碧雲
どの作品から読んでも問題無い狼シリーズですが、タイトル通り、この番外編だけは、「狼は花の馨り」と「狼は恋に啼く」に編纂されている「狼と身代わりの恋」の「番外編」なので、両方を読んでいないとつまらないと思います。
冒頭は「狼と身代わりの恋」、めでたく番となったアラクシとサラの甘あま後日談。
アラクシはめちゃくちゃ執着&束縛攻めに。そんなアラクシを心配させたくなくて、イチャイチャしまく…
本作が狼シリーズの最初でもあり、全ての始まり。狼と白鹿の恋と宿命の物語。
私は、現在進行形の「狼の花嫁」から遡って読んでいるが、時系列的にも彼等の歴史的にも、本作が一番旧く、さらにデビューコミックスだという。
「狼は恋に啼く」→「狼は花の馨り」→「狼の花嫁」
という順だが、それぞれ独立した物語なので、何処から入っても問題は無い。
狼と白鹿の宿命を司る恋人たちや、その宿命に抗う恋人たち。周り…
まぁ、こうなるでしょう、という読み手側の想像通りのハッピーエンド。
イルウェスは記憶の、大切なところだけをまず劇的に取り戻し。トクドは粋な計らいをして、恋人たちを赦し、逃がす。
古い因習に囚われているのはトクドも同じ。ならば、自分たちの世代は自分たちで変えていこうとする、清々しいエンドでした。
予想はしていたけども、やっぱり泣けるんです。ううう。良かったねぇ、イルウェス、良かったねぇ、アルタ…
うわーん!これは辛い。ようやく、ようやく互いの愛情が通じ合えたのに。
恋人たちに降り掛かる試練。何の修行なの⁈っていう。涙無しでは読み進められません。
王宮には、自由が無い。アルタと共に生きる決意をしたイルウェスは、アルタを連れて逃亡を試みるものの。もちろん王宮の追手がそんな生易しいわけは無く。アッサリ捕まってしまう2人。
イルウェスは牢に繋がれ、アルタは、望まない婚礼の儀を挙げる。
イル…
「狼の花嫁」を読んで、レビューして、他の方のレビューを読んだら、成る程この物語は主人公を変えてシリーズ化されているという。
なので遡って買ってみました。
現在進行形の「狼の花嫁」は、政略結婚で嫁いで来た隣国の嫁ですが、本作はまだ遥か昔の因習に囚われ、狼の王族は白鹿の末裔と番うことが掟とされていた時代。
辺境の村で、忌み嫌われ、土蔵に閉じ込められていた白鹿様を救う兵士・イルウェス。
動物…
3巻まとめて買ったのですが、それがお勧め。
特に2巻はあまり進まない様な雰囲気なので、ジリジリするかと思われ。
未読の方は一気読みして頂ければと思います。まだ続いてますけども。
兄であるアズラクの目的は、この狼の国との戦争を申し入れること。
それが母国の本当の目的かどうかはまだ謎ですが、ザックリ言うと、ゼスは前線に出征する事になります。
アズラク的には、思慕を寄せていた、父王の愛妾で…
その家に伝わると言われる、刺繍を覚えようとするルーイ。
日々怯えながら、少しこの国やゼスの優しさに触れて、嫁らしい事を始めます。
国から持って来た服よりも、ゼスのお古を着る方が心地良いというのもいじらしい。
しかし、地味です!ルーイ、地味‼︎ これは作者の意図している事なんですが。
地味ながらもその心根の優しさ、可愛らしさに気付くのはゼスだけでは無くて。
ゼスの親友であり、元番候補のユル…
狼を祖先に持つ王族に、大国から差し出された嫁は、両性具有(物語の中では半陰陽という。)の王子だった。
うーん。まずこの設定がそこそこ謎。作者は両性具有なのに地味という設定にしたかったみたい。両性具有というのは古来美しいというのが定石だからね。
それなら男子で良かろうと思うのだが。一応大国の王様の言い分としては、狼を祖先に持つ様な蛮国には、正統な王女では無く、遊びで侍女に産ませた、出来損ないの子…