宮緒葵さんのレビュー一覧

川 ―乳親番外編 ― 小説

宮緒葵  朱月とまと 

昔からそうだったのね

電子書籍で読了。挿絵はありませんが扉絵でちっちゃい幸董が見られます。可愛いです。

「乳親」の番外編です。十年くらい前の話で、本編を読んでいないと「意味が解らない」と言うほどではありませんが、あまり楽しめないかと思います。
董親と幸董がどれだけ朝幸が大好きで、独占したいと思っているかが主として書かれていて、ドラマチックな出来事が起きるというお話ではありません。
いや、事件は起きるのかな?主…

2

乳親 小説

宮緒葵  朱月とまと 

まさしく『乳親』なんです

電子書籍で読了。挿絵有り(お武家様が月代でないのがちょっとがっかり)。

いかにも宮尾さんらしい執着責めと、絡め取られちゃう薄幸美人受けです。
今回の攻めは『犬』と言うより『蛇』ですね。それも二匹で親子蛇。子蛇の方はちょっとだけ犬の匂いがしますが、その本質はやっぱり蛇でしょう。
蛇系のお話だった「悪夢のように幸せな」と、構造は似ている様に思います。私は『犬派』なので「大好き―っ」とまでは行…

4

掌の檻 小説

宮緒葵  座裏屋蘭丸 

地雷だけど、地雷じゃなかった

すべてが攻めの計画通りで、掌の上で踊らされていただけだった、という宮緒先生お得意の腹黒攻めのお話ですが。
あとがきで書いておられた、「さびれた北の宿で、着てはもらえないセーターを一目一目怨念をこめて何枚も編み上げているような攻の話」というまとめが実に言い得て妙だなと感じました。
本作の攻めは、実に怨念こもってる。
そしてラスト、その怨念ごと攻めを受け止めた受けは実に懐が深いなと感嘆しました。…

2

鬼哭繚乱 小説

宮緒葵  嵩梨ナオト 

人外モノで合わなかったのは、初めて

宮緒先生の作品は大好きで、読み尽くしてしまわないように大事に一つずつ読んでいるのですが。
本作はちょっと好みじゃなかった……残念。

どうしても萌えられなかった点は、受けが人間じゃないこと。
“人間じゃないから決して手に入らない存在。でもそれをどうしても欲しいと無理矢理奪おうとする攻め”っていうのは大好物なので、もう絶対萌える!と期待して読み始めたので、自分でもちょっと意外でした。
でも…

3

泥舟 小説

宮緒葵  minato.Bob 

ツンデレ受け

8年間全くデレてくれなかった最高にツンドラな受けが、復讐のためにツンデレになってくれた話。
簡単にまとめると、そんな感じのお話でした。

復讐のために甘えて可愛い恋人を演じる、という展開は比較的好きなので楽しく読みましたが、宮緒先生の攻めは相変わらず気合い入ってるな……というのが最後まで読み終わった時に出てきた感想。
尽くし攻めという言葉では表現しきれないほどの奴隷根性。受けに搾取されるの…

3

忘却の月に聞け 小説

宮緒葵  水名瀬雅良 

羽衣伝説的なあれ

好き嫌いはあると思うのですが。
私は昔から、“天使に恋をしてしまった男が、愛されない悲しみを抱えつつ、それでもそばにいて欲しくて、天に帰れないように天使の羽を毟ってしまう” 系の攻めが好きなので。
本作の前半は、そんな私には垂涎モノの展開でした。
受けが好きで好きで仕方ない攻めが、身分差に物を言わせて受けを力付くで犯して束縛する。
愛されないのならいっそ……というやつが好きなのです。個人的…

6

沼底から 小説

宮緒葵  藤村綾生 

”おかあさん”の記憶

『義理母攻め』というイロモノカテゴリーに期待して読んでみたら、想像していたコミカルな話とは違っていた。
始終ほの暗い雰囲気が漂っているシリアスな話で、宮緒さん得意の変態犬の強引さとは違った趣だった。

幼少期に、神隠しから戻って以来父親から疎まれて、祖父母に預けられていた受け・琳太郎が葬儀に呼ばれて戻ってみたら、待っていたのは建前上の義母と義兄。
そんな家族関係の裏では琳太郎を巡って二人の間に見え…

2

いばらの花「桜吹雪は月に舞う」番外編 グッズ

茨木実醇の過去について

本品は『桜吹雪は月に舞う』の
コミコミスタジオ限定特典小冊子になります。

本編以前、
好文の父・鷹文と後に守役となる青年の
出会いのお話です。

それはまだ好文が
この世に誕生して間もない頃。

旗本である鷹文は
たまたま訪れた旗本屋敷で
忍び込んでいた少年を捕えます。

突如踏み込んできた刺客に動じず
悠然としていた鷹文に
殺気を削がれた少年は隙を突かれ

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男の花道「桜吹雪は月に舞う」番外編 グッズ

誰もを助ける男だからこそ

本品は『桜吹雪は月に舞う』の
ホーリンラブブックス限定特典ペーパーです。

桃若視点で錦次が
雪村座を訪れた時のお話になります。

役者である桃若の住まいは
雪若座の芝居小屋の一室です。

ある日、桃若が
近所の湯屋で朝湯を使って戻ると
幸村座を采配する座頭が
小袖の袖を蹴り上げるようにして
駆け寄ってきました。

それだけで桃若には
何が起きたのかピンときました…

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華は褥に咲き狂う~鬼と剣~ 小説

宮緒葵  小山田あみ 

これぞ時代劇的エンタメ

御台所攻め、打掛け攻めの続編。
前作は「神」評価でしたが、こちらはちょっと下がる。
話は文句なく面白いですし、イラストも最高。
でも、世代的なものでしょうか、完全に、かのマツケ○サンバの○平健さまの「暴○ん坊将軍」そのものの展開がBL脳の妨げになってしまった…
貧乏旗本の三男坊と火消しの頭、有能な町奉行。まんまですやん。
今の若い人って「時代劇」はあまりTVで見ないんでしょうが、逆にそう…

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