

一度失脚を経験しているベンチャー企業の若き経営者とクールな秘書の、なかなか素直になれないストーリー。

「独裁者の求愛」のリンク作で、実はこちらの方が後に出たようですが私はこちらの方を先に読みました。が、特になんの問題もありませんでした。

実は深く愛しているのに、「あなたを憎んでいるから、あなたが我を失う様子を見たいから」という体を装って身体を差し出す秘書と、本当はそれに気付いているのに…

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花嫁は豪華客船で熱砂の国へ 小説

伊郷ルウ  海老原由里 

主人公は、本当にそれでいいのだろうか?

全体としては、メルヘンチックな甘めのアラブ物(でも主な舞台は海の上)でした。

だけど、納得できない所がちょっと多すぎな気はしました。
婚儀の客人という立場なのに、理由も告げられないままにいきなり監禁されての陵辱、「死んでしまいたい」と思うほどに精神的に追い詰められる主人公…。
それなのに、監禁の理由が「愛していたから」で納得して自分も好きになってしまう…とか、うーん、その心の動きがよくわ…

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リアルライフゲーム 小説

夜光花  海老原由里 

 

契約は民法90条公序良俗違反で無効だから違約金の心配はない
とか野暮なことはいっちゃいけない
AV? いやジュマソジ? 発想が素晴らしいですね、こんなの読みたかったです
難を挙げるなら、登場人物が淡白で魅力が薄いことかな、夜光さんはいつもそうなんですけどね

表紙左下×右下スーツ
表紙右上のロン毛×左上スーツ
の2CPが奇妙なゲームをする話です

就活妨害したり、会社辞めさせたり…

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リアルライフゲーム 小説

夜光花  海老原由里 

サスペンス風の設定は面白いですが…

2008年の作品の新装版。
ボードゲームが鍵となる物語で、ちょっと映画「ジュマンジ」を彷彿とさせます。

あらすじ:
元社長子息で、今は車のディーラーとして仕事に苦労している佳宏(受け)は、幼馴染の平良(攻め)と再会。
他の幼馴染、透矢(攻め2)と翔太(受け2)も呼び、4人でボードゲームをプレイすることに…

止まったマス目の指示に従うというルールのゲームですが、その指示内容は「カン…

5

徒花は炎の如く 小説

名倉和希  海老原由里 

切れると怖い女王様を溺愛

好きだなあ、こういうヤクザものも。
受けにぞっこんで溺愛し仕事も家事もできる男 欣二。
お相手は、わがまま気ままで仕事はそこそこできるが生活能力のないキレると怖い女王さま 夏樹。
ま、女王さまっていうのは、細かいことなど何もせずとも周りがしてくれるもんだし…。

全編、夏樹への想いが溢れ恋人のためならなんでもしてやりたい欣二の熱い気持ちでいっぱいでした。
能力があり懐も深い男の余裕なん…

1

世界は二人のために 小説

ふゆの仁子  海老原由里 

当て馬に心魅かれてしまいます・・・

先にドラマCDを聞いています。
その時も感じたのですが、原作を読んで更に感じたこと、それは、どうしても当て馬に心魅かれてしまう・・・ということでした。
偶に、実際の攻め様(あるいは受け様)が酷過ぎて、こんなんだったら当て馬さんの方が良い・・・と思うことはあるのですが、この作品の場合、当て馬さんは結構酷い人だし、攻め様は熱血受け様一途キャラで至極まっとうな人。それなのに、鬼畜な当て馬キースの方を…

4

真昼の月 下 小説

いおかいつき  海老原由里 

新しい居場所と仲間

真昼の月、完結編。
この作品大好きだったので終わってしまうのが残念です。

今回は秀一の因縁の相手が現れ誘拐されます。
ピンチか?!と思いきやどんな場面でも冷静で動じない秀一でした。
むしろ、居場所が分からずイライラしている辰巳の方が素直な態度で良かった。

でもこの事件をきっかけに、お互いに相手を必要としていることがわかり、
二人の関係も仲間たち(?!)との関係も深まりました。

2

真昼の月 中 小説

いおかいつき  海老原由里 

秀一はいつまでクーデレでいられるのか

上巻に続き、中巻も面白かったです。
登場するメンツのキャラがいい!

上巻から続いていた事件も無事解決し、秀一の仕事も徐々に増えていきます。
にしても、一民間人になった秀一が扱うにしては
殺人事件がらみなど厄介な事件が多いですね。

二人の関係はというと
辰巳と秀一の関係は契約以上のものになってきているのに、相変わらずそっけない態度をとる秀一が逆に良いです。
辰巳の機嫌を損ねない…

2

ダブル・ベッド 小説

吉田ナツ  海老原由里 

攻めに遠慮する受け

中編2作品が収録されています。
遊び人の攻めと、ワガママを言わない受けが、恋人になったことで変わっていく様が素敵な作品でした。

表題作「ダブル・ベッド」は佐伯(攻め)視点。恋人に突然フラれるという状態で始まります。
続編「アイム・ホーム」は実里(受け)視点。家族とのしこりが解消されます。

最初は職場恋愛ですし、逢瀬より仕事重視な二人ですが、恋人を蔑ろにはしてません。会えなくて寂しい…

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