手嶋サカリさんのレビュー一覧

灰と獣 小説

手嶋サカリ  北沢きょう 

狼だもの、家族の物語でもある

好きな作家さんです。
この方の書かれる『触れなば落ちんという風情でありながら実は芯のある受けさん』も良いのですが、一番好きなのはその風景描写なんです。
今作の冒頭でも西日に照らされた一灰の部屋が書かれています。
南国の強烈な夕日に照らされて、畳の毛羽立ちまで赤く見える部屋。
このたった6行しかない部屋の描写で、静かに荒んでいて寂しい一灰の世界にスルッと入り込みました。
これだよ、これ!

2

灰と獣 小説

手嶋サカリ  北沢きょう 

クール見えて情のあつい、美人受けは良いですな

実は前作で、その独特の世界観に魅了された作家さんになります。

で、今回も、その世界観が存分に味わえるのです。
ダーク寄りなアンダーグラウンドの世界で繰り広げられる、半獣と人間の対立。
そして、20年前の事故の真実ー。

えーと、推理サスペンスものとしてとても面白くて、グイグイ読ませてくれるんですよね。
また、その事故の裏に隠れていた、意外な真実に心を打たれると言うか・・・。
まぁ…

5

蟻の婚礼 小説

手嶋サカリ  Ciel 

蟻と人の融合って考えたなぁって思いました

初めは本の題名を見た時はどうなんだと微妙な感じでしたが、面白かったです。ハヤトの翅をもっと見たかった!ミコトが周りを味方につけながら百花油の秘密と王を蘇えさせる方法に辿り着くまでが面白かったです。でも、蘇ってからが短い。協力店ペーパーの番外編が入ってましたが全然足りません。人間の女王がどう奮闘するのか知りたかった。戴冠式もまだだったしね。暗躍してた一宮がどうなったかも知りたい。是非続編お願いします…

4

蟻の婚礼 小説

手嶋サカリ  Ciel 

ありちゃんの世界

まじでアリのコロニーでのお話でした。人外のお話は色々読んだつもりでしたが、アリはお初。さすが手嶋先生、各種設定、書き込みなんかは今まで読んだ先生の作品同様、リアルに感じられて、ファンタジーとして面白かったです。ただ攻め受けにあんまりシンクロしなかったなーと思ったので萌です。書き下ろしの本編のみ260Pほど+先生のあとがきでした。地雷は儀式として出てくる、ちょっとしたプレイかな?手ひどいものには感じ…

1

蟻の婚礼 小説

手嶋サカリ  Ciel 

お…惜しい……

昨年の9月、前作『プライベートバンカー』を読み終えてから、待ちに待っていた手嶋さんの新刊。すごく期待していた所為もあって、点数が辛いです(ごめんなさい)。
いや、面白いんですよ。
でも「なんかもったいない感」が、どうしても拭いきれないのです。

蟻人が支配する世界(コロニー)。ごく稀に蟻人から人間も生まれてきますが、体が弱こともあって大変少数です。この世界では『人間は蟻人の祖先』とされてい…

5

蟻の婚礼 小説

手嶋サカリ  Ciel 

女王となる為の儀式が・・・っ!!

初読みの作家さんですが、設定に惹かれて購入です。
人間と蟻が融合した「蟻人」が暮らす氷に包まれた世界と、ファンタジーなのですがSFっぽくもありと、何とも不思議な世界観。
特に、女王になるための儀式には萌えました!!

内容です。
氷に閉ざされ、わずかな大地・コロニーで暮らす女王を頂点とした「蟻人」達の世界。
蟻人達に蔑まれる「人間」であるミコトは、何故か女王崩御によって次代女王候補の徴…

7

プライベートバンカー 小説

手嶋サカリ  小椋ムク 

お仕事描写が素晴らしい!

個人的に一番今後を期待している作家さんです。年一ペースなのかな?やっと来月新刊が出るということで、大好きなこちらを再読してみました。

タイトル通りバンカー視点のお仕事モノです。ちょっと硬めのクセのない文章で分かりやすくしっかりとこの世界を構築しているので、専門用語につっかかることなく読み進めることができます。最初からカタカナ・漢字・アルファベットが飛び交いますが、深く考えずにドラマを見ている…

4

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番外編ショート16作品

ショートなんですが、後日談ということで甘い話ばかりでした。

尾上セイラ「ジンの鍵と三つの願い」 (「千の夜とジンの鍵」より)
「三つの願い事」を考える仁の話。そして、ただ一つの願い事を叶えるユクセルの話。

さとむら緑「恋のない国」(「魔法のない国の王子」より)
イリアがヨアヒムに心を許していく様と、静とヨアヒムの山桃かけヨーグルトの話。

「vital signs」凪良ゆう(「…

0

プライベートバンカー 小説

手嶋サカリ  小椋ムク 

最後のシーンがぐっとキて好き

面白かったです。うん、先生、次回作も凄く楽しみにしています。
前作もそうでしたが、登場するキャラの周辺、背景を
書き込まれているように思うので、シンクロしやすいです。
ふわふわした甘さなどとは全く正反対な印象で、
生身の人間のぶつかり合い話がお好きな方はいいのではと感じました。
地雷は お道具 が出てくるところでしょうか?
書き下ろし270P+手嶋先生のあとがき です。

東京、香…

4

藍より昏く秘めやかに  小説

手嶋サカリ  amco 

政治家関係のしっかりしたお話

プライベートバンカーを読みたくて、先にこっちを手に。
他のレビューアの方が書いておられるとおり、
すごくしっかりした政治家関係のお話で、読み応えたっぷり、
書き下ろし290P+先生のあとがき でした。
地雷はあんまり思いつきません。

登場人物は
受け:富山の名家出身の代議士の一人息子。
   事情により10年前に家を出て東京で働く。
攻め:受けの幼馴染。政治家の秘書をしていたが…

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