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華藤えれな 朝南かつみ
雀影
華藤えれなさんの、熱い熱い愛のこもったマタドールシリーズ。 この本はヒターノ出身、隻眼の闘牛士、魔王サタナスと、グラナダで闘牛牧場を持つ伯爵家の嫡男アベルのお話。 先に、同人誌「生と死」で「あの日、流された血のために」としてさわりの部分が書かれていた物。 「生と死」を読み直した勢いで、この本も積み本箱から発掘。 「あの日、~」はサタナス(同人誌ではイヴァン)の出所からマドリードでの再デビュ…
華藤えれな えすとえむ
華藤えれなさんの闘牛士本の前哨戦というか、始まりの本。 全体の時間設定としては「裸のマタドール」よりは数年前になるのかな。 この本で全体を支配しているのは、ホセ・クルス。 スペイン1の闘牛士であり、名声を恣にしていたのに、何故かセビーリャの闘牛場でだけは勝てなかったマタドール。 王子の門から凱旋退場することもなく、闘牛場の土の上でも死ねなかった男。 そんな彼の影と共に、牛と戦う男たちのお…
ネタバレ
どんなに理央を愛しているかを描いた短編。 本編後の、声と記憶のよみがえったレジェス視点。 レジェスは、記憶を失う前も、記憶を失っている間も、記憶がよみがえったあとも、どれ程理央に心かき乱されていたのかを、理央は知らない。 理央に自覚はなくても、どれ程深く傷ついていたのか、レジェスにははっきりわかっていたことも、理央は知らない。 そして、過去の自分にどんなに罵倒してもしたりないと思っているの…
華藤えれな 高階佑
千寂
個人的に当たり外れが激しい作者さんです。 ドラマティックな心理描写や展開に、大抵は凄く引き込まれてハマるのですが…時たま、駄目な時は本当に駄目。この作品は後者でした。 歯の浮くような、といえば良いんでしょうか? 心理描写や台詞が随所で説明くさく大袈裟に感じられてしまって、攻めの葛藤やら受けの一途な切なさやら、折角の美味しい描写が真情として伝わってこない。 その為感情移入しづらいので、話…
華藤えれな 葛西リカコ
スペインの闘牛を舞台にした、愛と魂の継承の物語。 闘牛と闘牛士への熱い愛と敬意に満ちた物語世界は、乾いたヒマワリと蒼穹と、血の臭いと濃厚なセックスの臭い。 あぁ、やっぱり好きだわ、、、華藤えれな。 華藤さんが描く闘牛の世界は本当に特別で格別な陶酔感。 これはやっぱり、作者様の愛の熱さ深さなのかしら。 闘牛の魅力を伝導しつつ、しっかり成長物語とラブロマンスもエロも取り込んで、涙腺のお掃…
茶鬼
本編のエンディングが、3年後。 スタボリアの大臣として外交使節に参加して3年ぶりの海翔との再会を果たしたシーンで終わっておりましたが、番外はその続き。 ぎっしりと過密にスケジュールを入れて精力的に動きまわるイリヤでしたが、さすがに三日後貧血で倒れてしまう。 外務省からの見舞を持って訪れる海翔に、イリヤは強気の口調で会話する。 しかも、来日前に毒を盛られた暗殺未遂があったとケロリとして言…
始まりはまだソヴィエトと呼ばれた東西冷戦の終盤の共産国である時代。 それからベルリンの壁崩壊後の7年の歳月を経た再会。 ロシアから独立した架空の国スタボリア共和国を舞台に元ソヴィエトKGBスパイで現スタボリアの副大臣と外務省の職員という、とても因縁のある相容れない立場の二人の物語だったのですが、そうしたシリアスでシビアな背景と事情があるのに、あるからこそか、 ハードとロマンチックが融合してド…
marun
凄いですね、ハニートラップを仕掛けるような身体をエサにして来た過去が まるっきり嘘のように今では一国の大臣になっているイリア。 本編で3年ぶりに再会して、女王様然とした態度で桐原を迎えに来たなんて言って、 熱く抱き合った翌日以降からの日本でのハードなスケジュールのシュート。 相撲を表現したイリアの言葉がツボにハマったりしたのですが、ハードな日程で イリアが過労でダウンして、予定を変更…
作品はソビエト連邦時代、まだ東と西に分かれた時代のソビエトを舞台にした話で 今でもスパイものでは名前の上がるKGBの美しき元スパイで連邦が崩壊した後は 架空の国の軍人で大佐になっているイリアと崩壊前はソ連の外交官補として ロシア語の勉強の為にソビエトにやって来ていて、現在はエリートから外れた 外交官として秘密裏の任務を行う汚れ役をしている桐原との再会もの。 今は無い国の話で、架空の国…
華藤えれな 松尾マアタ
橘盾
(旧:傷だらけのノワール)とあるから、本作は旧作品の改題新装版でしょうが、旧作の方は、いつ作品か?作画は誰か?改稿されたのか?とか一切知らず。 読んでみたら、「攻めが外国人」の「外国もの」で「受けが不幸」…華藤先生のイメージ、見事にそのままでした^^; ロミジュリで、ロードムービー風もあり、誘拐事件あり、マフィアのドンパチあり。 病弱受けの旭飛(あさひ)は、健気に頑張ったし世間知らずなと…