榎田尤利さんのレビュー一覧

賢者とマドレーヌ 小説

榎田尤利  文善やよひ 

転機なんてもんじゃない

コユキが病気になってからの(待って待って待っ…)からの塔の地下での七夜の衣鉢に(うわぁ…うわぁ…マジか)
この、前半でじっくり世界観とキャラクターの人となりと物語を楽しんだところからの急転直下がたまらないのよ

アルダと出会って感情の発露が著しくなっちゃうし、賢者になってしまうし、100年以上生きて突然にこの年に転機が訪れるなんてとてもドラマチック
お父さんとのことも衝撃的だったけれど、そ…

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交渉人は黙らない 小説

榎田尤利  奈良千春 

面白いけど攻めは苦手

大まかなストーリーは面白かったです。クスリと笑える部分もあって全体的に読みやすい文章。交渉シーンが多いのですが、そこで萎えたりせず最後まで楽しめました。

しかしキャラが苦手でした。攻めの兵頭がシンプルに強姦魔。
個人的に強姦するキャラはクズキャラでないと苦手なのですが、兵頭は……うーん。
ヤクザの若頭で比重としては悪人側に傾いているのですが、ヤクザと言っても昔気質で薬は御法度。女の子から…

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threesome スリーサム 小説

榎田尤利  円陣闇丸 

泣いてしまった

短編から始まった作品とは知らず、こちらのみを読んでしまった
悪いお仕事について勉強になった
気をつけなきゃな
お仕事関係の大きな山場が終わったところで(やめてよ?ちょっと、それはやめて欲しい)て展開になって、結果泣いてしまった
泣いたよ
辻もキツかったね しんどかった
3人の絡みに関しては、そうなの?その子とそんなんしても変わらない関係でいられるの?って思っちゃうけれど、もう半年もそう…

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永遠の昨日 小説

榎田尤利  丹地陽子 

涙が溢れました

別れは悲しいけれど、出会えた事、一番好きだと思えた気持ちは、忘れない限り永遠に変わらない。
最後は涙無しには読めない本でした。

誰かの1番になりたい…と願う高校生同士の切ないお話。お互いに相手の1番目を願いながら、今も暮しているのかな…って思うぐらい最後の余韻がずっと残る作品です。

最初からクライマックスとはよくいうけど、このお話は本当に最初からクライマックスで始まって、ここが最終着…

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永遠の昨日 小説

榎田尤利  丹地陽子 

当たり前なんて存在しないのかも

読み終えて、はー…と長いため息が出ました。
ラストに向かうに連れて、無意識のうちに息をするのも疎かになりながら読んでいたのでしょうか。
今でも何とも言えない感情がぐるぐるとしています。

とても不思議なお話だと思うのです。
現代ものなのは確かなのですけれど、浩一の身に起こった現象はファンタジーやオカルトめいたもの。
でも、なぜかそうは分類したくない自分がいるのは、あまりにも山田浩一とい…

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犬ほど素敵な商売はない 小説

榎田尤利  丹地陽子 

心が「犬」になっていく描写が最高

とても小説っぽい文章で読みやすかった。背景を細部まで綺麗に描写して、視点主の視界に流れるように移っていく。特に前半は倖生のセリフがなくなるシーンが多く、読み心地の良さをより強く感じられた。描写が丁寧なとこも好き。

一貫して倖生視点で、心が「犬」になっていく様子が描かれる。基本が淡々とした語り口なので、人として大切なものを失くす出来事が、鮮やかに印象付けられる。急激に堕ちた倖生にはぞくぞくした…

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賢者と寵愛の翼 小説

榎田尤利  文善やよひ 

皆が成長している!

「賢者とマドレーヌ」続編。
空の民にルドゥラのアルダ(半身)と認めてもらうためユーエンは岩山へ向かい、ひとりで3つの試練を受けます。ひょうひょうとその試練をクリアしていきますが、3つ目の試練で岩山から森の民(アラズ)のいる森へ落ちてしまいます。
そこでもまた苦難が待ち受けていて、さらにボロボロになってしまうユーエン。それでも「ルドゥラにまた会いたい」と戦います。
今回の森の中でも森の民や小さ…

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賢者と寵愛の翼 小説

榎田尤利  文善やよひ 

ますます惹き込まれる

前作「賢者とマドレーヌ」の続きです。
前作で無事思いが通じあったユーエンとルドゥラですが、真っ直ぐな2人はユーエンがルドゥラのアルダ(唯一)としてふさわしいと認められるよう、岩山へ…。
そこで3つの試練がユーエンに待ち受けるわけだけど、3つめで大きく展開を見せて。もしかするとこれが水問題への大きな布石になるんじゃないかという展開でとてもワクワクしました。そしてピンチのユーエンを救いに来たルドゥ…

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蛇とワルツ 小説

榎田尤利  志水ゆき 

最終巻らしいおいしい1冊

読み返してきたPetLoversも最終巻。
他の巻はどこから読んでも大丈夫かと思いますが、こちらだけは最後に読まれた方がにやりと出来る部分が多いかなと。
本当にどの組み合わせもカラーが違う良さがあって、もっと続いてほしいほど好きなシリーズでした。

物語の締めとなる今作は謎めいていた完全会員制クラブ「Pet Lovers」のオーナーの1人・仁摩。
他作品でも一瞬登場してはミステリアスな雰…

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秘書とシュレディンガーの猫 小説

榎田尤利  志水ゆき 

シュレディンガーは何処に?

猫が棲まう古い屋敷で、1人の孤独な老人が死んだという。

PetLoversシリーズの3作目の動物は猫。
それぞれ独立したお話となっていますので、こちらの作品からでも楽しめます。個人的にはシリーズ未読の方にはこの3作目からをおすすめしたいです。
スレンダーからふっくらとした子まで、愛らしい猫ちゃんが登場しますよ。猫好きの方もぜひ。
どの作品も素敵なのですが、猫→犬orライオン→蛇の順番で…

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