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永井三郎
はやしうか
ネタバレ
柳田のレイプ未遂を美化しなかった点は、とても清々しく思いました。三島が少しでも同情しそうになった瞬間、桐野がきちんと止めに入る。そこが好感が持てます。 噂って、ひとりから十人、十人から百人へ…広がるほどに尾ひれ背ひれがついて、でたらめになっていく。それなのに、狭い町の人ほど、そうしたデタラメをむしろ簡単に信じてしまう。人の口が怖いものだと、改めて実感させられます。 そしてラストは…もう…
読み終われば、この作品に高い評価が集まる理由がはっきりわかります。もはやBLという枠組みを超えた、れっきとした「社会派」の作品と言えるでしょう。 いわば「井の中の蛙」的とも言える閉鎖社会。そこに生きる人々の好奇心や噂話、そして狭い世界に埋没せざるを得ない運命が鮮明に描かれています。 また10代の同性愛者が自身のセクシャリティーとどう向き合い、受け入れていくのかという苦悩、男らしさへのこ…
襖くろーらー
有名な作品なのでずっと前からタイトルは知っていましたが、やっと読みました。 見た目が女の子よりも可愛いけれどゴリッゴリの筋肉・体毛わっさーなマッチョメンが好みな男の子の三島。三島を気持ち悪るがってイジメているものの、女装に興味があり趣味が乙女な桐野。桐野と一緒に三島に暴力を振るいまくっているが実は三島の事が好きな夢野。 3人の癖の強い男子たちが織り成すだいぶ癖の強い青春物語です。本当に…
あああぴぴぴ
今まで読んだBLの中でダントツで好きです。 ストーリー、キャラクター、画力、演出どれをとっても心を揺さぶる作品でした。 思春期の葛藤が繊細に描かれており、当事者でない立場からみても、心境を想像しやすいような高い表現力がありました。 閉鎖的な環境の中での居心地の悪さが印象に残る一方で2人の交流は明るく楽しく描き雰囲気を一変させるなど、物語の緩急がついていて読んでいて面白かったです。 主役2人…
夜中にアイス
うわー切ない! 見た目も身の上も真逆な三島と桐野、母親も真逆で反応も真逆。そして進む道も…恋愛だけなら何とかやり過ごせることもできるだろうけど、桐野は性自認も違うから並大抵な覚悟では無理だったんだろうなと想像。 大人になってからの桐野のモノローグがないから本心は分からないけど、結婚して子供もできて父親も家庭に戻ってきたようで母親も幸せそうだから、桐野も幸せなのかな。 それでもやっぱり息苦しさ…
こんかりーにょ
6巻では渚の父の辛い過去と屈折した心がこれでもかと言うくらいに描かれていく。父が渚に対してどんどん心を吐露するうちに人間の形を成さないものとして表現されていく。圧巻の表現方法だった。まるでかつての柳田のように…。今回も水底に辿り着けない深さのある展開でした。読んでるコチラ側が全く救われないんですが、読む事をやめられない。 描きおろしでスメルズ〜のカプが出て来てくれるので、少しだけ読者は気持ちの浮…
しなちくちく
大好きな作品『スメルズライクグリーンスピリット』のスピンオフ。元作とはまた違った、もはやBLを超える重い作品…。 ずっと読み続けていますが初めてレビューします。約1年振りの新刊。数巻を読み返して拝読しました。電子で136ページ。以下ネタバレありますのでご注意ください。 渚から壮絶な過去の全てを聞いた柳田。ずっと一緒にいたいという渚に、どうしたら一緒にいられるか考えていこう、と前向きに話し渚…
emimimi
シリーズずっと苦しい展開が多いのですが、永井先生のストーリーは目が離せません。 渚の父親はずっと渚のこと束縛していて何とかして父親から逃げようとするけれど、計画はうまくいかず、父親に今まで貯めたお金とか家出の準備などすべてバレてしまった前巻。 母親と同じだと罵られ父親に殺されそうになるところから、始まります。 父親は足が悪いせいで子供の頃虐められていて劣等感を抱えながら生きてきた。それで同じ…
ふばば
SIDE:B。 初読時に評価を入れてしまい、今更変更できません。「A」は萌でそのままだけど、こちらの「B」は今読むと「神」だよね。 ただ、これはBL的なラブがどうとかエロがどうとかじゃなくて、生きづらさを抱えた子どもが自分で生き方を切り開く決意をしていく、という彼らの人生航路に感じ入るから。 最悪なパターンで自分を拒絶された柳田は性暴力野郎に成り下がり。(そしてご存知の通り「深潭回廊」へ…
初読みは2014〜2015年頃。今読んでも「!」がある。 この場所から10年経っても、多分まだ「女みたい」だからいじめ、みたいなのあるはず。 本作の主人公は三島フトシ。 名とは逆に、綺麗な顔して華奢な美少女のような男の子。で、ゲイで化粧に興味がある子。 いじめきっかけで、いじめ側のイケメン男子・桐野も自分と同じだ、とわかり… …と1巻目である「SIDE:A」はなんでも話せる友達ができた!…