佐田三季さんのレビュー一覧

クライ、くらい夜の終わりに 小説

佐田三季  麻生海 

しっかりしてるようで、ダメダメな攻め

今回は記憶喪失+再会ものということで、このベタな題材を佐田さんがどうやって料理するのか、ワクワクしてページをめくりました。
結果、ストーリーは自分が最初に予想したものと大体同じでした。でもおそらく種明かしがテーマの本ではないので、やっぱり注目部分は執拗な心理描写にあると思います。
最後まで読むといろいろ腑に落ちない部分があって、もう一回最初から読み直したりしました。

小学生時代苛めていた…

6

クライ、くらい夜の終わりに 小説

佐田三季  麻生海 

ちょっとモヤモヤ感が残るかな?

レビューやあらすじを見て読みましたが、そんな想像してた程の痛さの衝撃はありませんでした。昔、虐めれられてた相手との再会愛という設定も割と好きです。小学生時にホームレス化したジャンキーにレイプとか重苦しい過去も出てきますが、執拗なくらい詳細には触れてもないし寺岡が真摯な面が際だって描かれていたので痛さはあまり感じなかったです。あといとう由貴さんの「この恋が終わるまで」虐めた相手との再会愛を読んでいて…

1

「クライ、くらい夜の終わりに」番外編ペーパー「きみの手と手と」 グッズ

互いが互いの為に

過去のトラウマから暗くすると眠れない須田は、寺岡がサークルの旅行で不在の為、暗くても眠れるように寝る前のアルコール摂取で乗り越えようとするのですが、尿意から目が覚めてしまって思わず真夜中なのに須田に電話を・・・

本編でもそうだったのですが、やけに須田は便所へ行きたがりますww
「便所」という表現がわりかし出てきたのですが、なんかリアル男子を思ってこの表現ほほえましいのですが~v
怖くて電…

2

クライ、くらい夜の終わりに 小説

佐田三季  麻生海 

またまた苦しかった!

「痛いだろう」「苦しいだろう」その期待を見事に裏切ることなく、胸をギュっと掴まれる苦しさを一冊まるごと味わわされました。
憎しみ、後悔、そんな負の感情がドワーっと押し寄せてくるのは「純粋な萌え要素」という次元にはほど遠いものなのではありますが、そういうものが好きなだけに、のめり込み方は一気です。

悪夢に苦しめられて眠れない須田。
彼の抱えているものが、記憶がすっぽり抜けている小学校時代の…

7

クライ、くらい夜の終わりに 小説

佐田三季  麻生海 

正に佐田テイストでした!

・・・っ、ふはぁ~!
読み終わった後に息を吐くこの感じ、分かって頂けると思います!

最初から主人公・須田の「怒り」や「拒絶感」が文章に表れています。
たまたまそこに居るホームレスの執拗な説明があって、見掛けた須田は直に「殺したい」と想うその辺りの文面、緊迫していました。
思わず息をつめてしまった!
弱い者いじめをする主人公?
以前ニュースを騒がせていたような若者の憂さ晴らし?
寝…

6

つみびとの花 小説

佐田三季  上田規代 

大事に取っておいた作品は、ちゃんと考えさせてくれました!

必ず泣けると言う高評価作品だから、期待を胸に取って置いたのです。泣きたかったから手にしました。

「北川」の一人娘を亡くした喪失感や絶望感は、想像して果てしないです。
誰を恨めば良いのか怒りの矛先も見えない。
茫然自失の内に葬式が済んで、気が付けば1人ぼっちで骨壷を前にしている。未来は無い絶望しかない。
そんな時に、体を震わせ頭を下げた「氏家」が、心ならずの慰謝料を持って来てしまった。

6

つみびとの花 小説

佐田三季  上田規代 

深い作品でした

深い作品でした。

シングルファーザーである攻めが、いきなり娘を事故でなくしてしまうところから物語がはじまります。
どうしようもない悲しみの中で、「本当は責任はないけど少しは責任のある男」をレイプする。攻め本人も、自分のしたことが無茶苦茶なことだというのを自覚している。
最初はやり場のない感情(悲しみ、怒り、苦しみ、その他ぐちゃぐちゃの名前もつけられないような感情)のはけ口でしかなかった受け。
で…

9

あの日、校舎の階段で 小説

佐田三季  麻生ミツ晃 

こわい(涙)

BLを読み慣れてる人ほど衝撃を受けるんじゃないかな。
拉致監禁レイプな展開にまったく衝撃を受けなくなってくるのが腐の宿命なんだけど。
で、この話は拉致監禁レイプと比べればよほど緩いことしかしてないんだけど、そこにあるリアリティが怖い。どんどん恋の狂気に蝕まれていくストーカー攻めが怖い。
ストーリーが面白いというのもあるけど、BL脳をリセットするのにもいい一冊だと思う。

笠井の人物造型がとくに凄い…

9

あの日、校舎の階段で 小説

佐田三季  麻生ミツ晃 

衝撃の・・・・・・

ここでの評価がよかったので、興味本位で買ってみました。
ですが!!これが正解。まだ腐女子歴が短いせいかもしれませんが
こんな衝撃作、小説で読んだことなかったです。
新人作家だそうですが、これは期待のルーキーです。

お話自体の構成もまとまっていて読みやすかったです。
本のボリュームもあるので読み応えがありました。
まずは執着。これは何よりも強烈な印象を植え付けた。
そんなそこらの可…

2

つみびとの花 小説

佐田三季  上田規代 

読み応えがある深い話

ノベルスでしかも二段組み…本を開いた瞬間に怖じ気づきましたが、みなさんのレビューを信頼して読み進めること数ページ。
そこでもう、二段組みなんて苦ではなくなるくらいお話にのめり込んでました。

主人公の二人ともが不遇の人生であり、その人物の背景が暗くてそして深いです。
物語を彩る周りの人たちも、個性的というか…本当にお話の中で生きてるんだなと感じる自然さ。
こういう人いるいる…!と感じるリ…

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