榎田尤利さんのレビュー一覧

少年はスワンを目指す 小説

榎田尤利  黒井つむじ 

旧版と比較しながら読んでも面白い

旧版のノベルズも持っていますが、榎田先生の作品、しかも加筆修正+書き下ろし付とあっては買わないわけにはいきませんでした。
結果、買ってよかったです!!
旧ノベルズ版は、「青春小説にちょっと恋愛」って感じでしたが、こちらはLOVE度が上がって、「青春恋愛小説」になっていました。大満足です!!
挫折してしまったことで周囲を拒絶する櫛形とそんな彼が気になって仕方ない無骨な原。
この二人を改めて、…

2

きみがいるなら世界の果てでも 小説

榎田尤利  円陣闇丸 

成長したルコちゃん

漫画家シリーズ最終巻。

漫画の仕事量が増えてきた二木ですが、相変わらず生活能力は低く東海林に世話を焼いてもらっています。
恋人兼マネージャーのような東海林は、本業の美術商の仕事も忙しくなり生活に追われはじめます。

自分のせいで東海林がダメになることを恐れ、少しでも自立しようと掃除や料理にチャレンジする二木が健気でよかった。(ルコちゃん成長したな~)
でも度重なる失敗に心が折れた二木…

2

きみがいなけりゃ息もできない(新装版) 小説

榎田尤利  円陣闇丸 

蓑虫

生活遂行能力が著しく低い漫画家の二木。
片付けるのもお風呂に入るのも面倒くさくて、ほぼ大半の時間を布団にくるまって蓑虫で過ごすというつわものです。
幼馴染の東海林がいないと部屋は大変なことに。
でも二木だから許せてしまうのは何故でしょう(笑)

そんな二木を自立させようと二木から離れた東海林ですが、二人とも依存しあって生きてきたから会いたくて苦しくてしかたありません。
マンションの下か…

1

少年はスワンを目指す 小説

榎田尤利  黒井つむじ 

青春ものは良いのですが。。

個人的に昔の作品を改稿したものはあまり当たりがない印象なのですが、榎田先生の作品なので、期待して購入!
読み応え抜群のボリュームです。
青春もの大好きなので、この世代特有の青臭さを楽しむことができます。
BLメインというより、挫折して周りを拒絶していた受けの再生物語といった印象です。
何より残念だったのが後日談。
せっかく高校時代の甘酸っぱい青春話が急に色褪せたかのような別れる別れないの…

2

放蕩長屋の猫 小説

榎田尤利  紺野けい子 

ムカつく攻めなんだけど

凡そ十五年前の、榎田先生初期の頃の作品です。
東京の下町が舞台、受けのまひろは29歳で美人で一応イラストレーター。攻めの優真は二歳年下で、営業マンで、二人は同棲四年目。既にできている男二人のすったもんだの物語。
この優真がね、本当にガキで読んでてカチーンとムカつくわけです。挙げ句の果ては女性と浮気しますからね、こいつは。
二人が住んでる放蕩長屋の主、春彦の方が全然いい男なのに、なぜまひろは…

3

執事の特権 小説

榎田尤利  佐々木久美子 

何度も読んでもまだ読んでしまう

1冊すべて表題作です。
乙矢(受け)と仁(攻め)両方の視点でストーリーは進んでいきます。

切ないがベースなんですが、全体的な雰囲気はコミカルだと思います。
榎田先生の作品は、読んでて辛いものもあるのですが(それも素晴らしいですけれど!)、この作品はイタイ系が苦手な方にもお勧めです。

乙矢に呪いをかけたのが母親というのは切ないのですが、傍に理解者である執事の富益がいたことで救いがあり…

6

少年はスワンを目指す 小説

榎田尤利  黒井つむじ 

貫け!LOVE!

結構なボリュームのお値段それなりの単行本ですが、楽しくってぐんぐん読めた。
榎田ユウリ名義で刊行中の高校カブキ部に通じる、芸道蘊蓄と青春物の楽しさに、
とにかく「恋に落ちてしまった」、それだけで10年以上、それ以上の恋愛関係を貫く、これぞBLな恋の物語、プラス、ちゃんとドキドキのお初エッチも、久々のがっつきエッチももりもりで、
そして、最終章。
ちゃんと話し合って誤解を解いて、大あわてで仲…

7

犬ほど素敵な商売はない 小説

榎田尤利  志水ゆき 

ボルゾイを飼う

会員制デートクラブでバイトを始めた倖夫は、
轡田に犬として飼われます。
しかし轡田が求めているのは、本格的な犬で2足歩行禁止、口もきいてはいけない、水もお皿からという徹底ぶり。
はじめは抵抗をしめしていた倖夫でしたが、犬としてであっても愛されていることに心地よさを感じて、どんどん犬化していきます。

お互いの愛情が感じられたので、読んでいて嫌悪感はありませんでしたが、なんだか異様な光景を…

2

理髪師の、些か変わったお気に入り 小説

榎田尤利  二宮悦巳 

攻め視点のパートが良かった!

物語の前半が受け視点で、後半が攻め視点になります。
個人的には受けに溺れるあまりに右往左往する攻め視点のお話を読むのが大好きなのですが、あまりないですよね?なぜなんだろう???
攻めの圭治があまり表情が変わらずクールな印象なのですが、心の中のモノローグを読むとものすっごいパニックと混乱の渦中にいて、まさに五里霧中といった様相なのがツボでした!!
受けの何気ない言葉に内心傷つき、ヒビの入った心…

1

歯科医の憂鬱 小説

榎田尤利  高久尚子 

安心して楽しめる

限られた本棚スペースなので、必然的に読後気に入った作品だけを残すしかない状態なのですが、この作品は今でも私の本棚にあります。
恋愛に自信のない健気な受けと、そんな受けを溺愛する攻めという組み合わせは大好きなカップリングなので何度も読み返しています。
派手なお話ではないのですが、すごく居心地の良い場所で一息つくような、ちょっと時間のある時に読みたくなる作品です。

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