牧さんのレビュー一覧

碧のかたみ 小説

尾上与一   

唯一無二の関係

戦闘機の操縦士と偵察員。戦時中のお話で、命をかけて空を飛ぶ2人のお話です。

花火師の息子の六郎。操縦士として英雄であり有名人な恒。
命令によって新しい特別な機体に乗るペアとなった六郎と恒。おおらかで懐の大きな六郎が、短気で喧嘩っ早いが操縦士としての才能がある恒に振り回されながらも絆を深めていく様子が丁寧で、本当に読んでよかった!
操縦士と偵察員って、2人で空を飛び、互いに命を預けている特…

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『プルメリアのころ。』1945シリーズ コミコミスタジオ限定連作SSフェア小冊子「とりのはなし4 鷹居千歳」 グッズ

2人を野鳥に例えたならば

まわりに舐められているから褒美の品が千歳に届くまでに盗まれて本来より少ない事に本編で怒っていたカズイ。実行に移すの巻。

まず、カズイの方が先に届いて千歳のが後で届いている時点でタイムラグがあっておかしい。しかも、役職も、実績も上の千歳の方が少ない物資ってのももちろん。

突き止めてやる!と持ってきた隊員と共に遡っていくんだけど、こんなに伝達ゲームみたいにするかね?って程たくさんの人が抜き…

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プルメリアのころ。 小説

尾上与一   

シリーズで1番コメディっぽい

面白コメディっぽいところから始まって、クライマックスで泣かされ最後清々しく晴れやかな気分にさせてくれるお話でシリーズ第一期完結に相応しかったです。

1945シリーズどれも違ったペアの違ったお話で面白いです。今回の2人は前作のSSでチョロっと話題に出ていた問題児のいるペアだったのでどんな話か気になってました。

航空機に乗るのが必然な部隊にいるのに乗りたくないと駄々こねる少尉ってどんなの?…

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プルメリアのころ。 小説

尾上与一   

「俺は絶対堕ちません」

高いところが苦手で怖がりな千歳とペアになってしまったカズイ。
居場所がなくて愛されたいのに、欲しない。そんな千歳に精一杯向き合うカズイ。
神様から欲しかったものは全てカズイがくれた。ずっとカズイの無事を祈り続け、絶対堕ちないと強い決意を持つ千歳は弱虫なんかじゃないんですよね。
月光ペアとの絡みも微笑ましいです。
ただの「千歳」として過ごす日々が幸せでありますように。

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碧のかたみ コミック

近江谷  よこやま  尾上与一   

全面フルカラーとは

原作の小説は既読です。
読み終わったあとの後ろのページにコミカライズ決定とのお知らせがあって、「碧のかたみ」のコミカライズ版が出ることは知っていたのですが、まさか全面フルカラーとは思いませんでビックリしました。
この戦争の描写をカラーで表現するとなるとすごく大変な労だと思いますが、でもこの作品をカラーでコミカライズしたことにはおそらく意味があると思います。

ラバウルはパプアニューギニアの…

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プルメリアのころ。 小説

尾上与一   

本の構成が違っていたら

キャラ文庫で復刊されている1945シリーズ4冊目。
本ごとにCPが異なります。本作のCPは、3冊目「碧のかたみ」と同様に複座の航空機のペア。操縦士と偵察員ですが、「碧のかたみ」とはだいぶ様相が異なります。
偵察員のカズイは最前線のラバウル基地に配属になり、操縦士である千歳と組むように命令される。だが高所恐怖症で怖がりで脆弱な千歳は、飛行のたびに恐怖に叫び喚き嘔吐を繰り返し、身体が弱すぎて訓練も…

4

プルメリアのころ。 小説

尾上与一   

こわい

1945シリーズ4冊目。空中戦を見たような心地になるお話で、予想の斜め上に受けが可愛かったのですが、キャラとして極萌~というほどではなかったので萌にしました。本編220P弱+受け視点の本編を補足する小編60Pほど+別カプとの小編10P超+小編2編。戦時中の異色の艦爆乗りが気になる方でしたら。

出世を!と意気込んでいたものの、ようやく宛がわれたペアは飛行直後は出すものが何もないのにげえげえ吐い…

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『プルメリアのころ。』1945シリーズ コミコミスタジオ限定連作SSフェア小冊子「とりのはなし4 鷹居千歳」 グッズ

優雅な鳥のような艦爆乗り

『プルメリアのころ。』コミコミさん特典小冊子のこちら。
本編のような緊迫感は少ない、ほっと息をつき、リラックスして読める内容です。
といっても、カズイが序盤ちょっと暴れてはいるのですが。

千歳への加糧品が不正にくすねられていると知り、くすねた者たちのところを訪れるカズイ。
罵り合い、時には拳をかざしながら品物を取り返した後、顔見知りの通信員から
「フィルムの現像が出来あがった」と声を…

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プルメリアのころ。 小説

尾上与一   

毛色が異なる雰囲気には惹かれたけれど

新装版として連続刊行されていた1945シリーズ。
戦時下という激動の時代を背景に、時に激しく、時に苦しく、時に切なく、時に愛おしい青年たちの生き様を夢中になって追いかけた数ヶ月でした。
こちらのプリメリアのころ。でひとまず一区切りとのことですが、どのお話も非常に印象深い作品ばかりだったように思います。
同じ時代背景・同じ題材なのだけれど、人生や生き様にかぶりがないというのかな。
人の一生に…

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プルメリアのころ。 小説

尾上与一   

命を乗せ、預かること。”ペア”という言葉の意味を考えさせられる

呼吸を整え、「読むぞ」という気合のようなものを入れてから読むことにしている
「1945シリーズ」。

直近で読んだ「蒼穹のローレライ」が一番深く深く胸に刺さっていたのですが、
またそちらとは違った意味で、この「プルメリアのころ。」も深く、忘れられない作品になりました。
こんな時間までまた読み耽ってしまった…

全く勇敢ではなく、とんでもなく怖がりで、臆病で、軍の中でバカにされまくる

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