榎田尤利さんのレビュー一覧

ひとりごとの恋 小説

榎田尤利  鳥人ヒロミ 

主人公は自己完結型

1冊丸ごと表題作です。表紙イラストから受ける印象そのままの作品でした。

友也(ともなり・受け)の目線でストーリーが進んでいきます。

友也は片思いの相手・牧野のために自分を犠牲にすることを厭いません。身を粉にして倒れるまで働きます。そしてそのことを牧野には隠し通そうとします。そしてそれは自分がしたいからしていると満足をします。どことなくユーモラスな思考のためか、健気というより、自己完結型…

0

蛇とワルツ 小説

榎田尤利  志水ゆき 

寂しさを知っているからこそ。

のっけからユキの名前が出てきて思わず笑みが。
ユキの幸せエピソードにほっこりとなりました。

前作『シュレディンガー』にて登場した、オーナーである仁摩。
一筋縄ではいかなさそうな、食えない男ですが…彼もまたトラウマを抱え、過去の恋愛で傷つき、臆病になってしまったひとりでした。

最後らへんまで杏二の本性がつかめず、ハラハラしましたが…感じていた仁摩への想いは本物だったようで一安心。

3

秘書とシュレディンガーの猫 小説

榎田尤利  志水ゆき 

『シュレディンガーを探しています』

今回は飼い主とペット、という関係性ではなく、『飼い猫』だったシュレディンガーを探せ、という内容に沿って物語が進んでいきます。
いわずもがな、私たち読者は『シュレディンガー』がなんなのか解っているだけに、ジレジレーモヤモヤーなんですが。
今回もピッタリ、『猫』がハマっているなぁ…と感心しました。

孤独で不器用で臆病な『シュレディンガー』。
早く、早く見つけてあげて。
舘さんにそう思わず…

3

threesome スリーサム 小説

榎田尤利  円陣闇丸 

榎田さんの3P

短編集『erotica』の中で一番萌えた大人のエロス、期待通り一冊に書き下ろされて嬉しかった本です♪
気風の良い強くて快楽主義で女王様気質な男前組長が、クールな策略家のエロい弁護士と、一途でおバカワンコのでかチン部下に愛されてるお話。(笑)

タイトル通りの3Pですから、Hも一捻りあって中々ですが、
ただのやおいに留まらず、人情も絡めた事件の展開に人物描写と台詞回しの良さが面白く読み応えあ…

2

nez[ネ] 小説

榎田尤利  湖水きよ 

ものすごく面白かった

有名作ながら長らく積ん読でしたが、何気なく手にしたらのっけからいきなりはまった。一気読みでした。

思えば、私はこの対等、対決する二人、でもどうしようもなく惹かれるという設定がとてつもなく好みなんですね。
こちらの二人も、登場時から強烈に印象づけられるような180度逆のキャラクター。理知的で有能だが人付きあいの苦手な鷹目、一方、だらしないの極みだが嗅覚に特殊な能力を持つ千里。
そんな二人は…

9

交渉人は黙らない 小説

榎田尤利  奈良千春 

メインよりキヨが気になる

「答えて姐さん」でおススメされたので読んでみました。

「交渉人」というイメージやイラスト、
それに、ちるちるさんのあらすじやヤクザものとあったので
シリアスな感じだと勝手に誤解してました。
「トーン」のところにちゃんと書いてあります。
「コミカル・シュール」って。

シリーズものの1作目で、まだ導入部。
芽吹が弁護士を辞めたいきさつとかまだ謎のままです。

芽吹自身の過去な…

3

海とヘビースモーカー コミック

榎田尤利  峰島なわこ 

じんわりBL

ホロリ系(?) 榎田尤利さんの良さが現れたストーリーで、本の雰囲気は表紙の印象そのままです。
峰島なわこさんは初体験の私でしたが、お話にあった絵で随所に素敵な表現がありました。

ただ、あともう少し、主要男性キャラの描き方がキレイであってほしい(苦笑)  全般に表紙より絵が落ちる気がしたので…
一番気になったのは表題作の主役の現在の顔…、
やさぐれ気味でやつれてても、そこはBL!

2

普通のひと 小説

榎田尤利  木下けい子 

お初の榎田作品。

『普通の男』、『普通の恋』に『普通のオジサン』の書き下ろしを加え、『普通のひと』と冠して刊行された新装版。大好きな木下けい子先生の挿絵で満足度倍増!(木下先生の描くリーマンが好みなもので…。)

グラフィックデザイナーとして勤めていた前職を会社の倒産で失い、主にビジネス書を手掛ける中堅どころの出版社に編集として再就職した花島。そこで営業一課の的場と一緒になるが、それ以前に二人はすでに出逢ってい…

3

きみがいなけりゃ息もできない(新装版) 小説

榎田尤利  円陣闇丸 

キャラクターの透明な魅力

二木の片づけ出来ない、時間を守れない、単純な作業を覚えられない、忘れっぽい、情緒不安定というこれらの特徴、なんだかどこかで聞いたような感じがします。
それだけでなく一定の分野においてはもの凄い集中力を見せたり、独特の感性を持ち合わせていたりと、これは然るべき機関へ行けばそれなりの診断名をつけられてしまいそうだと思いました。本編に直接的な表現は無いですが、榎田先生はある程度そういった知識と見識を持…

4

吸血鬼には向いてる職業 小説

榎田尤利  佐々木久美子 

面白い!

表題作、続編「吸血鬼には銀のナイフを」の2作品が収録されています。

漫画家シリーズ4冊目ということですが、私はバラバラの順番で読んでいますが、それぞれリンクはしていない印象で、支障はありません。面白そうなものを読んでいけば良いシリーズです。

全体の3分の2をしめる表題作では、無敵のオタク編集者・藍(受け)が、暇つぶしに漫画を描く吸血鬼・黒田(攻め)の存在を認め、原稿と引き換えに血を与え…

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