火崎勇さんのレビュー一覧

恋と主と猫と俺 小説

火崎勇  北沢きょう 

猫耳+ちょっと変わった花嫁もの

というか、猫耳花嫁ものと言っていいものか…
それよりも伝承ものとしての比重が大きいと思います。

元気な大学生・群真(受)と、言い伝えに縛られている巴(攻)のお話。
ふたりは外戚関係にあります。巴が本家。
本の半ばくらいまでは、あらすじが完璧にカバーしてくれてます。

掛け軸の猫・黒砂がなぜ群真を嫁に選んだのか、なぜ群真が逃げると一族が滅びるのか。
すべてちゃんと理由がありました。…

3

ラスト・コール 小説

火崎勇  石田惠美 

山無し谷無し、そこには平坦な道があった。

倉木嶺(受)と篠森友弥(攻)のお話。
なんというか表紙を見る限り、私のイメージでは世間で生きづらくなった二人が愛の逃避行でもする切ないストーリーなのかな~なんて思ってたんですけど、逃避行しなかったw
タイトルにしているように物語があまりにも淡々としすぎていて、読み終わった感想は、「へぇ…」位なもんです。
私はレビューを辛口に書いているなぁという自覚があるのですが、これは正直一般的な評価だと思…

4

ラスト・コール 小説

火崎勇  石田惠美 

随分引っ張ります

大学時代の先輩と始めたショップの雇われ店長の篠森とワイルドな男の魅力と
何を職業にしているのかも教えてくれない謎ありの倉木とのラブ。

倉木の謎的なものは、かなり後半まで引っ張ります。
解ってみれば、なんだそんなことかと、ちょっと突っ込み入れたくなります。
それだったら刑事や麻取の方がよっぽど危険なのではと多少がっかり感が・・・
でも、いつもそばにいて欲しい相手が危険を伴う仕事だと知っ…

10

ラスト・コール 小説

火崎勇  石田惠美 

いつでも会いたい

この表紙にとても魅力を感じました。
あのはっちゃけたコミックという印象の石田要さんの絵なんです!
元々綺麗な絵を描かれる方なので好きなのですが、いつもと違う雰囲気。
だからすごくすごくこの小説に期待してしまいました。

火崎作品だからいつも何か一つ登場人物に関することに謎があって、そしてラストでタネ明しがされる展開はいつもの流れだとは思うのですが、何か違う。
何か散漫な印象を受けてしま…

8

背中で恋を語るな 小説

火崎勇  砂河深紅 

ハピエンは良いのですが…

久しぶりに火崎さんを読ませていただきました。
火崎さんは結構な数の作品を書いていらして、
いくつか読ませていただいていたのですが
結構あっさりめで終わってしまうイメージが定着してしまって…;
しかし今回はシェフとギャルソンという
色んな意味で美味しそうなシチュエーションに飛びつきました☆

初対面が良くない印象同士って萌えるんですが
本当にシェフの九曜の態度が悪くて、若干ムッとし…

10

この恋は君のもの 小説

火崎勇  あさとえいり 

コンビ

リーマンモノ。
同期の西須賀と組んで仕事をすることになった羽鳥。
西須賀が好きだけど言える訳もなく一緒にすごしていくが、
ある日酔ってしまった羽鳥は西須賀に介抱されるうちに段々体を愛撫されそのまま…。

羽鳥は西須賀と自分を比べてしまっているけど客観的に見たら羽鳥も十分有能で、2人の取り柄の方向性が真逆だから良いコンビなんですよね。
お互い両想いだったんだから早く伝えてればこんなに時間…

0

背中で恋を語るな 小説

火崎勇  砂河深紅 

お前は中学生かはたまた健さんかっ!と突っ込みたくなった好みのタイプの攻めでした

今回のこの火崎作品、ものすごく良かった~☆☆☆
いつもラストに怒涛の謎解きがあるのですが、それは今回は若干ゆる~く。
主人公を怯えさせる原因になった出来事と、彼の勤めるレストランの様子や人々が実に対照的で上手く作用し
何と言っても自分が一番惹かれたのは攻めのキャラクター!!
ぶっきらぼうで、すぐ「バカ」と言い、何か言われると「ちっ」って舌打ちして、でもすごく男らしくて決して不器用というので…

8

夢の終わり 小説

火崎勇  いさき李果 

記憶喪失モノ

記憶を無くし身寄りも分からないまま病院から出ていかなくてはならない主人公・朝里の元へ訪問してきた木津川という男。
よく分からないまま木津川の屋敷に連れて行かれ、強姦され…。
善意で朝里を連れ帰ったのではなく、木津川は朝里に恨みがあり復讐するために連れて帰ったのだった。
この主人公の性格が記憶を無くす前はまともに生きてなかったわりに思考回路が冷静というか、
本を読んでこういう漢字が読めないか…

2

背中で恋を語るな 小説

火崎勇  砂河深紅 

ゲイ嫌いの裏にある苦悩と恐れ

主人公の小谷視点で描かれる話は、ギャルソンとして誠実に働いていた小谷が
ある事情で職場を辞めざる得なくなり、更に気の合う同僚や上司と思っていた
店の人間全てが小谷の言うことを信じてくれない、気の合う同僚も職場も失っていたが、
大学時代の先輩で同じくギャルソンをしていた先輩に相談し、先輩が田舎に帰るので
その後を引き継いで先輩が働いていた店に雇われることになる。

その店の人間たちは皆い…

10

荊の鎖 小説

火崎勇  麻生海 

攻め視点一人称なのがポイント!

本当に最悪なくらい、自分勝手なろくでなし攻様なので!
読む人の解釈の仕方や、好みで評価は真っ二つに割れそうなお話でした。
でも、珍しいであろう攻め視点の一人称で展開していったことが、私的には面白く読めた作品です。
どこまでも、傲慢俺様タイプの攻様で、やり方は最悪なくらい!
一種の犯罪と思うくらい、「なんて酷すぎる奴なんだ」と何回も心で叫びながらも、一冊まるまるが、攻様のラブレターなんだなあ…

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