yocoさんのレビュー一覧

パブリックスクール-八年後の王と小鳥- 小説

樋口美沙緒  yoco 

白鳥とアヒル

パブリックスクール3巻。
レイのイギリスでの長期出張がきまり、3か月間エドと一緒に暮らすことになりますが、8年ぶりのイギリス生活で自分が混血児で忌み嫌われていることを改めて痛感させられます。

エドの親族からだけでなく、町の人間からもアジア人でエドにふさわしくないと思われていることを知り、エドとの将来に不安を感じるレイ。
一方のエドもレイを守りたいがために、逆にレイを監視するような接し方を…

17

パブリックスクール-群れを出た小鳥- 小説

樋口美沙緒  yoco 

別れと再会

パブリックスクール2巻目。

やっと距離が縮まってきたと思っていたのに、エドの元彼?!と噂されるジョナスが復学してきたとたんジョナスにべったりのエド。
エドはいったい何考えてるの~とモヤモヤ。
当然レイの心もモヤモヤで、自分はやっぱり愛されていないんだと落ち込みます。

そんなレイを支えてくれたのは、オーランドとジョナス、そしてギル。
ギルが徐々にいい人い変わってきて気になるキャラに…

18

パブリックスクール-檻の中の王- 小説

樋口美沙緒  yoco 

血の壁

英国の全寮制パブリックスクールを舞台にしたお話し。
評判通り面白くて一気に読んでしまいました。

12歳にして母親を亡くしたレイは天蓋孤独になりますが、親族だと名乗るクグラームズ家の人間が現れてイギリスで暮らすこととなります。
新しい家族に愛されることを期待していたレイを待っていたのは「貴族以外の血は穢れている」とののしられる差別といじめの日々。

レイは当初自分に優しく接してくれたエ…

19

人魚王子と泡沫の恋 小説

桐嶋リッカ  yoco 

目指す雰囲気は分かるのだけど

評価がここまで横一線なのも珍しいなー。

私の場合は、序盤の持って回ったようなプロローグですでに読む情熱が失せてしまいました。「人魚姫」というキーワードを活かして、透明感やファンタジーっぽさを強調するために情報を小出しにする…というアプローチをあえて取っているのでしょうが、小説に限らず、導入部分でこういう表現をするのって諸刃の剣だと思います。

あんまり勿体ぶって書かれると「…いや、あらす…

2

火曜日はもう待たない 小説

火崎勇  yoco 

もう一人欲しかった

1冊すべて表題作です。長門(攻め)の視点でストーリーは進みます。

長門はバーで加藤(受け)と知り合います。
口説いて、抱いて、加藤も自分に好意を抱いているはずなのに、会うのは火曜日だけ。名前も連絡先も教えてくれず…という話です。

特にここだ!という派手な展開は思いつきません。長門はずっと加藤についてあれこれ考えたり相談したりしています。加藤が明かさない理由だけをキーポイントに、1冊読…

1

誰も僕を愛さない 小説

星野伶  yoco 

攻めの愛を理解できず…

あとがきに、性格の悪い受けが最後の最後に改心する話…というようなことが書いてありますが、相手役の攻めもあまり良い人物には思えず、登場人物の誰にも共感できない作品。
そこにリアリティがあるというより、むしろ受けを不幸な境遇に陥れるために無理やりな展開を作っているような作為性を感じてしまいました。

主人公は、大手化粧品会社に勤める優貴(受け)。
ある日、仕事でのミスを職場の後輩・刀根(攻め)…

9

銀狼の婚淫 小説

華藤えれな  yoco 

狼の王様はもふもふ

現代を生きる狼王の呪いは、愛の力で解けるのか?
プラハの郊外、広大の森の中のお城に住む侯爵ルドルフと、孤児院育ちの愛生。
ルドルフはその身に掛かった呪いを隠して愛生を遠ざけようとするのですが、愛生は呪いに立ち向かうことを選び、ルドルフの全てを受け入れようとします。

華藤作品ではおなじみの健気受けですが、この作品では攻めのルドルフの方が尊大に振る舞っているものの内心はヘタレで臆病、ルドルフ…

1

パブリックスクール-檻の中の王- 小説

樋口美沙緒  yoco 

男子寮ものは最高

お恥ずかしながら樋口先生初読み。
大好きなギムナジウムもので大興奮しながら読み進めました!
途中までエドの心情がわからなすぎて非常にもきもきさせられましたが、健気でかわいい礼のキャラクター性と淡々とした描写に助けられ、途中からは夢中になりました…!
この作品の世界観とyoco先生のイラストが実にマッチしていて、雰囲気を盛り上げているのも良かったです。
まだ2巻以降読めていないので、読むのが…

15

昨夜のことはもう言わないで 小説

火崎勇  yoco 

ゆうべの秘密

粗筋を書いてしまうとネタバレしちゃうので、そこは割愛。
まず表紙がとっても素敵です。なんともゾクッとするような。後ろから、白い男の口をふさぐ黒い男の光る眼……
さて、何が起こるのでしょうか?
しかし読んでみると、この表紙の雰囲気から漂う妖しげ感や不安な感じというものとはちょっと違ってるんですね。
だから、表紙を見て「なんか怖い話?レイプ?SM?脅迫?」などなどと思う方がいらっしゃるなら、そ…

2

パブリックスクール-群れを出た小鳥- 小説

樋口美沙緒  yoco 

純粋に、読み応えがありました!

人気作で、書店でも度々見かけたので気になって購入しました。
1冊目から3冊目まで読み、どの巻も印象的でしたが、私は2巻に1番ときめいたのでここにレビューさせて頂きます。

様々な意見があると思いますが、まず、文字だけで舞台を想像させるのがとても上手だと思いました。
私は旅行などしない家庭で育ち、海外なんてメディアで見るものという認識だったので、この本を手にした時『イギリス…?パブリック…?…

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