春先
久々に再読して、何となく思い違いをしていた事に気づく。
よく物語であるのは、年上の方が年若い方に対して「彼の未来を潰したくない」と思うものだが。高宮くんはイギリスのテーラーに誘われた片山さんの未来を潰したくないと思い、自分も女の子と付き合って家族を作り、子供が生まれたら片山さんに抱っこしてもらうんだ…などと想像しようとして。想像しようとして、そんな未来を選択出来ないのだと一人泣くのだ。(切なくて…
7歳から13年。拗らせる事なく一途に片山さんを想い続けた坊ちゃんこと、高宮くん。その圧倒的な片想いの日々を綴った奮闘記。
「喜んでもらう、その為だけに色々贈ってきたつもりだったけど、尽くしている自分に対する好意を求めてたんだと思う。」(中略)「でも、好きな人に好きになってほしいと思う事が駄目なら、もう人を好きになんてなりたくないよ。」
まだ学生の高宮くんは、片山さんと身体の関係は持つようになれ…