青井秋さんのレビュー一覧

扉の先に 小説

佐倉朱里  青井秋 

茉莉花シリーズと同じ作家さんとは思えず

表題作は2011年の雑誌掲載作品のせいか、今は減った受けの一人称。
同時収録のスピンオフは三人称です。

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受けの郁磨は自分では自由にコントロールできないものの、時折予知のようなものを見る大学生。
攻めは長身でイケメン、大型犬風の穏やかな渡部。
父親を突然亡くしているため、母親が少々過保護気味。

そしてスピンオフ(といっても本編のカプも…

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狼だけどいいですか? 小説

葵居ゆゆ  青井秋 

裏に隠れた寂しさ

ケモミミ!と、表紙に惹かれて。
どんなケモミミくんなのかなぁとワクワクしながら読み始めたのですが。

そ、想像とチガッタ…。というのが第一印象。
タイトルの雰囲気から、この狼の耳を持つ青年は穏やかで優しい人だと思っていたのです。
が。

ひねくれてる……っ。

なんだか全てにおいてひねくれてます、この人。
こんなタイプのケモミミくんは初めて出会いました。
でも読み進めていくう…

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君によせるブルー(表題作 アザーブルー) コミック

青井秋 

静かな時を堪能しました

この作家さんはちるちるさんで結構注目されていてずっと気になっていた作家さんなのですが、単行本をようやく読みました。
作風が絵柄にとっても表れている気がします。
爽やかで、優しいそよ風に吹かれているようで、余計なものがない。
こういう作風の作品は大好きなので、これから注目する作家さんになりそうです。

表題作シリーズの他に短編が3つ収録されています。
表題作と『Night&Go』は現実世…

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爪先に光路図 コミック

青井秋 

ざわざわした、これまでにない感覚

以前『答えて~』でスレを立てた時にご紹介いただいて読んだ作品です。
オシャレBL的な感じでご紹介いただいたのですが、確かにノスタルジックな雰囲気で独特な作風だと感じました。
表題作は森とか花とか昆虫とかの描写がなんともいえないザワザワとした感覚に変わって、BLというよりもその雰囲気を肌で感じながら読み進めました。
後半の短編も同様で、描きこまれた背景にぼんやりと白い人物が浮かび上がる感じが美…

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30作品の番外編を収録

小説11編、コミック19編が収録されていますが、ページ数としては半々といった感じです。本編を読んでいなくても、二人の雰囲気がそれなりに楽しめます。

コミックは1作品だけ1ページですが、あとは2ページか4ページで4コマ作品もありました。

小説のあらすじを少しだけ紹介します。以下、敬称略です。

凪良ゆう「蟹の宿」
「お菓子の家~un petit nid~」番外編。阿木の目線で進む、…

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別れさせ屋の純情 小説

石原ひな子  青井秋 

スピンオフ希望!

1冊ぜんぶ表題作です。渉(受け)の視点で進んで行きます。

同じ会社で知り合い、別れて6年後にそれぞれ別の会社勤めで再会するという、社会人カップルの話です。

渉は、清志郎が義弥と不倫していると怒るのですが、その誤解は早い段階で解けてしまうので、別れさせ屋として騙している葛藤より、清志郎の気持ちを受け入れるかの方が印象に残りました。

清志郎と渉、それぞれが互いを好きで、忘れられずにい…

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君によせるブルー(表題作 アザーブルー) コミック

青井秋 

優しい方言BL

この方の作品を初めて読みました。
田舎の港町を舞台にした静かなお話。
物静かで淡くて悪い人は出てこなくて、あまりに綺麗にまとまってるので物足りない感じもしましたが、心洗われる、という表現がぴったりな作品でした。

東京から引っ越してきた航平と、地元の学生・悠太。悠太が使う方言も、かわいいです。
お話は、何が起こるというようなものではありません。
告白されたりキスされたり、それに悩んだり…

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百年結晶目録 コミック

青井秋 

完成された世界

BLという括りでこういった作品にお目にかかれる僥倖。どのジャンルにも当てはまらない作風といった方が正しいのかもしれません。先のレビュアーさまも言及されていらっしゃいますが、長野まゆみ先生を彷彿とさせる、…と表現したらお終いよ、というくらいわたしにとって青井先生の描く世界観は長野まゆみに重なります。これはもう仕方がない。デビューと同時に追っかけていた長野まゆみ先生がよもやこっち方面(男同士のうんたら…

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天使強奪 小説

六青みつみ  青井秋 

表紙がぴったり

これはファンタジーではあるけれど、既存の宗教をベースにしているからなのか、設定の作り方がちょっと粗いかなーという印象。あまり掘り下げずにさらっとしてました。
そのせいなのか、受けの境遇も可哀相ではあるんですが、まだましな方な気がしました。凌辱もあるけど相手は一人だし、嫌っていた相手でもないので。受けの立場も最強エクソシストなおで、それほど弱いわけでもない。その上に立つのは教皇のみで、その教皇も受…

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百年結晶目録 コミック

青井秋 

てのひらの宝物

発掘調査を生業とするベントと、鉱物を食べる希少種族の少年イーリス。
調査していた廃鉱の中、目の前で倒れたイーリスを、ベントが助けたところから二人の旅が始まります。

童話や絵本のような雰囲気で、めずらしい漫画だと思いました。
装丁のデザインがとてもきれいで、それだけでも買ってよかったです。
BL的な絡みはないし、恋愛要素も強いわけではないけれど、読後の充実感は確かです。

絵からも滲…

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