宮緒葵さんのレビュー一覧

沼底から 小説

宮緒葵  藤村綾生 

”おかあさん”の記憶

『義理母攻め』というイロモノカテゴリーに期待して読んでみたら、想像していたコミカルな話とは違っていた。
始終ほの暗い雰囲気が漂っているシリアスな話で、宮緒さん得意の変態犬の強引さとは違った趣だった。

幼少期に、神隠しから戻って以来父親から疎まれて、祖父母に預けられていた受け・琳太郎が葬儀に呼ばれて戻ってみたら、待っていたのは建前上の義母と義兄。
そんな家族関係の裏では琳太郎を巡って二人の間に見え…

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いばらの花「桜吹雪は月に舞う」番外編 グッズ

茨木実醇の過去について

本品は『桜吹雪は月に舞う』の
コミコミスタジオ限定特典小冊子になります。

本編以前、
好文の父・鷹文と後に守役となる青年の
出会いのお話です。

それはまだ好文が
この世に誕生して間もない頃。

旗本である鷹文は
たまたま訪れた旗本屋敷で
忍び込んでいた少年を捕えます。

突如踏み込んできた刺客に動じず
悠然としていた鷹文に
殺気を削がれた少年は隙を突かれ

1

男の花道「桜吹雪は月に舞う」番外編 グッズ

誰もを助ける男だからこそ

本品は『桜吹雪は月に舞う』の
ホーリンラブブックス限定特典ペーパーです。

桃若視点で錦次が
雪村座を訪れた時のお話になります。

役者である桃若の住まいは
雪若座の芝居小屋の一室です。

ある日、桃若が
近所の湯屋で朝湯を使って戻ると
幸村座を采配する座頭が
小袖の袖を蹴り上げるようにして
駆け寄ってきました。

それだけで桃若には
何が起きたのかピンときました…

0

華は褥に咲き狂う~鬼と剣~ 小説

宮緒葵  小山田あみ 

これぞ時代劇的エンタメ

御台所攻め、打掛け攻めの続編。
前作は「神」評価でしたが、こちらはちょっと下がる。
話は文句なく面白いですし、イラストも最高。
でも、世代的なものでしょうか、完全に、かのマツケ○サンバの○平健さまの「暴○ん坊将軍」そのものの展開がBL脳の妨げになってしまった…
貧乏旗本の三男坊と火消しの頭、有能な町奉行。まんまですやん。
今の若い人って「時代劇」はあまりTVで見ないんでしょうが、逆にそう…

6

華は褥に咲き狂う 小説

宮緒葵  小山田あみ 

こ、これが噂の…

…御台所さまなのですね…
いや〜…この読後感。なんか凄いもの読んじゃった。
江戸時代のパラレルなんでしょうかね。男同士の結婚もありの時代もので、それでも世嗣ぎ必須の「将軍」の正妻はやはり「女」が当然のはずなのに、輿入れしてきた公家の姫はまさかの「男」という物語。
しかも、当初から将軍様との会話用の口調と仲間内での口調が全く違っていて、何か企んでる?本当にあなたはいい人なの?と疑問を持ちながら…

10

祝福された吸血鬼 小説

宮緒葵  Ciel 

毒薬・・・いや霊薬の破壊力

すごく面白かったです。宮緒さんの描く執着攻めは、やっぱり大好きです。17歳の時にラルウァによって吸血鬼にされてしまったアウロラも、500年以上生きているのに初心で可愛らしいかったです。
神評価に届かなかったのは、ラルウァに救いがなかった為だったりします。他の方もおっしゃる様に、私も彼に感情移入してしまいました。ラルウァは身勝手で強引ではあるし、不気味さはあるけれども、アウロラに無償の愛を捧げたの…

3

桜吹雪は月に舞う 小説

宮緒葵  笠井あゆみ 

箱入り息子が桜吹雪を背負うまで

華は褥に〜のシリーズが大好きなので、購入しました。
同じ世界観ではありますが、時代が違うので前作を読んでいなくてもあまり問題ではないと思います。

時代小説好きな為、『あっぱれ!!』なストーリーと『これにて一件落着!』というラストに興奮しました。登場人物も皆個性豊かで魅力的です。私も実醇は気になりました。刀の腕前は相当なものなのにオカンってww
あと、ワンコな桃若も。
今回はまだ序章で終…

3

白百合の供物 小説

宮緒葵  稲荷家房之介 

世界観がイイ

潔いほどの犬でした。
むしろ気持ち悪いくらいのお犬様。
何をされても、何を言われても、どんな環境下においても
ご主人さま命。
や、それはいいんだけど犬すぎてちょっと引いたというのが感想。
そこまでしなくても(´-∀-`;)

おいといて。
お話自体はとても面白かった。
対立する二つの国。
家族を殺され孤児院で育った受。
そこで仲良くなった双子がいた。
教会に引き取られるまで…

5

地獄の果てまで追いかける 小説

宮緒葵  葛西リカコ 

繋ぎ止められるのは自分だけ

犬じゃない宮緒先生作品が読みたいなっと思って選んだ本作。
「でも女装攻めか〜どうだろう……」と思っていましたが、なよなよしてない、妖艶な迫力美人だったこともあって割と平気でした。
というよりもむしろ「上半身は迫力美人なのに、下半身は凶悪なほど男」という攻めにガンガン突かれて啼かされる王子様系受け、という構図に萌えた。
舌なめずりしながら受けを食らう攻めが大変よかったです。

ホラー調なと…

3

堕つればもろとも 小説

宮緒葵  亜樹良のりかず 

それは邪道だと思う

成り上がり者が、決して手の届かない存在を求めるお話。
手を触れることさえおこがましい尊い存在を、それでも「どうせ嫌われてるのなら……」と攻めが貶めて汚す(無理矢理ヤッちゃう)ところが最大の萌えどころ。
身分差設定が存分に生かされてます。
なので、二人は気持ちの上ですれ違い続けて、逃げようとした受けが攻めを殺してしまうところまではパーフェクトだったと思うのです。
「姫(受け)は自分を殺そうと…

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