中庭みかなさんのレビュー一覧

きみはいつか、ぼくの声をきく 小説

中庭みかな  木村ヒデサト 

光なのか闇なのか

中庭みかな先生、初めて読みました。

高校生の男女四人が、それぞれに親密な繋がりを求め合う物語。

真幸は心因性による発話障害があって、学校では居場所がない。小学生の頃から幼馴染みだった純太がずっと真幸を守ってくれていたけれど、純太に美由紀という彼女ができると、その子が真幸に嫉妬して友人関係が拗れていきます。更に真幸を構ってくる転校生の実波が加わり、今度は純太が実波に嫉妬して泥沼化していく…

1

片恋のスピカ コミコミ特典ペーパー グッズ

柊吾の密かな楽しみ

本品は『片恋のスピカ』のコミコミオリジナル特典ペーパーです。

本編後、 乙矢がある事に悩みむお話です。

近頃の乙矢はある悩みを抱えています。それは柊吾が何くれとなく
エプロンの紐に触ってきるために乙矢はビクッとしてしまう事。

乙矢には何が楽しいのかわかりませんが、どうやら最近の柊吾は
この行為がお気に入りのようなのです。声を掛けられてならまだしも
ふいうちのようにすれ違い…

1

片恋のスピカ 小説

中庭みかな  さがのひを 

輝きは違っても誰もが光る星のひとつ

今回は図書館勤務の公務員と図書館アルバイトのお話です。

受視点で恋の始まりから成就までと攻視点で全てを知る夜を過ごすまで。

受様は華奢な見た目と名前の響き、受様が惹かれるのは男の人だった
事から、男子達はからかいの対象として学校ではいじられ放題のキャラを
演じさせられていました。

それでも高校卒業後は志望したデザイン系の専門学校を経て就職を果たし
普通に過ごせると思っていた…

3

片恋のスピカ 小説

中庭みかな  さがのひを 

ゆっくり

ゆっくり優しく進むお話。お話は好きでしたが、ちょっと長く感じてしまったので萌にしました。本編190P+その続き110P超+あとがき。職場での悪気ない(今では許されないコンプラ違反になるんじゃないかと思う)苛めがあって結構辛いなあと思ったので、トラウマある方は少し心に留めておいていただいた方がよいかも。

メンタルダウンにより会社を辞め、一時休養した後、図書館でのアルバイトで生計をたてている乙矢…

2

「片恋のスピカ」電子限定書き下ろしSS「六等星のハネムーン」 グッズ

印象深いSS

柊吾と抱き合ったあと、まどろみから覚めた弓矢視点のお話です。
それこそトロトロにとろけるほど溺愛されまくってる様子が伝わってきます。

連休に旅行を予定している二人。
サイドテーブルには旅行ガイドが積み重なっているのだけど、目覚めた弓矢が手にしたのは星空の写真集。
それを見て「宇宙へ行きたいの?」と微笑みながら聞いてくる柊吾。
二人で写真集を眺めながら、弓矢は「いつか、一緒に宇宙に行け…

4

むすんで、ひらかないで 小説

中庭みかな  倉橋トモ 

センシティブで仄暗さと明るさが入り混じってる

高校時代の恋人同士の6年ぶりの再会ものでもっとフワッとしたお話かと思いきや、攻めの気持ちがかなり重くて驚きました。
情感溢れる筆致なのでシリアスとか痛いとまでは感じないけれど、かなり攻めの心が不安定というか暗い影を宿している事が読み進めるうちにわかってきて、おおぅ……と。

6年前、何も言わずに突然消えてしまった攻め。
同窓会で再会し、いまだにお互い大事な人であるという事を確かめ合うも「好…

5

片恋のスピカ 小説

中庭みかな  さがのひを 

全てを受け入れて、貴方を好きでい続けよう

とても透明感があって、可愛いタイトルと表紙だと思うんですけど。
まさにそのイメージ通りの、切なくて優しいお話でした。

それにしても、中庭先生と言うと、ちょい痛い方向にシフトしすぎるきらいがあると思うんですけど。
今回も、主人公の過去が痛い痛い。
心の傷が辛い辛い!
でも彼が、そんな心の傷を癒し、真っ直ぐ自分の気持ちを見つめる姿には、心を打たれました。
そう、寂しさも怖さも全てを受け…

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片恋のスピカ 小説

中庭みかな  さがのひを 

繊細で切なく甘い

表紙買いです。

作家さんの作品は「むすんで、ひらかないで」を2年前に読んだという事しか記憶になく、どんな作風の方なのか忘れてしまってたけど、試し読みをしたら「ナイーブそうな青年」「星好きらしい」「図書館が舞台」というあたりでこれは良さそうだと思って読んでみたけど、期待を裏切りませんでした。

表紙のイメージ通り繊細であたたかく、やわらかで手触りの良い布に包まれているような気分で読めました…

10

リトル・ホーリー・プレイス 小説

中庭みかな  八つ森佳 

聴診器に涙。

電子、イラストなし。
電子限定SSあり。

大学の建築科にいる綾斗は小さな時から建物を作ることを夢見ていました。
提出した課題の評価は良かったけれど、君の作るものは人の姿が見えない、がらんどうのようだ、と教授に言われてしまう。


綾斗は養護施設で育ち、身寄りが一人もいません。
自分に足りないものに気づかされたけれど、それはどうしたって補えないものでした。

そんな中、バイト帰…

2

むすんで、ひらかないで 小説

中庭みかな  倉橋トモ 

君に結ばれる絆が欲しい

電子。イラスト有り。
電子特別番外編が別にあります。
「むすんだ、そのあとで」
倉橋先生のラフ画あり。

受け視点
過去と現在を行き来しながら進んでいきますが、とても読みやすかったです。


6年前の夏、久弥と二人、互いの手首に紐を縛って少しだけエッチなことをした。
そして今、ビニール紐を見るたびに、またあの手に結ばれたいと思い続けている律。

同窓会で再会した久弥には、好…

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