榎田尤利さんのレビュー一覧

交渉人は諦めない 小説

榎田尤利  奈良千春 

上下巻の下 事件は落着

高評価、高人気のシリーズ作だけあって、読み応えある。
詐欺師の環を追う件。
人を「信じる」か「信じないか」のフレーズが何度も繰り返し出てくる。

交渉人は嵌められる→上巻
交渉人は諦めない →下巻

天才詐欺師の環の計略により、芽吹が孤立化した上巻。
兵藤は、恋人より組織を選択。その上、環と寄りを戻して、奪われたまま。

でも芽吹には、交渉人事務所の仲間がいる。
作戦を練り直…

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交渉人は嵌められる 小説

榎田尤利  奈良千春 

上下巻の上

二冊にまたがる続きもの。伏線の仕込みと構成が凄く上手い。

交渉人は嵌められる→上巻
交渉人は諦めない →下巻

芽吹に舞い込んだ依頼、結婚詐欺の詐欺師は、実は有名なスリのひ孫。
そこから展開する、過去と今を結ぶ人間模様が絡み合っていく。

芽吹の大学時代の友人、若林の事件に、天才詐欺師、環が絡んでいた
環は、兵藤の昔のセフレ、
環に二択を迫られて、兵藤はUSBの為に環を選ぶ。…

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交渉人は振り返る 小説

榎田尤利  奈良千春 

ドラマ仕立ての構成

このままドラマか、芝居に使えそうな構成で、終わり方も耽美風。

昔、芽吹が弁護人として関わった青年、朝比奈と再会する、
というより、尾行されていた。
六本木のキャバレーに連れ込まれて、忠告を受ける。

朝比奈は、恋人を階段から転落死させてしまった件で、
無罪となったけれど、勝手解釈をした世間から暴力を受ける。
社会の制裁を受けて、父も母も姉も不幸になる。
行き場を失った果て・・朝…

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犬ほど素敵な商売はない 小説

榎田尤利  丹地陽子 

こんなに鮮やかだったっけ?

作者のファンなので(っていうか、このジャンルに引き戻され、浴びる様に読む癖がついちゃったきっかけは榎田さんだと思う)大洋図書版は既読です。当時読んだ時も面白いと思ったのですけれど、今回再読して吃驚したのはお話としての手際の良さなんです。

清巳の変さっていうのは当時読んだ時と変わらないイメージでしたが、倖夫の背景についての描写が目が覚めるくらい鮮やかなんですよね。
どんなタイプのロクデナシな…

13

犬ほど素敵な商売はない 小説

榎田尤利  丹地陽子 

わんちゃん

大好きな作品。
誰よりも深い愛を持っている。でもそれは凶器にもなり得る。だから誰も愛さない。
誰にも愛された事がない。愛を知らない、幸せを知らない。だから誰も愛せない。
そんな轡田と倖生が見せる愛は、一見いびつなんだけど、痛いほど真っ直ぐで、何度でも私の胸を打つ。


たまに読み返すので加筆修正には必ず気付く、なんて思っていたのに、全然気付かないし、
たぶんここの文章違うわなんて1人…

17

永遠の昨日 小説

榎田尤利  丹地陽子 

号泣必須です

以前、単行本を読んでいましたが、文庫本が発売されて改稿されているということを知って、また読み返したいと思いました。
本筋はもちろん変わっていませんが、より深く理解できました。そして、やっぱり号泣必須です。
とくに加筆されたお話がとてもよかったです。

単行本が発売されてから20年。同じ年月が経って、高校生だった満たちは37歳になっています。
大人になって就職・結婚などを経て、コロナ禍で成…

6

犬ほど素敵な商売はない 小説

榎田尤利  丹地陽子 

いつ読んでも素晴らしい

既刊作品の文庫版です。
書き下ろし、あとがき、イラストなし。
加筆修正あり。

表現やセリフ、モノローグが所々かわっています。
文章の流れがより自然なものになっているので、旧版より読みやすい。
文章だけでいえば文庫版の方が断然いいです。
ただ、志水ゆき さんの素敵なイラストが見られないのは残念…。
すでに既読の方におかれましては、買い直す価値があるかどうかは微妙です。

8

犬ほど素敵な商売はない 小説

榎田尤利  丹地陽子 

2006年の作品に加筆修正した文庫版

全然古さを感じない。面白かった。

表紙の青年は、主人公の三浦倖生。ロシア系混血の美青年。
美しい外観だけが取り柄で、人の気持ちを汲み取れない会話下手。
何をやっても長続きしない。 愛された経験がないから、愛し方も知らない。

表紙の手は、人間ペットをレンタルした客、轡田清巳。
轡田は、倖生を「ユキ」という名の「ボルゾイ」に見立てて愛玩する。
条件は、コマンドの絶対服従。喋らない。…

11

交渉人は黙らない 小説

榎田尤利  奈良千春 

両国が舞台 名作BL

中身はコメディに近い。テンポ良い展開で、読みやすい。

・・なのに読み進まず、二年かけてやっと読了。
一冊をすぐ完読しきれなかったのは、何故だったんだろう??
有名すぎて、粗筋ネタバレも知っているし・・で、途中で積読にしたまま 
中々読む気になれなかった。
・・深く考えてみたら、舞台がよく知る場所の両国 緑町だからだと思う。
あそこには東大進学率高の有名な進学校があるし、
**組の…

2

夏の塩 小説

榎田尤利  茶屋町勝呂 

だんだんと引き込まれていく

序盤でストップしてしまって半年以上放置してしまい、やっぱり読もうと再開してまた止まり。。。2回ほどストップしてしまいました。

止まってしまった箇所は、チャプター1[夏の塩]魚住が飼ってたペットの死体を放置して久留米の家に転がり込んでた事が発覚して処置しに向かったところと、チャプター2[この豊かな日本で]の始まり部分、朝の身支度しながらの魚住と久留米の会話。

なんのお話読んでんだろ?って…

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