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10/10(合計:98件)
かわい有美子 花本安嗣
ぎが
本の装丁は『上海金魚』と対を成す、金と緑を基調とした落ち着いた雰囲気であるが、内容はまるで真逆を行くような、かっとんだ「キャラ小説」といってもよいだろう。 それと同時に前作の主要人物の違った一面も表現され、地続きとなった2作に奥行きが生まれているようにも感じられる。 本作の主人公の北嶋は優秀で美形の建築士だが、真剣に取り組まずとも仕事も恋人も手に入ってきたなんとも嫌味で自信過剰な男。 だ…
もと
前半・・・というか、結構半分くらい、どうにも苦しかったです。北嶋のオレサマっぷりが余す所なく発揮されてて、こういう人種が本気で苦手な人には拷問に近いです。 が、会いたさが募って軽くストークしてしまい、勢い告白までしてしまった健気でかわいい北嶋を見てしまうと、その後の事はあまり気にならなくなります。 「上海金魚」の登場人物だった(らしい。未読なんで)人格者の滝乃が、振り回されて、尻拭いをされまく…
長らく入手困難だったものが最近ようやく重版されたので、私家版を読んではいたのだが、早速入手し読み直してみた。 商社マンの滝乃史宥と地方公務員の水端祐季、全く接点のないはずの二人が出会うのは、タイトルどおりの異国の地・上海である。 滝乃にとっては出張先、佑季にとっては滝乃の取引相手でもある恋人・伊藤(二人の間では恋人ということになっているが、妻子ある伊藤の佑季に対する扱いは愛人そのもの。対等…
十架
今年ナンバーワンの作品です。 何処へ行っても売ってない程の人気ぶりでした……。 近所の本屋で見つけた時は抱きしめて帰りました(笑) ワガママ三昧・プライドが高く人の事などお構いなし!という性格最悪な主人公・北嶋は ホテルマン・牧田と出会い恋に落ちていくのですが……。 北嶋さん……女の人にモテているのですが、それは相手から告白されたのか分かりませんが、牧田に対してのアタックがまるで…
音理雄 花本安嗣
mimu
昭和レトロな下町商店街の元若頭が営む古い活版印刷屋。そこにうっかり就職してしまった、人のいい、どこかポヤヤンと天然直球気味の普通の青年。同僚は若頭を慕ってついてきたお世辞にも有能とは言えない元子分のおやじと若者。 そして、同じ商店街のじじばば達…。 ポイントをあげただけで、惹かれる要素がてんこ盛りのラブコメディは期待通りとても面白かったです。 なんとなく柔い、慎一の要領悪そうな風貌を「ウ…
高坂ミキ
この作品のリンク作である「上海金魚」が好きで、上海金魚の登場人物たちがもう一度見れるということで買いました。 他の方たちも書かれていますが、正直最初は主人公北島の傍若無人さにムカムカしながら読んだんです、これ、この北島の俺様振りにどこまで耐えられるかで話を読み終えられるかどうかがきまってくるかも(オオゲサ?) でも、北島が初めて本当の恋と言うものを知ってから、良い大人の男が好きな男と…
はる
主人公の北嶋があまりに一生懸命ストーカーして、朝の電車でそっと牧田の姿を探す初々しさは、もうかわいいとしか言いようがないです。 冒頭部分で、あまりに子どもっぽい北嶋のわがままぶりに、本を捨てそうになりましたが。それも70ページほど我慢したら、あとはもう、北嶋の胸のたかなりが、読者の期待の高まりとなり、牧田に振り向いて欲しいと、一緒になって、懇願するようになります。 牧田に好きになっても…
タイトルみたいなふわふわ感が読後にありました。金魚のしっぽがふわふわひらひらするみたいな、ちょっとおとぎ話っぽくて、現実味が薄いような。 話のほとんどが上海での出来事だからそう感じるのかもしれないですけど、だからといってストーリーが適当という意味ではないですよ。 ある意味、その分生々しい所は生々しかったですから。 小さな商社で営業をする滝乃は、その仕入れも行うのでよく海外にも出張に出る。…