Sakura0904
木島が純文作家から官能小説作家に転じた経緯を、木島と城戸の再会から蜜月までと重ね合わせながら描かれたストーリーでした。結論から言うと、非常に読み応えがあります。とにかく全ての展開の理由付けがしっかりしているというか、とてもナチュラルで、本当に一冊の小説を読んでいるかのようでした。
前作を読んだ時は、ふらふら危なっかしく人間性にも難のある木島を、城戸が面倒を見てやっていたのかなと思っていた…
官能小説家で誘い受けと聞いて、ただただ官能小説っぽくエロいことをする話なのかなと想像していて手を出すのを躊躇していたんですが、読み終わって抱いた印象は全く違うものでした。実際、攻めの久住は受けの木島が書いた官能小説に影響されてはいくんですが、木島の上品ないやらしさというか、あくまで言葉を操る高尚な職業の男という態を崩さない感じが、そういう行為の場面でも決して失われないのでそれこそ三文エロ漫画とは…