野原滋さんのレビュー一覧

いじわる狐とハートの猫又 小説

野原滋  山田シロ 

わたしもモッフリしてみたい

特にモフモフ好きってわけでもないし、イジワル狐って底意地悪そうで嫌だなぁと敬遠してたけど、全然問題なかった。
それどころか、一番心に残ったのが「モッフリ」という。
仕えのものであるチビ狐たちが、「事態は逼迫しています!一刻の猶予もないのです!」と叫び「モッフリを!」「モッフリを!」と迫るので、何のことやら?と読み進めていったら、「モッフリ」とは狐に変身した攻めの見事な毛並みでモフモフすることら…

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気高き愚王と野卑なる賢王 小説

野原滋  白崎小夜 

面白かった

敵対するもの同士が出会うも、やがて惹かれあって心一つにするという着地点は見えているけれど、その道中があれこれ面白くて一気読みしました。

国を巡る争いやうごめく策略プラス包容力のある攻め×不憫受けという「そらのだいじな旦那さま」と同系統のお話だと思いました。
ただ、あちらの受けはただただ健気で大人しい印象だったけど、この作品の受けは美人男前かつ囚われの身でありながらも敵国の王である攻めに向か…

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天色の瞳は千年の恋を抱く 小説

野原滋  八千代ハル 

『電子限定おまけ』で泣いた

一番書きたいことを書くために、最初、ちょっとばかり脱線させていただきます(ごめんなさい)。
あくまでも、理系科目が苦手なのに一時期SFを浴びる様に読んで来た私の理解ですが『タイムトラベルのお話』って、非常に乱暴な言い方になっちゃいますが、2つの系列があると思っています。
ひとつは『過去を変えたことによって未来の全てが変わってしまう』もの。世界はひとつしかないという考え方ですね。
もうひとつは…

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気高き愚王と野卑なる賢王 小説

野原滋  白崎小夜 

タイトルが秀逸


落城寸前の王座に座らされた新王と侵略してきた王の話。

すでにたくさんのレビューがついているので、感想を少し。

すごく良くできたお話だったと思います。
タイトルも「気高いと愚王」「野卑と賢王」という表現がそれぞれが対比になっていてちぐはぐな二人をうまく表していると思いました。


落城することが決まってから急に即位し新王となった壬乃国の王・秀瑛(受け)が安定の不憫受けでした。…

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天色の瞳は千年の恋を抱く 小説

野原滋  八千代ハル 

難しい

先生買い。挿絵もお話もとても素敵だったのですが、タイムリープものはどうしても拘ってしまうところがあって、先生ごめんなさい、萌です。本編260Pほど+後日談16Pほど+あとがき。

葵は青い目、飴色の髪をしていたため、村から受け入れられず、母を亡くした後は、一人暮らしていたのですが、干ばつ、はやり病などが続いて人柱にと山奥に連れてこられます。村人たちに岩に縛られ置き去りにされたところ、面を付けた…

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「天色の瞳は千年の恋を抱く」電子限定おまけSS「半妖は魂の絆で結ばれる」 グッズ

こんなに哀しいのに、これほど優しくて幸せな約束ってある!?

「天色の瞳は千年の恋を抱く」の電子限定おまけSSになります。

本編はハッピーエンド。
余韻の残るとても素敵なラストで締め括られますが、個人的に気になって仕方ないのがシンの最期になります。
で、その「葵を送り出した後のシンとヨキ」が語られるSSになるんですね。

これ、もうめちゃくちゃ泣けちゃって。
ここまでで物語は完結してると思うんですよ。
だって、シンのその後が分からないと、安…

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天色の瞳は千年の恋を抱く 小説

野原滋  八千代ハル 

巡り会えて良かったねぇ。゚(゚´Д`゚)゚。

こちら、タイムスリップものです。
愛する人を救う為に、時を越える物語です。

もう、あらすじを見た時から、これは切ないお話だろうと思ってましたが!
ただ、こう切ないんですけど、それ以上に感動でした。
千年もの間、忘れてしまった「何か」を待ち続けたシン。
二人が巡り会えたのは、きっと必然なんだろうと。


内容ですが、顔を面で覆った半妖の男・シン×孤児の青年・葵による、時代ものでタ…

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気高き愚王と野卑なる賢王 小説

野原滋  白崎小夜 

ポリコレなのに面白かった(笑)

『気高き愚王』とは上手な表現だなぁ、というのが読み終わった直後の感想。

所謂『可愛そうな受け』のお話なのですけれど、恋の話にしては秀瑛の『自分が教え込まれた間違った知識』を学び直す部分のウェイトがとても大きかった為に、恋の話以外にも色々と考えてしまったのですよ。

ノブレス・オブリージュだけは真っ当に教えられて、それ以外は教えた者にとって都合の良い間違った歴史を教えつけるというのは、なか…

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大好き同士 小説

野原滋  八千代ハル 

なんだか女子同士の友情のこじれみたい

2017年刊。
高校三年、二学期終了間際のケンカ別れからその後六年も音沙汰がなかったのに、偶然の再会をきっかけにして復活した友達付き合い。
密かに憧れていた友人・矢口は屈託なく飲みや遊びに誘ってくれるが…

高校生の頃と変わらずグイグイと押しの強い矢口だが、いくら好きな相手でも四六時中べったりと一緒に居たがる姿に少~し鬱陶しさを感じてしまった。
更に、真人の先輩がゲイに偏見はないと言いつ…

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そらのだいじな旦那さま 小説

野原滋  サマミヤアカザ 

切なくて泣けました ベストオブ健気不憫受け

生まれた時から何も無くそれが当たり前の毎日に、自分が不幸だとか不満に思うこともないまま精一杯生きている少年が幸せになっていく物語です。

誰にも愛されず誰にも顧みられることもないまま16まで生きて来た少年。
難産の末亡くなった母を愛していた父親に恨まれ名さえも与えられずに馬屋で雑用をしていた少年は、領主の父親から同盟国の領主(高虎)の元に花嫁として嫁げと命じられる。
バレれば命は無く死ぬま…

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