小中大豆さんのレビュー一覧

盗賊王の溺愛花嫁 小説

小中大豆  石田惠美 

たとえ『運命』でなくとも

オメガバースの『運命の番』って、いまいち乗りきれない処があるのですよ。
多分、お好きな方はここの部分がたまらなく好きなんだろうと思うのですが、ひねくれ者の私は「ピピピって来たからって、それは本当なのか解らないじゃん」と思ってしまうのです。「何時でも恋に落ちる時は、こんなに激しく好きになる人はもういない。これが最後の恋だーっ、って思っても、時と共に冷めたりするよね」とも。
そもそも『運命の番』に…

3

ヴァンパイアと子守り恋夜行 小説

小中大豆  陵クミコ 

長〜いすれ違い

小中大豆さんの吸血鬼ものです。そして、超長年(吸血鬼なので)連れ添っている恋人同士の、壮大なすれ違いから仲直りまでのストーリーです。

過去、甘い甘い蜜月のような日々を過ごしていた2人。しかし、今や闇弐は夜壱を名前ではなく「眼鏡」呼ばわり。一緒にいてはくれるけど冷たい闇弐との関係に落ち込む夜壱の前に現れた2人の幼児。過去に夜壱達が営んでいた探偵事務所の名刺を手に、悪い「大じいじ」から逃げてきた…

3

奥さまは外法使い! 小説

小中大豆  陵クミコ 

反則技でも許す!!

19歳の奥さま・真輝(まき)の旦那さまは、初対面の時から好きの照れ隠しでムカつく、嫌いって素っ気ない態度で接し続けてきたお隣さん家の若社長・神(じん)。
実は外法使いの奥さま、バレンタインデーに神に腹を立てた勢いで掟破りの惚れ薬を作ったってだけでもヤバいのに、神がそれを飲んじゃったからさぁ大変!!
惚れ薬の効能で真輝に夢中になっちゃった神と、彼の人生を変えちゃった真輝はどーなる!?

…っ…

2

ヴァンパイアと子守り恋夜行 小説

小中大豆  陵クミコ 

年寄りにもロマンスがある

レビュータイトルだけでなく冒頭からこういう書き出しで申し訳ないのですが、このお話は『かなり大きいお姉さん方』が読むと、また違った意味で趣深いんじゃないかと思ったんですね。
だってさ、夜壱と闇弐の2人って私には『本当は愛し合っているんだけれど今更そんなこと言えない、長年連れ添った夫夫』にしか見えないんですわ。
人外の存在が認められ、人間と共存している社会が舞台のファンタジーなんですけれど、そうい…

6

ヴァンパイアと子守り恋夜行 小説

小中大豆  陵クミコ 

子はかすがいでした。

大好きな小中さんなのと、大好きな人外モノということで、読むのを楽しみにしていました。
イチャイチャを期待してたのに、ずっとケンカしてて、それも寿命が長過ぎるのが災いしてか、終盤まで続くのが悲しかったです。
おまけに、長年連れ添った夫婦のような2人なのに、片思いのようなじれったさが、ちょっと自分には合わなかったようです。
夜壱の卑屈さも、ちょっと苦手で…。

まぁその分、ラストでお互いに浮…

2

ヴァンパイアと子守り恋夜行 小説

小中大豆  陵クミコ 

大好きだから臆病にもなっちゃうんだなぁ

ええと、こちら、ざっくり言いますと、吸血鬼カップルによる子連れ珍道中って感じのお話になります。
作者さんお得意の、ラブコメテイストで。

で、主役二人がかなり拗らせてまして。
いやもう、臆病で不器用で、そして健気な吸血鬼にキュンキュンさせられましたよ。
そして、クライマックスでは萌え転がりましたよ。


内容ですが、血の隷属関係にある下僕の闇弐×血の濃い大吸血鬼・夜壱による、超拗ら…

10

ヴァンパイアと子守り恋夜行 小説

小中大豆  陵クミコ 

壮大な痴話げんか

作家買い。小中さんの新刊はタイトルからも推測できるようにヴァンパイアものです。

ネタバレ含んでいます。ご注意ください。







主人公は吸血鬼の夜壱。
新宿の一等地にビルを持ち、吸血鬼専用のシェアハウスを運用している。彼は吸血鬼になって以来、時代の先を読み仕事をチョイスすることで収入を得ている。

と書くと夜壱は頭の回転が良い切れ者、のように思われるかもしれないが…

12

狼くんは社長の甘いごちそう。 小説

小中大豆  サマミヤアカザ 

どこでもドアで恋が始まる

狼の獣人が開いた町はずれのレストラン。
料理のおいしさには自信あるけど、狼族だという事で、人間のお客さんにも、草食系の獣人のお客さんにも、なかなか寄り付いてもらえない。
そんなある日、掃除用具室のドアを通って、傲岸不遜な男と出会う。
という、ケモ耳系ファンタジーになんちゃってSFをプラスしたようなお話。
どこでもドア(仮)なんてSF要素が、大した説明もなしに違和感なく成立するのは、元々獣人…

3

魔法使いが年下狼を育てたら 小説

小中大豆  みろくことこ 

攻めを育てる萌え

読みごたえがありました。
孤独なオジェがヴァリを拾い、助け、育てて。
数百年生きて誰にも恋をしたことがなかったオジェ。
ヴァリと過ごす優しい時間。ヴァリもオジェを愛するように。

子育てパートも楽しくなんだかんだ小便小僧とか、これだから子供はとかいいながら、オジェが大切にヴァリを育ててるのが良かったです。

そして魔術師の優れた素質を持ったヴァリは孤独なオジェとずっと一緒にいたいと禁…

2

伯爵と囚われの華 小説

小中大豆  小路龍流 

スタンダードな『貴族もの』

『高級娼婦と駆け落ちした公爵の息子が貧しさの中で両親を失い、もう体を売るしかない所まで追い詰められたところで、その公爵に想いを寄せていた伯爵に拾われてその養い子になる』
おまけに、
『その子が養い親の伯爵に恋をするのだけれど、伯爵は様々な男性とラブアフェアを繰り返すばかりで本当の恋をする気配がない』とか、
『伯爵が本当に愛しているのは亡くなった公爵で、自分はその身代わりにすらして貰えないと、…

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